雅な寝具で、平安貴族のように眠りたい。

Lifestyle 2022.06.15

元禄年間(1688年)、京都西陣にて大寺院御用達の織屋として創業した細尾。現在は、帯やきものといった伝統的な西陣織の技術を継承しながら、革新的な技術とタイムレスなデザイン感性を加えることによって、唯一無二のテキスタイルを生み出している。そしてこの6月、自社テキスタイルブランドのHOSOOより、日本古来の自然染色技法を用いた寝具シリーズを発売。

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きもの文化の担い手として日本の染織の歴史を辿る中で、平安期の王朝染めの美しさ、その色彩の豊かさに魅せられ、細尾では長年にわたり自然染色の研究を進めてきた。その中で、朝廷に伝わる染めの口伝を33代紅師(紅染めを専業とする染め屋)として引き継ぎ、1900年代に古代染色の色相再現及び史実の研究を続けた前田雨城の最後の弟子でもある、染色家の山本晃との出会いにより、研究は大きな一歩を踏み出し、京都・西陣に古代染色研究所を設立した。今回発売となった寝具シリーズの製品は、この研究所で自然界から採取した植物素材を用い、古代染色の技法を用いて自然の色を写しとっているのが大きな特徴だ。

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また、色彩の研究のみならず、寝具に大切な肌触りと耐久性のある生地の開発も進めた結果、ヘンプとシルクの混合によるHOSOOならではの生地が誕生。この生地は使い込むほどに特有の光沢が立ち現れ、生地全体が柔らかく、深みのある豊かな質感になっていく。なので、本シリーズでは、経年変化を楽しむことができることも魅力。長く大事に使用することで、生地はより柔らかく、しなやかに。また四季の移ろいを楽しむような色の変化も味わいのひとつなのだ。

ピローケースやデュべカバー、フラットシーツといったベッドウェアは、黄檗(きはだ)、日本茜、梅、日本ムラサキ、梅(鉄媒染・てつばいせん)、椎(鉄媒染)、楊梅(鉄媒染)による7種類の染め色を展開。古代染色により生まれる独特のやさしい色彩を好きな配色で組み合わせて選んで。あわせてスリープウェアやローブ、HOSOOのテキスタイルをヘッドボードと脚元に使用したベッドも発売されるので、こちらにも注目を。日本で受け継がれてきた美しい色彩と、独自に開発された肌触りの良い生地でできた寝具シリーズは、豊かで深い眠りを約束してくれるはず。

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ヘンプ53%、シルク47%混紡素材。サイズはミディアムとラージの2種類を展開。ピローケース¥44,000/HOSOO(HOSOO FLAGSHIP STORE)

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胸元で切り替えのあるデザインで、2色使いの華やかなデュべカバー。好みの色の組み合わせを選んで。サイズは、ダブル、クイーン、キングの3種類。デュべカバー¥165,000/HOSOO(HOSOO FLAGSHIP STORE)

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サイズはデュべカバーと同じく3サイズ展開。フラットシーツ¥110,000/HOSOO(HOSOO FLAGSHIP STORE)

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有職故実(ゆうそくこじつ:古来の先例に基づいた、朝廷や公家、武家の行事の法令や制度、風習、慣習、装束などのこと)の文脈に見られる直衣(のうし:平安時代の身分の高い人々の平服)のディテールを現代のシルエットに落とし込み、ミニマルかつタイムレスなスリープウエアに仕立てた。3サイズ展開。セットアップ¥176,000/HOSOO(HOSOO FLAGSHIP STORE)

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HOSOOの人気テキスタイルコレクション「セディメント」をベースに、スリープウエアのために特別に開発した、シルク100%の生地を使用。夕闇を照らす琥珀色の光を連想させるデザイン。3サイズ展開。ローブ¥253,000/HOSOO(HOSOO FLAGSHIP STORE)

●問い合わせ先:
HOSOO FLAGSHIP STORE
tel : 075-221-8888

text: Natsuko Kadokura

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