進化するドッグフード&サプリ最新事情 お国柄が出た、世界のペットフード事情。
Lifestyle 2023.06.15
犬の健康寿命が年々伸びる昨今、注目されているのがドッグフード。安全が可視化された食材の使用は当たり前、犬種や体質に合わせてセレクトできる時代に。気になる日本&海外の最新フード事情をレポート。
U.K.
女王陛下が愛犬のために選んだ最高品質。
生涯にわたり大の愛犬家だった故エリザベス女王のロイヤルワラントを1996年から30年弱保持する「ジャッジス・チョイス」。すべての犬は異なるライフスタイルを持つことを前提に、それぞれに適した最高品質のごはんを提供。多様な味とテクスチャーを揃え、どんな嗜好にもこたえる。
www.judgeschoice.com
愛犬にも家庭料理を! 手作りレシピを集めた料理本。
『ドッグス・ディナーズ』は犬のためのレシピ本。おやつからバースデーケーキ、クリスマスのごちそうまで、栄養価に富むバランスの良い家庭料理を紹介する。特別な食材は使用せず、家にあるもので手軽かつ経済的に作れるのがうれしい。2018年の発行以来、いまでも多くの飼い主が活用している。
メーカーのキッチンから、フレッシュなフードをそのままお届け。
手作りフードを冷凍して宅配する「ディファレント・ドッグ」は、レトルトや缶詰とは一線を画する新鮮さが自慢。素材となる野菜は農家から直接仕入れ、肉や魚介類は自国産を使用。アレルギーの原因となりがちな穀物や乳製品、グルテンは一切含んでいないので、安心して与えられる。
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Korea
韓方大国では、犬も韓方が常識!?
韓国人の日常に欠かせない韓方がドッグフードとしても人気だ。厳選された韓方材だけで作った商品は、犬の健康を維持するための食材として注目されている。関節や骨に良い五加皮、コレステロール値を下げる紅花子、炎症とかゆみを改善する蛇床子など、目的に合わせ、食生活で自然に摂取できる。
www.petbonga.com
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France
人間だけじゃない、愛犬愛猫も環境に優しく。
畜産の環境への影響が問題視されるフランスで、ペットフードにも変化が起きている。最近の話題は昆虫プロテイン。「レグロ」は、アメリカミズアブのタンパク質と米、ニンジンやグリンピースなどの野菜を配合。クラウドファンディングで30日で2トンの予約を売り上げて誕生した注目株。
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Germany
専門店も登場! アイス大国の人気アイテム。
ドイツ人はアイスが大好き。ひとり当たりの年間消費量は9リットル! 夏に限らず太陽が出ればアイス屋には行列が。犬も一緒に並ぶのに飼い主だけが食べるのは気の毒というわけか、ベルリンでは犬用アイスも人気。2013年創業の「コールド&ドッグ」はいまや欧州市場を率いる存在だ。
https://colddog.de
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U.S.A.
ペット先進国では、ヒューマングレードが定着。
ヒューマングレードかつ可視化できるリアルな素材のみを使用したドッグフード市場が急成長しているアメリカ。犬や飼い主の嗜好に合わせてメニューをカスタマイズできる、地元のキッチンで調理した冷凍便が届くサブスクが特に人気。オーガニックやヴィーガンなどのオプションもある。
不安症や怖がりがちの犬へ。CBDでリラックス。
医療、娯楽ともに大麻使用が合法のカリフォルニア州では大麻のペット医療適用も目前。現在は犬の不安症緩和や鎮痛対策に、大麻オイルやパウダーを配合したビスケットやサプリがペットショップで購入できる。ハイになるTHCと異なり、カンナビジオールCBDは犬もリラックス効果があるとか。
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>>ドッグフードとサプリ、日本ではどう進化している?
1ウォン=約0.1円、1ユーロ=約150円、1ドル=約140円(2023年6月現在)
*「フィガロジャポン」2023年7月号より抜粋
photography: Chinami Inaishi text: Miyuki Sakamoto, Jung Ja-Kyung, Masae Takata, Hideko Kawachi, Chinami Inaishi