パリ、2区。意外な場所で、
美味しい時間。
Gourmet 2010.02.10
大村真理子の今週のPARIS
秘密の、といったら大げさだけど、知る人ぞ知るレストランをご紹介しよう。
壁はどことなくウェッジウッドブルーといえなくもない色で、英国の雰囲気が感じられる。
スポーツクラブの建物内だけど、来る者拒まず。レストランの壁には古いテニスのラケットやボクシングなどスポーツ関係のモノクロ写真がかけられ、どことなく昔の英国のクラブのような雰囲気。ランチタイムは外部からの客がほとんど、といった様子である。
このレストラン、メニューが封筒に入って手紙のように渡されるのが面白い。スポーツクラブ内ということで、前菜は"第一ラウンド"、メインは"アッパーカット"、デザートは"KOパンチ"と書かれている。それならば、前菜はパスしてメインだけ、あるいはメインとデザートというようにこちらも"フリー・スタイル"で行くのもいいだろう。メニューによると前菜はアスパラガスのグラタン、フォアグラ添えのレンズ豆スープ......。メインはチキン・シーザース・サラダ、ハンバーガー風の麦のブリニなど、健康を意識した料理。もっとも低カロリーとはいえ、ボリュームはそれなりにある。デザートも美味しく、満足度が高い。
ある日のメインから。麦のリゾットを添えた鱈のソテー(19ユーロ)。
クラシックなリ・オ・レだけど、器のせいでおしゃれに見える(8ユーロ)。
食事時間以外も営業はしていて、ティータイムに利用できる。日曜はブランチ。でも、1人38ユーロと少々高めなのが、残念だ。
聞きなれない名前の通りにあるが、地下鉄エチエンヌ・マルセル駅からそう遠くなく、市場通りで知られたモントルグイユ通りにぶつかる通り、というとパリ通なら、なんとなく少しイメージがわく場所だろう。ジムの名前KLAYが通りに出ているので、これを目印に。
4bis, rue St Sauveur,
75002 PARIS
tel 01 40 26 69 66
営) 8時~翌2時(ランチ12時~14時30分、ディナー19時30分~23時)
無休