「40歳、いまだ独身生活」自由を選択か、結婚への恐怖か――。

Lifestyle 2026.01.01

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11.8%のフランス人男性、7.3%のフランス人女性は44歳までにカップルとして暮らしたことがない。INSEE(フランス国立統計経済研究所)の2015年調査「カップルと家族」で明らかになった。photography: Thomas Barwick / Getty Images

40代でありながら、カップルとしての生活を経験したことがない人たち。それで満足する人もいれば、そうでない人もいる。しかし、カップルで関係を築いていくことは簡単ではないという点においては、周知の事実である。


ジャンのリビングルームにあるソファとアームチェアの間に、新入りがやってきた。青緑色のマットレスを敷いた、ヤナギで編んだ犬用バスケットだ。 41歳のジーンは、ブルドッグのユリシーズを飼い始めたばかりだ。「夜、家で『誰か』が待っていてくれるように」と彼は言う。ハンサムで社交的、公務員の管理職であるジーンは、「唯一の欠点は、生涯独身であること」だと考えている。もっと正確に言えば、一度もカップルとして暮らしたことがないということだ。過去には交際経験があり、中には長続きした人もいたが、同棲までうまく進んだことはなかった。「どの恋人においても、同棲の話を持ちかけられたことはなかった。たとえ関係が良好でも、いつもどこかぎこちなかった」。

愛と高い期待

フランス国立統計経済研究所(INSEE)の2015年「カップルと家族」調査によると、ジャンのように、フランス人男性の11.8%、女性7.3%は44歳までに一度もカップルとして暮らしたことがない。「恋愛コーチ」のアニエス・ヴァーフェイル氏によると、これらの数字は理想・期待の高い要求を持つ世代を象徴しているという。

「この40代は、物事を比較し、評価し、天秤にかけることに慣れています。時が経つにつれて、彼らの期待は融通がきかない、非妥協的なものに近づいていきます」と、このような状況にある40代を見てきた専門家のアニエス氏は続ける。さらに、「長い間ひとり暮らしをしてきた後では、パートナーを見つけ、カップルになるのはよりややこしくなります。習慣を変えるのは難しく、日常生活のリズムを乱される可能性のある他人の出現は不快に感じることがあるのです。また、多くの人は、責任を取ることへの不安や、親の恋愛遍歴(離婚や別居など)を繰り返すことへの不安も抱えています。」

アニエス氏によれば、生涯独身の増加は、「私たちを消費主義のシステムにのめり込ませるマッチングアプリ」も一因となっているという。私たちは恋愛を、モノを買うのと同じような感覚で捉えているのだ。候補の一覧リスト、長所と短所、市場に出ている人々との比較、そして高まる期待。スワイプして、次へと進む。「私たちは使い捨ての愛に夢中になっています。少しでも葛藤を感じたら断念し、カップルでいるよりも一人でいる方が苦しみは少ないと自分に言い聞かせているのです。」と彼女は付け加える。

カップルでいることはもう当たり前のことではない

40代の孤独感には、社会学的な理由もある。「社会に出て安定するまでの時間が長くなるにつれ、キャリアの形成と交際・結婚のタイミングが30歳前後に集中するようになりました。そのため、40代までの10年間で安定したパートナーを見つけることがより困難になる場合があります。」と、孤独の社会学を研究している研究者、セシル・バン・デ・ヴェルデ氏は説明する。「さらに、同世代の多くがすでにカップルになっている場合はなおさら難しいのです。」

加えて、カップルでいることはもはや規範ではなくなっている。かつての「伴侶を見つけて一人前になる」という時代は終わり、「一人でいる=孤独・孤立」を意味しなくなっている。この状況には「誰かと出会いたい」という願望が伴う場合もあるが、必ずしもそうではない。

「社会学者エリック・クリネンバーグは、『独りで暮らすことは、ますます自立したライフスタイルの選択になり得るのです。カップルという規範は、若いうちから(女性でさえ)人生に重くのしかかる唯一の命令ではなくなりました。誰かと関係を築くことは、より適したパートナーを待つ可能性と並行する"ポジティブ"な選択でもあるのです』と述べています。」と、セシル氏は加えた。

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テーブルの端に追いやられて

しかし、2020年にInedとInseeが発表した調査によると、この独身生活は、選択であれ強制であれ、依然として社会生活に大きな影響を与えている。なぜなら、26歳から65歳までの間は二人で暮らすことが多数派で、社会的に評価されるモデルであり続けているからだ。

独身であるロッタは孤独を愛している。動物写真家である彼女は、この独立性を大切にしている。「時々、恋に落ちることもありますが、誰も私の自由を奪うことはできません。」と彼女は断言する。しかし、彼女が一つだけ後悔しているのは、独身であることが社会的な関係に影響することだ。「友達やいとこ、同年代の人たちが次々とカップルになり、子どもを持つと、少しずつズレを感じるようになります。」

彼女は、レストランで端のテーブルに案内されることや、友達との休暇でいつも一番小さな部屋を割り当てられるという。「私は意見を持つことができない会話もあります。玄関に置きっぱなしの汚れた靴下に腹を立てたこともなければ、子どもの誕生で眠れない夜を経験したこともないからです。」と彼女は打ち明ける。

セッティングされた出会い

こういった疎外感は、多くの40代の独身者が感じている。2020年のInseeとInedの調査もそれを裏付けており、結論として、社会的背景、性別、年齢、願望に関係なく、独身者は周囲からカップルになるよう促されている、あるいは促されてきたことがある。中には、セッティングされたデートという気まずい経験も。

しかし、47歳の裁判所書記官アンヌが最も不満に思っているのは、言葉の不公平さだ。「なぜ男性は『独身主義者』で、女性は『オールドミス』と表現されるのか?」と彼女は憤る。多くの研究者が、独身に対するイメージが依然として極めてジェンダー化されていることを示している。社会学者セシル氏も、「40代で独身であることが異端ではなくなっているとはいえ、女性の場合、それは根本的に社会的な逸脱と見なされ続けています。」と語る。

「一度もカップルになったことがないと、疑わしく一瞥されることもあれば、誰かが私について知人に質問したことを耳にします。ある人は私がカミングアウトしていないレズビアンだと思い、別の人は不妊症だとか、暗い秘密を抱えていると考えた人もいました。でも、私はただ理想の王子様に出会っていないだけなのです」とアンヌは列挙する。

もしかすると、この理想や完璧というユートピア的な聖杯探しこそが、すべての問題の核心なのかもしれない。

From madameFIGARO.fr

text: Caroline Lumet (madame.lefigaro.fr)

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