バレンタインには、本当においしいフランス発のチョコレートを。
Gourmet 2025.01.20
フランスでバレンタインデーといえば、恋人同士で過ごす「ふたりの日」。
出会いの場所を訪れ、パートナーとレストランや自宅で食事を楽しみ、そして花束をプレゼント。男性から女性への贈り物が多いとはいえ、パートナーによってそのスタイルもさまざま。
フランスでショコラティエが最も忙しいのは、卵やウサギ形のショコラを作る、復活祭の日。でも近年は、日本の「バレンタインチョコレート」がパリのショコラティエやパティシエに広まり、バレンタインの贈り物にショコラが提案されているそう。聖バレンタインの日は、ギフトにショコラも加わり、パートナーと甘美なひとときを過ごす。
日本のバレンタインデーは、自分へのご褒美に、パートナーや友人へのギフトにぴったり。ショコラティエたちが工夫を凝らし、魅力的なショコラであふれるいまこそ、本当においしいフランス発の逸品を見つけたい。
プラン クール
パリ17区の新店が、
日本初上陸。
パリでは10月に開催される「チョコレートの祭典~サロン・デュ・ショコラ~」が、日本でも期間を3パートに分けて伊勢丹新宿店で開催。PART2では、フランスから多くのショコラティエが来日し、ここでしか出合えないショコラが揃う。
日本に初登場するのはパリ17区にあるパティスリー、プラン クール。ミシュラン3ツ星を獲得した、5ツ星ホテル内のレストラン、プレニチュードでパティシエを務めたマキシム・フレデリックが、2024年に自身の店をオープン。昔ながらの製法でシンプルなおいしさを作り出す、ガトー、焼き菓子、パン、ショコラが人気だ。材料にもこだわり、出身地であるノルマンディ地方の農場から取り寄せる卵や、仏ロット・エ・ガロンヌ産のヘーゼルナッツ、ボリビア産のカカオを使用するなど、作り手の顔がわかる素材をセレクトする。
ショコラを主役にした「プティ サブレ ジャンドゥージャ」は、フルール・ド・セルを利かせたトンカ豆風味のブルターニュ風サブレに、香ばしいキャラメルジャンドゥージャを合わせた2層仕立て。ひと口では頬張れない少し大きめサイズで、ザクザクとしたサブレの軽快な食感に心躍る。
プラン クール
東京都新宿区新宿3-14-1
伊勢丹新宿店 本館6階 催物場(サロン・デュ・ショコラPart2)
03-3352-1111(大代表)
営)10:00~20:00 ※最終日は18:00終了
【一般会期】1月26日(日)~29日(水)
https://www.mistore.jp/
※取り寄せ可能
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ルノートル
パリ最高峰メゾンが作る、
伝統製法のプラリネ。
現代フランス菓子の基礎を築いたといわれる「フランス洋菓子界の父」ガストン・ルノートルが創業した、パリ最高峰のメゾンのひとつ。昨年、麻布台ヒルズにサロン併設の新店が誕生。ショコラの中でも、特に"プラリネ"は、長年培われた伝統製法の技が光る。
ルノートルのプラリネは、ナッツをキャラメリゼする際、銅鍋を使って火をじっくりと加える伝統的な製法で仕上げている。砕いたキャラメルとナッツの食感を残したプラリネは、ザクザク、カリッとした食感が心地いい。このコフレにしかない「ペカン」フレーバーは、フランスでは珍しい「ピーカンナッツ」のプラリネ。ピーカンナッツの甘くてナッティーな香りを生かしながら、軽く塩気を加えることで味に深味を出し、ミルクチョコレートで優しくコーティング。「アマンド」は、香り高いスペインバレンシア産アーモンドの香ばしさが魅力。「ルノートル・ピスターシュ」はピスタチオのプラリネを、アフリカ産のダークチョコレートでまとめる。それぞれのナッツの風味の違いをダイレクトに感じることができるプラリネが秀逸だ。伝統と革新が重なるコフレは、ショコラの一粒一粒に、長年多くの職人が大切に引き継いできた技が凝縮している。
ルノートル東京
東京都千代田区丸の内1-5-1 新丸の内ビルディング 1F
03-6551-2850
営)11:00〜21:00(月〜土) 11:00〜20:00(日、祝)
無休
https://shop.lenotrejp.com/f/Valentine_chocolate2025
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ラ・メゾン・デュ・ショコラ 丸の内店
M.O.F.の技を感じる
限定コフレ。
1977年パリのフォブール・サントノレ通りに誕生したチョコレート専門店、ラ・メゾン・デュ・ショコラ。現在のメゾンを指揮するニコラ・クロワゾーはM.O.F.ショコラティエの称号を持つ実力派。今年も、ときめく新作ボンボンショコラ4種が揃った。
