健康な食生活のためにカロリーよりも大事にすべきこと。

Lifestyle 2024.09.18

フランスの栄養士、クレール・トロマンシュラジェールはインスタグラムに、同一カロリーながら栄養価がまったく異なるふたつの朝食を比較する投稿をし、カロリー偏重主義に疑問を呈している。

カロリーよりも重視すべきは栄養価。photography : mixetto / Getty Images
 

体重維持のために日々の食事のカロリーを気にするのは当然のように思える。だが、栄養士のクレール・トロマンシュラジェールはインスタグラム投稿でそれはよくない考えだと指摘した。『Happy Diète(ハッピーダイエット)』(Solar刊)の著者でもあるクレールは、2種類の朝食を比較しながら、重要なのはカロリーよりも栄養価であることを説明した。

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どちらが健康的?

投稿された写真の左には、ホットチョコソースのかかったパンケーキ5枚にフルーツのブルーベリー、バナナ半本分が添えられ、無糖のホットドリンク付きだ。写真右にはビスケット3枚と250mlのオレンジジュース。左の方がボリュームがあるが、どちらもカロリーは同じ380kcal。ただしパンケーキの朝食の方が「栄養素密度(カロリーあたりのビタミンやミネラルの量)」は高く、ずっと健康的だ。

「同じカロリーでも、左の朝食は食物繊維が豊富な糖質、タンパク質、ビタミン、ミネラルが摂取でき、エネルギーと同時に満腹感が得られます」とクレール。一方、フルーツジュースや超加工食品のビスケットは、血糖値を急上昇させてから急降下させる、即効性のある糖質だ。結果としてこうした朝食を摂ると午前中にお腹が空いて疲れを感じ、甘いものが欲しくなる危険性がある。

朝食では、急速に吸収される糖よりも「理想を言えば必要なのはタンパク質(卵、チーズ、バターなど)です。私たちの体はドーパミン、すなわち集中力とエネルギーを与えてくれ、一日を"うまく発進"させてくれる神経伝達物質を必要としているからです」と管理栄養士のイザベル・デスカンは指摘する。「糖類を摂ると、ドーパミンのレセプターに作用し、ドーパミンの働きを妨げてしまいます」

フルーツジュースやビスケットを食生活から完全に追放する必要はないが、バランスの取れた食事のなかのお楽しみに留めておくべきだとクレールは結論づけている。

text : Lena Couffin (madame.lefigaro.fr)

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