東京から地方移住して2年、見えてきたリアル。

Lifestyle 2024.01.12

桐村里紗

こんにちは。医師の桐村里紗です。
私が東京から鳥取県に移住して2年が過ぎました。
全国のローカルエリアに行くと、いろいろな年代の移住者や二拠点、多拠点生活者に出会います。
今日は、私自身が東京とローカルを行き来しながら気づいたことや、そこで出会った人たちから得たリアルについてシェアしたいと思います。

240111_lifestyle_03.jpg

いま、日本のローカルはとても元気です。
もちろん、エリアによりますが、IターンやUターンの移住者や二拠点生活者を多く受け入れている地域は、その人たちの活気で盛り上がっています。
地方は全国的に過疎で高齢化が問題になっていますが、移住者が多いエリアは平均年齢も若返り、ユニークなカルチャーが出来上がっています。

---fadeinpager---

移住を選んだ人たちの決め手とは?

元々の出身地やゆかりのある土地でなければ、ローカルにいきなり飛び込むのはハードルが高いと思います。
しかし移住を選ぶのは、必ずしも、出身者ばかりとは限りません。
どうやってそのエリアに辿り着いたのか、その理由はさまざまです。

きっかけとして多いのは、人の縁だと思います。
私も縁が繋がって、いま暮らしている江府町に辿り着きました。
友人や知り合いが先に移住して、そこを訪ねているうちに地域が気に入って、移住を決める人も多いと聞きます。

それから旅行を契機にその土地がすっかり気に入ってしまい、そのまま居着いてしまう人も。
全国には、暮らすように泊まれる民泊があります。
移住を前提にローカルを見て回りたいなら、ホテルよりも、家主と交流ができる民泊がオススメです。ほかの宿泊者とも交流ができたり、その宿を中心にしたコミュニティの中に入ることができるので、地元の人との繋がりが生まれ、雰囲気がわかります。 

ほかには仕事でその地域に縁ができて、通っているうちに拠点を持つようになったという人もいますね。

---fadeinpager---

ローカルの暮らしならではの楽しみは?

都会の暮らしにちょっと息苦しさを感じている人は、ローカルに拠点を持つことを選択肢に入れてみては?
それから、希薄な人間関係に寂しさを感じて、人との繋がりを求めている人も。
ローカルの人間関係は、もちろん、密です。
地域によっては移住者のコミュニティと地元のコミュニティの交流があまりないというところもありますが、私が暮らす江府町では、移住者も元からの地域住民も仲良く暮らしています。

240111_lifestyle_04.jpg

お裾分けは日常茶飯事。畑で作りすぎた野菜や山で採れた山菜やキノコなどをよく分けていただきます。
助け合いが当たり前なので、ご近所の顔は全部知っています。
その分、少々プライバシーがゆるめだったりしますが、逆に都会が厳しすぎるのだと思うようになりました。

そして、農ある暮らしや自然を求めているならば、もちろん、ローカルです。
初心者がすぐに自給自足なんてできませんが、ちょっとしたハーブや野菜を土で育てて食べることは、何よりの贅沢です。
足りない野菜やお米は、道の駅や直売所で買えば、季節のモノが揃います。
海に近い場所ならば、新鮮な魚。鹿や猪がいるエリアであれば、ジビエ肉も手に入ります。
私の場合は、ご近所さんがお裾分けしてくれた手作り味噌を使って、地元の季節野菜たっぷりの猪汁を作り、それに地元のおいしいお米。これがあれば大満足の大ご馳走です。
腸にも健康にもマル!

240111_lifestyle_07.jpg

でも、どうやって拠点の候補を探せばいいのでしょう?
次回は、気になるお家事情についてお話します。

桐村里紗先生が登壇、「プラネタリーヘルス」シンポジウム開催!

人類を含む地球全体はひとつの有機的なシステム。地球全体の健康とウェルビーイングを目指す「プラネタリーヘルス」の考え方を、日本から世界に向けて発信し、社会実装を推進していく「プラネタリーヘルス・イニシアティブ」設立を記念し、3月3日(日)日比谷図書文化館にてシンポジウムが開催されます。
このイベントの基調講演とパネルディスカッションに、桐村先生が登壇。
会場参加、オンライン参加ともに下記よりお申し込みいただけます。

https://planetaryhealth-initiative.peatix.com/?fbclid=IwAR3QP5UzeRCoi0Ys8mBCkZybfGp4uc7qlxLxQsxY1nbb-rrYOPjnU8AUPkg

 

桐村里紗

医師 / tenrai株式会社 CEO
臨床現場において、最新の分子栄養療法や腸内フローラなどを基にした予防医療、生活習慣病から終末期医療、女性外来まで幅広く診療経験を積む。食や農業、環境問題への洞察を基にした人と地球全体の健康を実現する「プラネタリーヘルス」や女性特有の悩みを解決する「フェムケア」など、ヘルスケアを通した社会課題解決を目指し、さまざまなメディアで発信、プロダクト監修などを行なっている。また、東京大学工学系研究科道徳感情数理工学・光吉俊特任准教授による社会課題を解決する数式「四則和算」の社会実装により人と社会のOSをアップデートすることを掲げたUZWAを運営。現在は、東京と鳥取県米子市の2拠点生活を送り、土と向き合う生活を送っている。フジテレビ「ホンマでっか!?TV」には腸内環境評論家として出演するなどメディアでも活躍し、新著『腸と森の「土」を育てる 微生物が健康にする人と環境』(光文社新書)が話題。
https://tenrai.co/

Share:
  • Twitter
  • Facebook
  • Pinterest

フィガロワインクラブ
Business with Attitude
パリとバレエとオペラ座と
世界は愉快

BRAND SPECIAL

Ranking

Find More Stories