Maison Mumm シャンパーニュ、メゾン マムの味わいを「触覚」から感じる、特別なテイスティング。
Gourmet 2024.11.22
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画家の藤田嗣治が愛した銘柄としても知られ、スタイリッシュで軽やかな味わいが世界中で愛されているシャンパーニュ「メゾン マム」。この11月、最高醸造責任者のヤン・ムニエが来日、メゾン マムのシャンパーニュの味わいの深い魅力を探る"新しい実験"を披露してくれた。ベテランのワインジャーナリストたちも初めて体験した、不思議さと驚きに満ちたその実験とは?
フランスの最高勲章"レジオン・ドヌール"をモチーフにした、赤いリボンを纏ったボトルで知られるメゾン マム。1827年の創業以来「Only the Best~最高のシャンパーニュだけを〜」の理念のもと、洗練と品格に満ちた味わいのシャンパーニュを世に送り出してきた。
今回、最高醸造責任者のヤン・ムニエが、メゾンのフラッグシップであるマム グラン コルドンを通じて行ったのは、「メタルやレザー、ガラスの球体などのオブジェを手にし、"触覚"を意識しながらシャンパーニュを飲むと、味わいはどう変わるのか」という実験。マム グラン コルドンは黒ブドウのピノ・ノワールを主体としているが、シャンパーニュの中に隠れているピノ・ノワールのさまざまな表情を体感するのが目的だ。
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ピノ・ノワールの味わいを「触覚」で体感する。
最初に、オブジェを持たずにマム グラン コルドンをひと口。果実味に満ちて甘やか、優しく心地よい酸味がストレートに伝わってくる。次にオブジェのメタル部分を指で押さえながら飲むと、ちょっとクールで軽やかな苦みを感じる。なんと不思議な......と思っていると、ヤン・ムニエが「それはミネラル感です。よりフレッシュさを感じたのでは?」とにっこり。次にレザー部分に触れながら味わうと、ほんのりとしたまろやかさを感じ、味の二面性に驚かされる。ヤン・ムニエはこう説明してくれた。
「これは、アッサンブラージュ(ブレンド)のなせる業。味わいの中には、さまざまな表情が隠れているのです」
さらに実験を続け、今度はテラコッタ(素焼きの陶器)とガラスの球体のオブジェを順番に手にする。テラコッタを持ちながら飲むと味わいの中に"芯"のような固さを感じ、ガラスの球体を手にすると、急に味わいがやわらかくなる。
「テラコッタで感じたのはタンニンの収斂性でしょう。ピノ・ノワールが持つタンニンが顔を表したのです。そして、ガラスの球体はボリュームとテクスチャー。メゾン マムのスタイルを感じていただけたのではないかと思います」
最後に、凹凸のある丸みを帯びたオブジェを手にする。マム グラン コルドンの味わいは穏やかでやわらか。先に手にした3つのオブジェと比べると、味わい全体が"おとなしい"印象だ。ヤン・ムニエは言う。
「メタリック素材はミネラル感、テラコッタはタンニンとストラクチャー、ガラスの球体はボリューム感。シャンパーニュを形成するこれらの要素を、体感していただきたいと思いました」
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ピノ・ノワールを大切にする、メゾン マムの味わいとは
それにしても、オブジェを手にしつつ飲むシャンパーニュが、こんなにも多彩な表情を見せるとは......とあらためて驚かされる。
「感覚とは、人それぞれに違います。ですから、実際に感じた味がどんなものであったかは、問題ではありません。ピノ・ノワールには、コクや味わいの厚み、軽やかなタンニンがあります。その多面性を発見していただければうれしいです」
シャンパーニュの基本は、アッサンブラージュにある。異なる品種や異なる地区や畑のブドウをブレンドし、ハーモニーに満ちた味わいを生み出す。だが実は、その奥にはそれぞれのブドウの個性が存在しているのだ。今回の実験は、その妙味を教えてくれた。そして、もしかしたらこの実験は、ブドウたちがヤン・ムニエに課した最高醸造責任者としての最初のミッションだったのかもしれない。
ペルノ・リカール・ジャパン
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text: Kimiko Anzai