なかでも注目の新作は「スフル グリエ」。ガナッシュに忍ばせた黒ゴマは、油で揚げることでプックリと膨れ、プチプチとはじけるゴマの香ばしさがたまらない! 滑らかなゴマのガナッシュとの対比が絶妙だ。
その他新作として、サントメ島産カカオ77%ピュアダークガナッシュの上品な苦味が心地いい「エシャペ ボワゼ」。イチゴ品種"マラ・デ・ボワ"を混ぜ込んだガナッシュが甘酸っぱい、イチゴミルクのような「ヴェルティージュ フレーズ」。マルメロとジュニパーベリーのフルーティなガナッシュと、ザクザクとしたヘーゼルナッツプラリネの2層構造になった「フリュイテ ランヴェルサン」。どれも技ありのボンボンショコラばかり。「気球に乗り、優雅にエッフェル塔を見下ろしながら、チョコレートと至福の時間」をイメージしたコフレ。ひと粒のショコラでパリの空を周遊するような、気分が上がるひとときが過ごせるはず。
東京都千代田区丸の内3-4-1 新国際ビル1F
03-3201-6006
営)11:00~20:00
無休
https://www.lamaisonduchocolat.co.jp/
※取り寄せ可能
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ピエール・エルメ・パリ
新フレーバーはなんと"海苔"!
ショコラ愛に満ちたボックス。
パティシエ界の巨匠ピエール・エルメの2025年バレンタインのテーマは、「ショコラ中毒(Chocolat Addict)」。フランスで人気のイラストレーター、ソレダッド・ブラヴィによる「ショコラへの愛」を茶目っ気たっぷりに表現したボックスがキュート。
エルメが作る新作ショコラは、毎年、ショコラ愛好家の注目の的。新作は3種。「アルガエ」は、ベリーズ産ショコラに、まさかの"海苔"を混ぜ込んだガナッシュは、ふんわりと磯の香りと旨味が続く。爽やかなユズのパートドフリュイがすっきりとした後味に。「アンフィニマン ジャスマン」は、ショコラノワールがゆっくりとろけるごとに、ジャスミンの繊細な香りが優しく広がる。「ショコラ オ マカロン アンフィニマン ジャスマン」は、小さなマカロン・コックをトップにあしらい、ジャスミンが優美に寄り添うガナッシュとコクのあるマジパンが層になり、ミルクチョコレートでまとめる。
ショコラを素材のひとつとして捉え、思いがけない素材と組み合わせることで、新たな味覚を生み出すボンボンショコラ。新発見が続くボンボンショコラで、今シーズンも虜になりそう!
東京都渋谷区神宮前 5-51-8 ラ・ポルト青山 1・2F
03-5485-7766
営)12:00~19:00
無休
https://www.pierreherme.co.jp/
※取り寄せ可能
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イヴァン・シュヴァリエ
ブルターニュから届く、
塩味の利いたサブレ。
イヴァン・シュヴァリエは、フランス最高峰パティスリー、ヴァンサン・ゲルレのもとで修業。すぐにスーシェフとなり13年間ショコラだけでなく菓子の開発も担い、ヘッド・ショコラティエとなった。数々の功績を残し、2019年には28歳という若さにして、M.O.F.を取得。21年には、ブルターニュ地方の中心都市レンヌにショコラトリー&パティスリーのブティックを、昨年にはアトリエ&ブティックをオープンし話題だ。
こちらの「サブレ・オ・ショコラ」はミルク、ダークの2種のショコラでコーティングした、ひと口サイズのサブレがぎっしりと箱に並ぶ。粒感を感じるほど塩を利かせ、カリカリにしたブルターニュの特産品であるクレープをアクセントに混ぜ込み、ザクザク&ほろりとした軽い食感に。塩がアクセントになり、ショコラの風味を引き立て、噛みしめるほどに粉の旨味も感じる。ダークチョコレートはショコラの苦味も相まって、ワインと合わせたくなるような味。人気の商品で、すぐに売り切れるので見つけたらお早めに。
東京都中央区日本橋2-4-1日本橋高島屋 本館8階 特設会場(アムール・デュ・ショコラ2025)
03-3211-4111(代表)
営)10:30~19:30
【一般会期】1月22日(水)~2月14日(金) ※1月28日(火)と最終日は18:00終了
※日本橋高島屋のほか、各店の「アムール・デュ・ショコラ」にて販売。(一部、取り扱いのない店舗あり)
https://www.takashimaya.co.jp/
※取り寄せ可能
text: Minako Shimoi