食品を上手に冷凍&解凍する、9つのゴールデンルール。
Gourmet 2020.05.27
外出自粛期間中には、料理の作り置きを冷凍したり、冷凍食品を活用したりした人も多かったかもしれない。食品はどうやって冷凍したらいいの? 解凍の最適な方法は? やってはいけない間違いは? 食品の冷凍と解凍について、従うべきゴールデンルールを紹介しよう。
あなたは適切な方法で食品を冷凍できている? photo : iStock
急速冷凍、それとも緩慢冷凍?
このふたつの違いは重要にもかかわらず、多くの人が理解していない。急速冷凍とは、−35°Cから−196°Cの冷温にさらすことにより、食品を徹底的に冷却する技術だ。
このプロセスのおかげで、食品の細胞に含まれる水分は細かく結晶化し、細胞の破壊が制限されることによって、食感と風味が保たれる。これは、−25°C前後の緩慢冷凍とは大きく異なる。緩慢冷凍の場合は冷却に時間がかかるため、冷凍した食品の品質は落ちやすく、可能な保存期間も短くなる。
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食品を上手に冷凍するための9つのゴールデンルール
解凍した食品を食べた時、風味や食感が落ちていると感じるのであれば、畑から採りたて野菜や果物を冷凍してみてほしい。そして、実際に冷凍に取りかかる前に、従うべきいくつかの基本的なルールがある。それは以下の9つだ。
- 新鮮な食材のみを冷凍する。
- 食材をしっかり洗う。
- 手をしっかり洗う。衛生状態は重要である。
- 冷凍する前に、食材は冷凍用の袋または容器に入れる。寒さによって焼けることを防ぎ、不純物から保護する必要がある。
- 野菜類は冷凍する前に湯通しする。
- 果物は(水に浸水させずに)洗浄し、砂糖を加えて甘くする。
- 温かい食べ物は冷ましてから冷凍庫に入れる。
- 食材名・重量・日付を明記して、ラベル付けしておく。
- 食品の冷凍に必要な−26°Cの温度設定が可能な冷凍庫を使用する。
食品の上手な解凍方法
赤い果実は寒さへの耐性が最も低い。photo : iStock
食材を解凍したり、下準備したりするベストな方法は冷蔵庫を使うことだ。なぜかといえば、衛生面において冷蔵庫が最も安心だからである。
一般的に、解凍には数時間かかると考えておこう。一定の低温で解凍すれば、微生物の増殖が抑えられる。また、電子レンジも解凍の選択肢のひとつだ。電子レンジでスピーディに解凍すると、食品の中の微生物の発生を抑えることでき、すぐに食べられるというメリットがある。
フライパンやソースパンを用いて直接食品を解凍することもできる。その場合、冷凍庫から出したらすぐに調理することをおすすめしたい。この方法もまた微生物の増殖を抑える効果的な方法だ。
室温や温風に当てて解凍することはやめよう。これらの方法は、微生物の増殖のために理想的な条件となってしまうため、避けるべきだ。
冷凍や解凍をする際には、以上のことを心に留めておきたい。
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texte : madame.lefigaro.fr, traduction : Hanae Yamaguchi