おうちで味わう、 名フレンチシェフのひと皿。 ニンジンとほうれん草を、ノルマンディー流においしく。
Gourmet 2021.08.19
フランス料理の有名シェフ6人が提案する、色彩豊かなメニュー。ノルマンディーでオープンキッチンが名物のレストランを経営するシェフが教えてくれるのは、ニンジンとほうれん草が美しい野菜料理だ。
発酵ニンジンサラダ、ホウレン草のゼリーとチュイール添え
【材料(4人分)】
新ニンジン…適量
粗塩…少々
ホウレン草ベビーリーフ…100g
粉寒天…2g
塩・胡椒…各適量 水…200ml
〈 チュイール 〉
薄力粉…25g
サラダ油…125ml
水…200ml
ホウレン草ベビーリーフ…4枚
【作り方】
- ニンジンをチーズおろしなどのスライサーでおろし、キャロットラペを作る。重量をはかり、3%の塩を用意する。ボウルにニンジンを入れ、ニンジンが浸るまで水を加え、塩、胡椒する。重しをのせて室温で3日間漬け込む。漬け込んだ後は冷蔵庫で保存。
- 小鍋に水を沸かし、粉寒天を加えて2 〜3分煮てよく溶かし、塩、胡椒を加え、火から下ろす。ホウレン草を加えて1分間ミキサーにかけ、冷蔵庫で冷やし固める。再びミキサーに入れ、数秒回して粒状のジュレにする。
- チュイールを作る。ボウルに薄力粉、オイル、水を混ぜて生地を作る。フライパンを熱して生地大さじ1ずつ、4カ所に置く。1分焼いた後、それぞれホウレン草の葉をのせて、カリッとするまで焼く。
- うつわの底に2のホウレン草のジュレをしき、その上に1の発酵ニンジン、再度ジュレの粒をのせて、チュイールを飾る。
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畑に出向くシェフの、オーガニックなおしゃれ料理。
暖かい季節を象徴する料理は?
食卓は彩りと瑞々しさと繊細さを増し、調理時間が短いメニューが増える。煮込むよりもフライパンで焼くほうが多くなるからね!油脂を使うのも減る。この季節になると、提携している農家が栽培する作物を見に行ったりもする。
この時季によく使う食材は?
ハーブ、アスパラガス。アスパラガスは残念なことにノルマンディ地方でオーガニック栽培の生産者がいない。それから何よりも新ニンニク!甘味にも塩味にも合う。
あなたの季節の一品は?
家で作るのはグリンピースやアスパラガス。もっと暑くなったらすぐにバーベキューコンロを使う。薪でのバーベキューや、香草をたっぷり入れたサラダも最高だ!

Clement Charlot
クレマン・シャルロ/2019年、ノルマンディのカーン市にFragments(フラグマン:4, rue Leon-Lecornu 14000 Caen www.fragments-restaurant.com) をオープン。オープンキッチンが評判となり、連日満席。「学校では劣等生だった」というシェフは、地元の野菜農家や生産者と仲良くなり、オーガニックな取り組みにも興味津々。
*「フィガロジャポン」2021年9月号より抜粋
photography: Bernhard Winkelmann (Madame Figaro) text: Vanessa Zocchetti (Madame Figaro) illustration: Seb Jarnot (Madame Figaro) collaboration: Yukiko Hirano