旬を愛でる、秋グルメ辞典。 マイタケからマツタケまで! キノコをとことん堪能。
Gourmet 2020.10.26
食いしん坊のための季節がいよいよ到来。味、香り、歯ざわりのよさだけでなく、免疫力もアップしてくれるキノコ料理をどうぞ。
キ ノ コ
塩釜からあふれ出す、秋の香り。
日本料理 ときわ|六本木
料理は¥27,500のコースから。写真は3人前。「キノコの塩釜焼き」。キノコ類は、奉書で包んだ後、卵白で固めた塩で覆い、15分ほど焼く。
銀座で20年の歴史を持つ割烹、馳走 啐啄が西麻布に移転。店名も改め、より進化した。旬の味覚を第一に考える和食のこと。秋ならではの美味といえばやはりマツタケ。同店では、数々のキノコとともに名物の「塩釜焼き」で登場。絶妙のタイミングで蒸し焼きにされた塩釜は、塩を叩き割った瞬間に立ち上る秋の香気が素晴らしく、思わず深呼吸してしまうほど。シャキシャキとした食感とみずみずしさが味わえる。また、グレードアップした主人肝いりのお椀も、スペシャリテのひとつだ。
この日包んだのはシメジ、マイタケ、マツタケ、シイタケの4種。
キノコの塩釜は客の目の前で叩き割った後、皿に盛り直してくれる。岩手や三陸産など国産のマツタケが登場するのは10月頃。
木材を贅沢に用いた数寄屋造の店内。ときわとしてリオープンしたのは、2020年の6月22日。
東京都港区西麻布1-9-7 シュウエツレジデンスⅡ 1F
tel:03-3405-1237
営)17時~20時15分最終入店
休)日、祝 要予約
www.tokiwa-nishiazabu.jp
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キノコをもりもり食べられる、白と赤、ふたつのスープ。
六本木 香火鍋 新天地|六本木
¥4,000の香火鍋コースの一部。TOKYO Xの豚ロースのほか、豆腐や春雨、締めの翡翠麺や甘味も付く。キノコと野菜はおかわり自由。
低カロリーで食物繊維たっぷり。ダイエットや免疫力アップの働きもあるキノコは、女性にとっても頼もしい存在。そんな秋の味覚を心おきなく食べられる新店がこちら。4,000円のコースでは、豚肉や海鮮つくねに加え、10種以上揃うキノコが食べ放題! クコの実などが入ったまろやかな鶏白湯と、唐辛子や花椒のパンチの利いた紅湯と2色のスープでいただけば、無限ループに陥りそうだ。薬味も豊富に用意され、自分流にカスタマイズできるのもうれしい。最後まで飽きずに食べられる。
ゴマ、肉味噌、麻辣醬、パクチー、青唐辛子などずらりと並ぶ薬味。下:¥4,000の香火鍋コースの一部。
劇場型の店内には、カウンター、半個室、テーブル席も用意。店内中央には、ビュッフェ形式の薬味コーナーを設置。
東京都港区六本木4-5-7
tel:03-5786-0710
営)16時~22時最終入店
不定休
予約したほうがいい
https://hinabe-shintenchi.jp
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ポルチーニ茸の魅力、再発見!
プレーガ トウキョウ|大手町
料理は¥27,500のムニュグルマンコースから。「ポルチーニ茸のデクリネゾン アワビとハーブのアクセント」。ポルチーニと食感の似ているアワビを蒸してから合わせた。
厳選した日本の食材を軸にしつつ、世界の素材にもフォーカス。旬の味を大切にした料理を目指すのはプレーガ トウキョウの古賀哲司シェフ。フレンチの枠にとらわれない自由な発想から生まれたキノコ料理が、旬の食材を使った「ポルチーニ茸のデクリネゾン」。ポルチーニ茸をソテー、ピューレ、泡状のスープとさまざまなスタイルでアプローチ。「キノコの力強いテイストをより多彩に表現したくて」とは古賀シェフ。異なる調理法による旨味と香りの波状攻撃を堪能したい。
6月にオープン。皇居のお濠に臨むロケーション。
東京都千代田区丸の内1-1-3 日本生命丸の内ガーデンタワーM2F
tel:03-3284-0030
営)17時30分~20時L.O.(月~土) 11時30分~13時30分L.O.(日、祝)
不定休
要予約
https://plaigatokyo.jp
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山椒の香りを纏った、ジューシーなマイタケ。
赤坂 桃の木|赤坂見附
料理はすべて¥16,500のコースから。同店のスペシャリテのひとつ「ナスの唐辛子山椒風味炒め」をアレンジしたもので、秋の味覚のマイタケを使った。
テーブルに運ばれた途端、鼻をくすぐる芳香。唐辛子に埋もれるようにして顔を覗かせるマイタケは、高温で揚げることで、森林を思わせる深奥な香りが炸裂。かぶりつけば、サクサクとした衣の歯ごたえに対して中はしっとりジューシー。秋の滋味がしみじみと口中に広がる。そんな秋ならではのスペシャリテを味わえるのは、中国料理の名店、桃の木。今年3月、赤坂に移転し、よりラグジュアリーなレストランに生まれ変わった話題の一軒だ。ミシュランの星を持つ小林武志シェフの自信作をぜひ。
「ナシとアボカドのニンニク醤油ドレッシング」。「ナシはフレッシュでみずみずしく甘い、幸水しか使いません」とは小林シェフ。クリーミーなアボカドとのバランスが味のポイント。
店内は赤色がアクセントに。
東京都千代田区紀尾井町1-3 紀尾井テラス3F
tel:050-3155-1309
営)11時30分〜13時L.O.、17時30分~21時L.O.
休)水
要予約
https://momonoki.tokyo
*『フィガロジャポン』2020年10月号より抜粋
●新型コロナウイルス感染症の影響により、営業時間や定休日が変更となる場合があります。最新の情報は各店舗へお問い合わせください。
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photos : YU NAKANIWA, texte : KEIKO MORIWAKI