安価な韓国製ボトックス「レティボ」がアメリカで大人気！信頼の理由は？

スキンケアコスメや"グラススキン"ブームの次に、韓国から新たな美容トレンドが到来。その名も「レティボ」。いわゆる"韓国製ボトックス"として注目されており、今年3月にアメリカのクリニックで導入が始まった。従来の製品よりも「効果が早く、仕上がりが自然で、価格も手頃」とうたわれている。

フランスでは、他の欧米諸国と同様に、Kビューティーの人気が高まっている。photography: Yuliia Kaveshnikova / Getty Images

ここ数ヶ月、「Yepoda」、「SOME BY ME」、「Seven Young」といった韓国コスメブランドのキャンペーンがSNSのフィードを席巻しており、Kコスメの投稿を目にしない日はないのでは？ フランスをはじめとする欧米各国でも、Kビューティーの人気はますます高まっており、多くの欧米人が、韓国の女性たちの完璧で滑らかな肌に憧れている。

そして、いままさに注目を集めているのが、レティボだ。ソウルのヒューゲル社が製造するこの製品は、ボツラックスという名称でも販売されている。フランスでは専門医による使用が認められているものの、まだ普及は限定的だ。しかし、アメリカでは急速にブームとなっている。昨年3月以降、この「韓国製ボトックス」とも呼ばれるレティボは、あらゆる皮膚科クリニックで目にすることができるほど広まっている。

人気の理由は？

既に韓国では絶大な人気を誇り、「ケイトックス」の愛称で親しまれるレティボは、ヒューゲル社が開発した。米国でも食品医薬品局（FDA）の承認を取得し、美容業界における小さな革命と言えるだろう。しかし、米国の規制は韓国よりも厳格である。韓国では顔全体への使用が認められているのに対し、FDAは今のところ、眉間のしわ、つまり眉間と額の間のしわへの使用のみを承認している。

ボトックス、ディスポート、ゼオミン、ジュヴォー、ダキシファイなど、他の神経調整剤と同様に、レティボもA型ボツリヌス毒素が作用し、神経と筋肉の信号伝達を一時的にストップさせることで効果を発揮する。アメリカ版雑誌「ヴォーグ」の取材に応じた美容皮膚科医クレア・チャンは、レティボについて「より穏やかに、より早く、より低価格で、より自然な仕上がりが期待できる」と評価している。現在は65カ国で提供され、ヒューゲル社の発表によれば、すでに世界で3100万回以上施術に使用されているという。

信頼の理由

アメリカのメディアの取材に応じた複数の皮膚科医によれば、レティボ注射は従来のボトックスよりも作用が早いという。一般的なボトックスは効果が出るまでに約1週間かかるが、レティボではわずか数日で結果が現れると専門家は語る。「信頼できる韓国の同僚たちが長い間使っていたので私も使い始めました。韓国の美容に対する考え方に感心しています」と皮膚科医で外科医のジェニファー・レバイン氏は雑誌「ザ・カット」に語った。彼女は、今年の3月から、ニューヨークにある自身のクリニックでレティボ注射を提供している。

現時点での評判は、間違いなく好意的だ。患者やSNS上で感想を投稿している利用者たちの声は、どれも一致して「効果を実感した」と伝えている。「レティボ注射を試してから2週間ですが、効果が本当に早くてすごく気に入っています」とTikTokで喜びを語る利用者もいれば、別の人は「たった数日でこんなに結果が出るなんて最高！」とコメントしている。

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そして何より、この韓国製ボトックスは市場価格を大きく引き下げている。美容雑誌「アリュール」に対し、ある施術者はこう説明している。「韓国では、レティボ注射の費用がヘアカットよりも安いこともあります。（中略）競合する神経毒素は70種類以上あります。ボトックスは品質が高く評価されていますが、その価格の高さがネックです。その点、レティボは他製品と同等の効果がありながら、はるかに手頃と見なされています。」価格はクリニックによって差があるが、アメリカでは一般的なボトックスが1本あたり12～18ドルなのに対し、レティボは1本9～12ドル程度とされる。したがって、25単位を使用した場合、レティボなら225～300ドルで済むのに対し、ボトックスは450ドルかかる、と専門家は報告している。

しかしながら、雑誌ヴォーグでソニア・バドレシア医師は次のように指摘する。「レティボであれボトックスであれ、ボツリヌス注射には共通の副作用があります。内出血のリスク、頭痛、過敏症（まれ）、腫れなどです。」そのため、妊娠中や授乳中の女性には使用が推奨されていない。また、術後ケアも同様で、注射後24時間は運動や飲酒、高温環境への長時間の曝露は避けるべきとされている。

From madameFIGARO.fr