水泳でおかしがちな6つのNG習慣とは?

Lifestyle 2023.06.06

クロール、平泳ぎ、バタフライ……水泳は多くの人が好きなスポーツだ。しかし、いくつかのルールが守られていなければ、望んだ結果をもたらせない場合もある。プールに飛び込む前にNGな習慣を確認しておこう。

580_230606-swimming.jpg水泳が心臓血管に本当の効果をもたらすには、ただ浮いているだけでは不十分。photography: Getty Images

腰痛持ちが一番好きな運動であり、どの年齢の人にも適しているスポーツ——水泳が好まれる理由はいくつもある。だからこそ大抵の場合はコーチなどを付けず、独学で獲得することが多い。痛みを和らげ、リラックス効果も大きいと定評があるが、どのように行うかによって身体や健康への効果は大きく変わる。元健康ジャーナリストであり、スポーツコーチングのホームページWellsoの創設者でもあるスポーツコーチのルシール・ウッドウォードが、水泳をする人がおかしがちな間違った行動について教えてくれた。これを守ることによって、よりスムーズに泳げるようになるはずだ。

1. レッスンを全く受けない。

学校や子どもの頃によく受けるスイミングのレッスン。歩くこと同様、わりと簡単に“反射的”にできるようになることが多い。しかし自分の泳ぎ方が見直されることはあまりない。それを踏まえ、泳ぎの技を磨くために大人になってからレッスンを受けるのはとても良い投資だとルシール・ウッドウォード・コーチは言う。「10回程度のレッスンで水泳がもたらす効果をより良く発揮できるようになります。また、長い目で見れば、泳ぐこと自体がより充実した体験となっていくでしょう」と彼女は言う。

コーチ付きの練習を予定に組み込むことで「モチベーションの向上にもつながります。また時間割を立てるのもいいでしょう。たとえばレッスンを30分、その後は自分で15分練習するなどです」とルシール・ウッドウォードは説明する。

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2. 水平姿勢に抗う、抵抗する。

水泳を覚え始める時は、不自然な習慣をいくつか身につけなければならない。「完全に水平な姿勢を保ちながら水の上に浮いたり、水の中にいたりするのは、我々地上に暮らす人間にとって不自然な体勢です。水上の場合でも、水中の場合でもです」とコーチは指摘する。その水平姿勢で力を完全に抜いたり、身体をゆだねたりすることが難しいことが多い。

「クロールや平泳でなるべくスムーズに泳ぐには、目線はプールの底を向いているべきです。髪の毛を完全に濡らすことを恐れてはいけません。首の上にも水があると感じられるのが、良い姿勢の確認となります」

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3. ペースを乱さない。

ルシール・ウッドウォードがよく目にするもうひとつの過ちは「ここちよい」適度なリズムで始終泳ぐことだ。しかし水泳の効果が発揮されるには、ある程度の負荷がかかることが必要。「忘れてはならないのは、泳いでいる時、我々は水に浮かされているということ。心臓血管の健康や筋肉強化に影響を及ぼすには、スピードを上げ、前回よりも力を発揮しようと毎回努力することです」と自身もプールに通う彼女はアドバイスする。

しかし、リラックスできる適度なスピードを完全に排除するわけではないと彼女は付け加える。「毎回、いろいろなスピードを組み合わせ、早さに変化をつけるのがベストです。たとえば、最初にゆっくりと4~5往復泳いだら、もう少しハイスピードにする、あるいは、1往復ごとにスピードを変えるなどもいいですね」

息継ぎするために顔を水面から上げている時間にも気を付けたい。「多くの場合、頭を上げている時間が長すぎるようです。スピードが下がるし、動きの流れを妨げてしまいます。体勢があまり変わらないよう、できるだけ早く息継ぎをしましょう」とコーチは指摘する。

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4. 膝を曲げる。

水泳の動きをよくするには、脚のポジションも重要だ。特にクロールの場合はそうだ。「楽に泳ごう、力を出さずに済ませよう、などの気持ちから脚をキックする際、膝を曲げてしまう傾向があります」とルシール・ウッドウォードは指摘する。「しかし、効果的な動きにするには脚はまっすぐ伸びているべきです。脚が力強く水に入ることによって最大の抵抗が生まれ、身体を前進させてくれるのです。この動きは膝ではなく腰から発するべきです」。しかも、この動きが適切に行われていれば、すらりとした脚も手に入れることができるそうだ。

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5. 水分と栄養の補給を怠る。

水に入るだけでも、全身を温めるため、かなりのエネルギーが必要となる。その手段の一つとして筋肉の緊張がある。この現象を調節するために、ウッドウォードは泳いだ後の水分補給の重要さを強調する。「泳いだ後の空腹感も無視しないでほしいです。これほど完全な運動の後はしっかりと食事を取りましょう」と語る。

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6. 定期的に通わない

プールに行くには用意が必要だし、面倒だと感じる人もいる(タオルなどがかさばる、泳いだ後にシャワーを浴び、髪の毛を乾かさなければならない……など)。いくたびに準備しなければならないので、短時間であろうと頻繁に行くより、週に一回(あるいは月に一回、三カ月に一度)、長時間泳ぐことを選択する人もいるかもしれない。

しかしスポーツコーチによればこれは間違い。ウッドウォードは定期的に泳ぐ大切さを力説する。「頻繁に泳ぐことによって身体がその感覚を覚え、水中を滑っていくような感覚や水平姿勢が自然なものとなっていきます。定期的に泳がないと、スイミングのコーチならよく知っている現象が起きてしまいます。一週間水に入らないだけで、やっと獲得した感覚を失ってしまうのです」

最後に、水泳は身体にとても良いことに疑いはないが、完璧な運動ではない。それだけでは運動としては不十分なのだ。「水の中では水に運ばれているので、骨密度の強化には効果がないのです。そのため、ウォーキングやハイキング、ウェイトなどを使った筋トレなどで補強することをおすすめします」とルシール・ウッドウォードさんは説明する。

text: Louise Servans (madame.lefigaro.fr) translation: Hana Okazaki, Hide Okazaki

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