結婚式のお呼ばれの服装に、まだNGは存在する?
Lifestyle 2023.06.23
カクテルドレスが常識だとはいえ、(通常は禁じ手とされている)普段着で結婚式にやってくるゲストが増えている。それでも、守るべきルールはある。フランスのマダム・フィガロのリポート。
結婚式に招かれた時、ジーンズで出席してもいい? photogarphy: Imaxtree
ジーンズ、あるいはとってもセクシーなブラックドレスで結婚式に出席するのは、本当に不適切なのだろうか? アメリカ人インフルエンサー、ローレン・ペレーズにとってはそうではないらしい。彼女が1月にインスタグラムに投稿したのは、ケンダル・ジェンナーがブライズメイドを務めた、自分自身の結婚式の写真。ケンダルの装いはほとんど裸同然といえそうなもので、投稿には憤りのメッセージが殺到。それに対し、ローレン・ペレーズは、「彼女はゴージャス。私は大好きだったわ!」と大文字で反論した。
これは、結婚式のドレスコードが、新郎新婦の手に全面的に委ねられていることの証明だろうか? 結婚式の正式な服装のあり方は以前と変わったのだろうか? 伝統と、手持ちの服と、予算のせめぎ合いの中で、結婚式に出席するゲストの装いは時代とともに変化してきた。黒、ジーンズ、そしてスニーカーを禁じてきた大きなタブーはまだ健在なのだろうか? どうもそれほど確実ではなさそうだ。
全体的なカジュアル傾向
「結婚式のしきたりや規則がゆるくなったわけではありません。ただ、フォーマルの度合いがゆるくなったのです」というのは、ブログ「裸足の花嫁」とLove etc.フェスティバルの創始者であるネッサ・ビュオノモ。彼女は、2009年以来、結婚式がより洗練され、美しくなっているという。それは、ソーシャルネットワーク、特にピンタレストの影響だ。洗練された画像が続々と投稿されるピンタレストが、結婚式をおしゃれな場所に変えた。
そして結婚式の進化はもうひとつの変化をもたらした。エスパドリーユを履いた立会人、ブラックドレスのブライズメイド、スニーカーを履いた花婿、花嫁も、パーティの終わりには自分の靴に履き替えてしまう……。昔は禁じられていた日常のアイテムが、婚礼の場に現れたのだ。もちろん、新郎新婦が同意していることが条件だ。
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ブリーフィングとグラフィックチャート
最も美しい結婚式を追求する風潮は、ドレスコードの指定につながった。以前はシックなレセプションの際に行われるものだったドレスコードの指定は「テーマ」と名を変えて、セレモニーの雰囲気の指標になった。田園風、キラキラ、1920年代などのテーマがそれ。「いまでは、新郎新婦が自分たちのロゴやグラフィックチャートを作製し、招待客にブリーフィングしています」とビュオノモは説明する。
ゲストたちの装いは、新郎新婦の意向を尊重したものでなくてはならない。それは、テーマが明確にされていなくても同じこと。市役所での結婚式に続いてバーでのカクテルが行われるなら、シャツにジーンズでも大丈夫。宗教施設での結婚式に続いてシャトーでのディナーがあるなら、Tシャツとコンバースは多分通用しないだろう。迷いがあるなら、新郎新婦に尋ねてみるといい。
作法
結婚式の服装の許容範囲が広がったとはいえ、要求水準は依然として存在する。フォーマルな服装でもカジュアルなスタイルでも、ゲストの装いはきちんとしたものでなくてはならない。それは、日常着でも可能なことだ。つまりは、エレガンスを追求して、バランスの取れた服装をすること。たとえば、スニーカーはOKだが、清潔なものを。デニムのジャケットはいいが、シックなインナーと合わせる。
ビュオノモによれば、「NG」はひとつだけ、白いドレス。それでも、例外はありえる……それは、花嫁が決めることだ。
text: Mitia Bernetel (madame.lefigaro.fr)