いつかの旅に思いを馳せる、夏のスイーツレシピ。#01 イル・ド・レの名物「キャラメルと塩のアイス」を手作り。

Gourmet 2020.08.28

ヴァカンスで遠出をするのを我慢した人が多かった今年の夏。旅好きな料理のプロたちが、それぞれ思い出の地で味わったサマースイーツのエピソードをたどりながら、おうち時間に簡単に手作りできるアレンジレシピを公開! フランス料理・菓子教室「L’atelier de Shiho Akita」主宰・秋田志保さんの思い出の味は、フランス南西部のイル・ド・レの名産、フルール・ド・セル(塩の花)を使った冷たいグラスデザートです。


太陽と潮風の香りが詰まったアイスクリーム。
「キャラメルとフルール・ド・セルのヴェリーヌ」

秋田志保(料理家)

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大西洋沿岸からボルドーを巡った旅の途中、立ち寄った美しい港町ラ・ロシェル。この町から橋を渡って訪れた小さな島、イル・ド・レは昔から塩業が盛んで、いまも島の土地の多くは塩田です。こちらで「島いちばんの人気店」と教えてもらったアイスクリーム屋さんで出合ったのが、名産の塩とキャラメルを使ったデザート「キャラメルとフルール・ド・セルのヴェリーヌ」でした。塩の旨味とカラメルのほろ苦さ、コクのあるクリーム! イル・ド・レの降り注ぐ太陽の眩しさと心地よい潮風の香りを思い起こさせてくれる味です。家で作る時、アイスクリームメーカーがなくても口溶けよく軽い仕上がりになるよう、アレンジしてみました。

【キャラメルとフルール・ド・セルのヴェリーヌ】

〈材料 4人分〉
カラメルソース
グラニュー糖 80g
水 20ml
生クリーム(38〜40%以上のもの) 80ml
バター 10g
フルール・ド・セル 小さじ1/2

●ムース
卵黄 2個
グラニュー糖 20g
カラメルソース(上記ソースの一部) 80ml
生クリーム (38〜40%以上のもの) 160ml
ホイップクリーム、プラリネ   あれば適量

〈作り方〉
1. カラメルソースを作る。小鍋にグラニュー糖と水を入れて中火にかける。濃いめの赤茶色になったら火を止め、生クリームを少しずつ加える。

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2. 1を再び火にかけ、バターとフルール・ド・セルを加えてへらでゆっくりと混ぜる。
3. ムースを作る。ボウルに卵黄を入れてほぐし、グラニュー糖を加えてホイッパーですり混ぜる。2のカラメルソースのうち80mlを加え、湯煎にかけてもったりとするまでホイッパーでしっかりと空気を含ませて泡立てる。冷水にあてて粗熱を取る。

akita_2.JPG 4. 生クリームを7分立てにし、3に3回に分けて加え、全体をさっくりと混ぜ合わせる。

akita_3.JPG 5. 4を4人分のうつわに分け入れ、冷凍庫で半日ほど冷やし固める。
6. 5に残りのカラメルソースをかけて、フルール・ド・セル少々(分量外)をふりかける。

※好みでホイップクリームやアーモンドのプラリネを添えると、見た目も華やかになり、香りや食感もよくなります。

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memories of my trip
フランス、イル・ド・レの思い出。

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大西洋沿岸の港町ラ・ロシェルから橋を渡ってたどり着いた小さな島イル・ド・レの風景。
 

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観光客で賑わう、島でいちばん人気のアイスクリーム店。

秋田志保 Shiho Akita
料理家。フランス料理・菓子教室「L’atelier de Shiho Akita」を主宰。企業向けレシピ開発、雑誌、メディアでのレシピ提案やスタイリングに携わる。素朴で温かいフランス家庭料理や郷土菓子に惹かれ、毎年フランス各地を巡り、パリや地方の学校、レストラン、パティスリーで研修を重ねる。フランス語圏の人へ向けた日本料理教室を主宰し、食にまつわる日本文化、日本料理、日本酒の伝承にも力を注いでいる。
https://www.shiho-akita.com/
Instagram: @latelier_de_shiho

 

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photos:SHIHO AKITA, réalisation : AKARI MATSUURA

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