移住を考える前に、ローカルライフのリアルなお家事情。

Lifestyle 2024.01.13

桐村里紗

こんにちは。医師の桐村里紗です。
前回の記事では、私自身が東京と移住先の鳥取を行き来しながら気づいたことや、全国のローカルエリアで出会った人たちから得たリアルについてシェアしてきました。
今回は家や暮らす拠点探しについて、お話ししたいと思います。

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お試し移住からスタート!

ローカルライフを送ってみたいなと思ったら、まずは暮らす拠点が必要。
住んでみなきゃわからない、気候や風土、人の様子。
でも、いきなり家を借りるのはハードルが高いですよね。 

いくつかの地域をめぐって多拠点生活を送ってみたいなら、全国47都道府県の宿泊先が好きな期間使えるサブスクサービス「ADDress(アドレス)」がおすすめです。
全国の拠点には管理人や同居人がいるので、ローカルの情報をシェアしたり、コミュニティに加わってみることができます。

人手不足で困っている地域の役に立ちながら、旅ができる「おてつたび」を利用するのもいいかもしれません。

また、多くの町では、移住を検討する人のために「お試し住宅」が用意されています。
私が暮らす鳥取県江府町では、最長3カ月、リノベーションされた素敵な古民家ハウスを月3万円程度で賃貸利用することができます。

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都会と異なる住環境、見極めは慎重に。

本格的に移住したいなと思ったら、各地域の「空き家バンク」が仲介している空き家を探すことになります。
私も空き家バンクで家を探して、古民家をお借りしています。
1軒家と駐車場で月々4万円なので、圧倒的な安さです。

ただし、家事情は良い事ばかりとは限りません。
古い家は水回りが劣化していたり、傷んでいたり、寒かったり、家主の家具が残っていたりすることも多いです。
私も何軒か回ってもすぐに暮らせる家がなく、しばらく待ち、水回りがリノベーションしてある家が見つかりましたが、都会のマンションのような暮らしは期待できません。
ただ、住民票を移せば、廃棄物の処理や回収には自治体から補助金が出ることも多いので、うまく活用することでコストを抑えることができます。

移動手段も鍵となります。
もちろん、都会のように交通網は発達していませんから、車移動が基本です。
私も東京には車は持っていませんが、地方では車を使っています。
正直、通勤や移動に電車を使う都会より、ローカルの人のほうが歩きません。
車がないと生活できませんから、まず、免許がなければ必須でとりましょう。

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山と海はどちらが暮らしやすいか?という質問も受けますが、山が好きな人は、山エリアに。海が好きな人は、海エリアに。両方好きな人は、両方あるエリアに。島が好きな人は、離島という選択肢もあります。
私は山合いに住んでいますが、30分で海に着きますから、両方楽しめます。
全国の離島にもよく足を運びますが、同じエリアでも島ひとつ違えば土地や住民の個性が全く違います。

インターネット上ではなかなかローカルの生活事情まではわかりません。
まずは、現地に行って、暮らすように滞在してみて、土地の人と対話して、気候を感じ、食べ物を食べて、水が合うかどうかを確かめてみてください。
きっと、ぴったりの場所が見つかり、都会だけに暮らすよりも豊かさが増すと思いますよ。

桐村里紗先生が登壇、「プラネタリーヘルス」シンポジウム開催!

人類を含む地球全体はひとつの有機的なシステム。地球全体の健康とウェルビーイングを目指す「プラネタリーヘルス」の考え方を、日本から世界に向けて発信し、社会実装を推進していく「プラネタリーヘルス・イニシアティブ」設立を記念し、3月3日(日)日比谷図書文化館にてシンポジウムが開催されます。
このイベントの基調講演とパネルディスカッションに、桐村先生が登壇。
会場参加、オンライン参加ともに下記よりお申し込みいただけます。

https://planetaryhealth-initiative.peatix.com/?fbclid=IwAR3QP5UzeRCoi0Ys8mBCkZybfGp4uc7qlxLxQsxY1nbb-rrYOPjnU8AUPkg

 

桐村里紗

医師 / tenrai株式会社 CEO
臨床現場において、最新の分子栄養療法や腸内フローラなどを基にした予防医療、生活習慣病から終末期医療、女性外来まで幅広く診療経験を積む。食や農業、環境問題への洞察を基にした人と地球全体の健康を実現する「プラネタリーヘルス」や女性特有の悩みを解決する「フェムケア」など、ヘルスケアを通した社会課題解決を目指し、さまざまなメディアで発信、プロダクト監修などを行なっている。また、東京大学工学系研究科道徳感情数理工学・光吉俊特任准教授による社会課題を解決する数式「四則和算」の社会実装により人と社会のOSをアップデートすることを掲げたUZWAを運営。現在は、東京と鳥取県米子市の2拠点生活を送り、土と向き合う生活を送っている。フジテレビ「ホンマでっか!?TV」には腸内環境評論家として出演するなどメディアでも活躍し、新著『腸と森の「土」を育てる 微生物が健康にする人と環境』(光文社新書)が話題。
https://tenrai.co/

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