セレブが熱中する若さの秘薬「ボーン・ブロス」とは?

Lifestyle 2024.02.24

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アカデミー・ミュージアムのガラパーティに出席したサルマ・ハエック。(ロサンゼルス、2023年12月3日)photography: Taylor Hill/Wirelmage/Getty Images

シワや妊娠線ができにくくなり、肌の弾力が増す...。スターの間でブームになっている骨だしスープには本当に若々しい肌を保つ効果があるという。医療と栄養学の専門家たちに意見を聞いた。

サルマ・ハエック、グウィネス・パルトロー、コートニー・カーダシアン、カイリー・ジェンナーも毎日飲んでいると断言する。複数のブランド(最も知名度が高いのはJarmino。フランス生まれの新規ブランドにはAtelier Nubio、Jolly Mamaなどがある)から飲みやすいドリンクタイプも発売され、美容やウェルネスコーナーでも見かけるようになっている。最新の流行とはいえ、最近発見されたものでは決してない。「ボーン・ブレス」(骨だしスープ)は石器時代から存在するが、先史時代の食べ物という地位から、最近、永遠の若さを求めるハリウッドスターたちの間で愛飲される「魔法の飲み物」に昇格した。

コラーゲン療法

その名が示すように、骨だしスープは、鶏、牛、豚などの動物のガラが主な材料だ。なかには魚の骨を使う人もいる。弱火で骨を煮込むと、コラーゲンが抽出される。「私たちの身体に最も多く存在する、身体を構成するタンパク質で、骨や筋肉を作るのに不可欠な栄養素です。25歳を過ぎると、身体にもともと存在するコラーゲンの量は減少し始めます」と、Jolly Mamaのオーガニック骨だしスープ「Maman Poule」の商品開発に携わった栄養士のポーリーヌ・ブナロックは説明する。

「コラーゲン療法に肌にプラスの効果があることは複数の研究で証明されています。肌状態の改善に役立ち、とりわけ肌のハリを保ち、皮膚の老化を遅らせる効能があります」と、パリ圏の栄養学専門医のカミーユ・ル・ケレも認める。ただし「効果を得るには、コラーゲンを毎日少なくとも10g摂取し、最低2~3ヶ月は続ける必要があります。通常、家庭で作る骨だしスープにこれだけの量のコラーゲンは含まれません。スープだけでは肌や爪や髪の健康状態を改善したり、シワを防ぐには不十分です。肌をサポートするしっかりした基礎を作るためには、コラーゲンやヒアルロン酸、ビタミンCのサプリメントで補う必要があります」

各ブランドを比較すると、Jolly Mamaから発売されているそのまま飲める骨だしスープには1日分に6g、JarminoとAtelier Nubioのスープには、10gのコラーゲンが含まれている。

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産後の味方

それだけではない。気温が下がり、肌が乾燥する冬にも最適だ。「骨だしスープにはマグネシウムやカリウムなどのミネラルが豊富に含まれているため、定期的に飲用すると肌の水分補給にも有効です」と、先述のル・ケレは付け加える。妊婦や授乳中のママたちにもメリットがある。「骨だしスープ療法を妊娠中や妊娠後に行うのは非常に有効です」と周産期栄養学を専門とするブナロックは続ける。「スープに含まれるコラーゲンは、お腹が大きくなるときに肌を弾力のある状態に維持してくれます。出産後は、妊娠線の予防や、帝王切開で出産した女性では傷跡の治癒を早める効果もあります」

手作りはかなり大変

自家製にこだわる人なら、肉屋でガラや鶏の足先を入手すれば、ボーンブロスを自作することも可能だ。では本格的な骨だしスープを作る秘訣とは?「弱火で何時間もかけて骨をコトコト煮る。それがコラーゲンを最大限に抽出する方法です」とブナロック。「出来合いのスープの利点は、時間と労力がいるこのステップを省略できることです。スープができたら冷蔵庫で保存します。冷えるとゼラチン状に固まります。ゼリー状になるのはコラーゲンがたっぷり含まれている証拠です」

カイリー・ジェンナーのように、朝、起き抜けに飲む人もいれば、グウィネス・パルトローのように昼食時に飲む人もいる。風味を加えたいときは、好みで他の材料を混ぜてもいい。たとえばサルマ・ハエックは大さじ1杯のシードルを足すのがお気に入り。ハル・ベリーは塩、胡椒、砕いたニンニクを少量ずつ加えるのが好きだという。

骨だしスープ療法が向かない体質は特にないが、手作りする場合には注意すべきことがいくつかあるとル・ケレは言う。「アレルギーのリスク以外に、万が一ガラに内分泌撹乱化学物質が含まれていた場合、ホルモンの病気を抱えている人では健康に影響が出る恐れもあります」と医師は注意を促す。「スープに使用するガラが良質なものでないと、動物の体内に取り込まれた環境ホルモンや重金属、抗生物質まみれのスープになってしまいます」。したがって材料のガラはオーガニックのものを選ぶのが無難だ。可能であれば、自然の牧草のみで飼育された牛か、放し飼いの鶏の骨がベスト。いずれにせよ、新しい食事療法を試したり、日頃摂取しているサプリメントに新しいものを加える前には、必ず皮膚科医やかかりつけの医師に相談するようにしよう。

text: Victoria Hidoussi (madame.lefigaro.fr)

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