偏頭痛やカビを招く?! 濡れた髪で寝るのは危険な行為。

Lifestyle 2025.12.20

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髪が乾くのを待っていると、数分が何時間にも感じられて、「早く寝たいのに!」と思ってしまう。しかし、この工程は本当に省いてはいけない。

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写真はイメージ。photography: Shutterstock

ジムやプール、ビーチから帰宅し、夜も遅くて疲れ切っている。急いで髪を洗ってタオルドライしたあと、濡れたままベッドに倒れ込んでしまう。しかし、Schwarzkopf(シュワルツコフ)のヘアスタイリスト、セリーヌ・アントネスは、これは避けるべきだと言う。「髪は濡れていると強度が低くなります。できるだけ濡れたままにしないことが大切です。」シャワーや水泳のあとは、ケラチンのキューティクルが開き、髪の繊維が弱い状態になっている。そこにシーツとの摩擦などが加わると、短期的にも長期的にもダメージにつながる可能性がある。「濡れたまま過ごす習慣があると、髪はだんだん艶を失ってしまいます。カーリーヘアの場合、翌日にはジャクソン5のようなボリューム感になってしまう危険性があります。」ストレートヘアの人はそれほど心配する必要はないと彼女は言うが、それでも専門家は濡れたまま髪を放置することを勧めない。


マジックテープみたいに絡まってしまう

彼女が特に注意を促しているのは、ストレートパーマやブロー、カラーリングなどによって髪が傷んでいる人たちだ。とくに、明るく染めたり、ブリーチしたりしている場合は要注意。「ブリーチの工程では髪のキューティクルが開いてしまいます。だから、濡れたまま寝るのは絶対にダメ。髪同士がくっついてマジックテープみたいな状態になり、ひと塊のボサボサ髪になってしまうのです。」つまり、プラチナブロンドやパステルカラーのようなカラーを愛用している人ほど、そのダメージは大きくなる。また、シャンプー後にトリートメントをつけて「そのまま寝て一晩浸透させよう」と考える人には、専門家から別の提案が。「濡れた髪ではなく、乾いた状態の髪にトリートメントをのせるほうが、吸収がよくおすすめです。」

健康への影響

髪や見た目の問題だけでなく、濡れた髪のまま寝ることは健康にも影響を及ぼす可能性があると、『Fatigue - Et si on apprenait à se reposer ?(1)』の著者、エイドリアン・シャボシュ医師は指摘する。彼が挙げる「不快で、時には厄介なトラブル」には、頭皮にカビが繁殖して起こるフケやかゆみ、そして濡れた髪が原因で体温が急に変化することによる片頭痛などがある。

(1)『Fatigue, et si on apprenait à vraiment se reposer』著者:レオナルド・アンソニー&エイドリアン・シャボッシュ、フラマリオン・ヴェルシリオ刊、18ユーロ。

セリーヌ・アントゥネスは、濡れた髪で寝たことで風邪や副鼻腔炎を発症したクライアントもいるという。医師もこれに異論はなく、「気温が下がると免疫力が落ち、細菌が増えやすくなります」と説明する。そのほかの影響としては、冷たい髪の毛先が背中の筋肉に触れることで起こる寝違え、気温の変化や湿ったシーツのせいで無意識のうちに睡眠が妨げられること、さらには乾癬や湿疹といった皮膚疾患の悪化によりフケが増える可能性も指摘されている。

エイドリアン・シャボシュ医師は物事を客観的に捉えることが最善だという。「濡れた髪で寝ても病気になるわけではありません。ただ、病気になりやすくなるだけです」と説明する。セリーヌ・アントネスも大げさな描写は避けつつも、「リスクを冒す価値はありません」と警告する。シャワーの後、結局私たちを悩ませるのはこの選択。怠け心に負けてそのまま寝るか、それとも髪のためにちゃんと乾かすべきか。あなたはどちらを選ぶ?

From madameFIGARO.fr

text: Julia Avellaneda (madame.lefigaro.fr) translation: Hanae Yamaguchi

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