クリュッグ×世界のスターシェフ、夢の共演をレポート!

Gourmet 2024.10.30

最高のシャンパーニュ×ガストロノミーという夢の共演が実現した。9月23日から30日までパリで開催された「インサイド・クリュッグズ・キッチン」では、フランスをはじめ、ドイツ、イタリア、イギリス、ノルウェー、アメリカ、香港、日本から集まった10人の3ツ星シェフがそれぞれひとつの食材に焦点を当てたオリジナルレシピを考案。「クリュッグ グランド・キュヴェ」「クリュッグ ロゼ」とのペアリングを提案した。

241010_krug_01.jpg
5種のクリュッグ×10人のシェフによる10皿の料理の饗宴が、初秋のパリで1週間にわたって繰り広げられた。

1843年の創業以来、「気候の変化に左右されることなく、毎年最高のシャンパーニュを世に送り出す」という信念を受け継いできたクリュッグ。それは、ブドウ畑の各区画が気象や土壌、日当たりなどのさまざまな条件によってそれぞれに違う個性を持ち、収穫されたブドウ、醸造された個々のワインは唯一無二であるという考えに根づいている。個性の違う区画から生まれる毎年250種ものワインと、10以上の年代から選ぶ150ものリザーヴワインから、セラーマスターのジュリー・カヴィルが選び、アッサンブラージュ(ブレンド)したワインから、クリュッグ グランド・キュヴェが生まれるのだ。個々のワインをシャンパーニュを造る材料として捉える──このクリュッグ独自の考え方を背景に2015年に誕生したのが「クリュッグ X 単一食材プログラム」だ。

初回のトマトに始まり、ポテト、マッシュルームからレモン、そして24年のテーマ食材であるフラワーまで。クリュッグのグランド・キュヴェとロゼに合わせて世界中のクリュッグアンバサダーが創作したレシピは、毎年一冊の本となって提案されてきた。

先ごろパリで行われたイベント「インサイド・クリュッグズ・キッチン」は、今年で10周年となる「クリュッグ X 単一食材プログラム」を記念するもの。10人の3ツ星シェフが過去の10のテーマ食材から選び創作した料理が、前菜からデザートまで10皿のコースとして提案された。ペアリングは、クリュッグ グランド・キュヴェ 171 エディション、クリュッグ グランド・キュヴェ 169 エディション マグナム、162 エディション、クリュッグ ロゼ 28 エディション、クリュッグ ロゼ 21 エディション マグナム。料理とともに、年代とボトルサイズによる味わいの違いも舌を楽しませる。

241009_krug_gourmet_06.jpg
5種のクリュッグとペアリング。ラベルに刻まれた3桁の数字は、グランド・キュヴェを造るうえで、創業以来何回目のクリエイションかを示す。

---fadeinpager---

このイベントのために、アンヴァリッド駅の旧駅舎内には期間限定のレストランが出現した。ウェイティングサロンの先には400本のワインが並ぶ壁があり、異なる区画から生まれたワインを、ボトルの微妙な色のニュアンスで視覚的に伝える。次の部屋では、テーマとなった10の食材を嗅覚と視覚で確認、いよいよキッチンを囲むカウンター席へと誘われる。

241010_krug_02.jpg
"400のワインの壁"には異なる区画から生まれたワインが並ぶ。微妙な色の違いが美しい。

241009_krug_gourmet_05.jpg
トマト、エッグ、マッシュルーム、フィッシュ、ペッパー、オニオン、ライス、レモン、フラワー。これまでに単一食材のテーマとなった10の食材を視覚と嗅覚で味わう体験をする。

テーマ食材は、キャビアやトリュフなどのいわゆる高級食材ではなく、オニオンやポテトなど、日常的な素材。
「日頃から親しんでいる食材を上手に表現するのは難しいこと。地味な素材をテーマにすることは、私たちシェフのクリエイティビティが求められる」とトマトを担当したアンヌ=ソフィ・ピックは語る。
「ペアリングも非常に大事な観点。料理がワインを引き立てることもあれば、ワインが料理によりよい印象を加えることもあります」

241009_krug_gourmet_08.jpg
アンヌ=ソフィ・ピックによるトマトの料理「La Tomate de Plein Champs, Carvi, Lavande et Vanille Fumée」。ペアリングはクリュッグ ロゼ 28 エディションと。

241009_krug_gourmet_07.jpg
トマト料理を担当するアンヌ=ソフィ・ピック。

一方、日本代表の神田裕行は、過去に何度も単一食材プログラムに参加してきたベテランアンバサダーだ。エッグをテーマに神田シェフが提案したのは、前菜の冷製茶碗蒸し。枝豆、キャビア、出汁のジュレに穂ジソをあしらった一品は、クリュッグ グランド・キュヴェ 171 エディションと供された。
「私は特にペアリングを意識しません。いいシャンパーニュがあり、私がいい料理を作る。ペアリングは味わう人ひとりひとりの感覚だと思います」と神田シェフは語る。

241009_krug_gourmet_03.jpg
冷製茶碗蒸し「L'Oeuf en Flan Japonais Cuit à la Vapeur, Edamame & Caviar」はクリュッグ グランド・キュヴェ 171 エディションとともに。

241009_krug_gourmet_04.jpg
神田裕行が取りかかったテーマはエッグ。

今年のテーマであるフラワーの料理は、エレーヌ・ダローズが担当。出身地バスクの伝統料理にバラをアレンジした「チャングロ・アン・ローズ」を提案した彼女は、今回のイベントについてこう語った。
「ワインを巡る料理の創作は非常に興味深い仕事。ことにクリュッグとのペアリングともあればなおさらです。加えて、今回は10人のシェフが一堂に会し、互いに自分たちの文化やビジョンをシェアすることができるエキサイティングな機会でした」

241009_krug_gourmet_01.jpg
クリュッグ ロゼ 28 エディションと合わせたエレーヌ・ダローズの料理。バスクの郷土料理、カニの煮込みをアレンジした「La Rose "à la Txangurro", Arraignée de Mer, Pomelo et Poivre Long」

241009_krug_gourmet_02.jpg
エレーヌ・ダローズはフラワーをテーマにバラを使って。

「アンバサダーであるガストロノミーシェフたちとのコラボレーションを通して、ワインやシャンパーニュラヴァーだけでなく、グルマンな人たちにもクリュッグを知ってもらおうと考えました」とクリュッグCEOのマニュエル・レマンは語っている。3ツ星シェフがコラボレーションした夢のテーブルは、オンラインでの予約開始と同時にあっという間に満席。シェフ10人のクリエイティビティと最高峰のシャンパーニュが集結した期間限定レストランは成功のうちに幕を閉じた。

そして朗報! 日本でも、クリュッグとトップシェフの共演が楽しめる機会がやってくる。11月12日から16日の5日間、成田一世シェフパティシエのデセールとクリュッグ グランド・キュヴェ 172 エディションが麻布台ヒルズ内のLe salon privéで提供、パリのイベントで供された神田シェフの冷製茶碗蒸しも登場する。12月5、6日には飯塚隆太シェフ率いるRestaurant Ryuzuで特別ディナーを開催。この貴重な機会をお見逃しなく。

●問い合わせ先:
MHD モエ ヘネシー ディアジオ
www.krug.com/jp

 

text: Masae Takata(Paris Office)

Share:
  • Twitter
  • Facebook
  • Pinterest

Business with Attitude
Figaromarche
あの人のウォッチ&ジュエリーの物語
パリシティガイド
フィガロワインクラブ
BRAND SPECIAL
Ranking
Find More Stories