健康&安全志向が強まるフードシーン。
気になるスイーツのトレンドは?
Gourmet 2009.01.06
2009年アップカミングニュース 大予測 <GOURMET編>
おいしく楽しい食事は、こんな時代を乗り切るパワーの源。果たして2009年の注目トピックは? フードジャーナリストの浅妻千映子さんが知っておきたい3つのポイントを教えてくれた。
まず、浅妻さんがあげてくれたのが、「世界的な白ワインのブーム」だ。
「世界的な流れとして料理はヘルシー&ナチュラル志向。ワインも、"重い""濃い"というキーワードから離れて、白を選ぶ人が増えています。実際に今の料理との相性もいい。ワインリストに白ワインを充実させてきている店も多いように思います」
東京・銀座にある鳥取県のアンテナショップ「オステリア・モンテマーレ・トットリーネ」。鳥取産の食材をスローフードの視点で調理したイタリアンや、鳥取の地酒が楽しめる。ランチも好評。パスタ¥1,500~
そしてふたつめは「国産食材の見直し」。
食の安全が叫ばれた2008年の反動ともいえるだろう。
「顔の見える食材は、やっぱり自分の近くのもの。輸送距離が短ければエコにつながるし、当然鮮度も良くておいしい。そんな現実ときっちり向かい合う年になるのでは」
原点回帰ともいえるこの流れを汲んでか、ひとつの県をフィーチャーし、その県で採れた食材をコースで楽しめるレストランや、各県のアンテナショップのレストランも注目されているそう。
さらに、「和食のよさも見直されるだろうし、気軽で家庭的な味も人気を集めそう」と浅妻さん。「今までのおしゃれなエリアもいいけど、値段もカジュアルな下町にポテンシャルを感じます」
ちなみに、和食で白ワインを楽しむ際に、浅妻さんがおすすめする品種はリースリングだ。
「一般的にクリーンな味で、繊細さの中にほのかに甘い果実味もあります。年月が経つと独特のオイル香が出てきますが、あえて若く、フレッシュなものを気軽に飲んでは。多くの和食にもぴったりくると思います」
2008年9月に東京・赤坂にオープンした高級ドーナツショップ「Neyn」。素材にこだわり、小麦粉はトップクラスのフランス菓子店で使われているのと同じものを使用しているそう。「おしゃれな店内で、味は上品」と浅妻さんも絶賛。プレーン¥230、ココア¥270など。
「ドーナツ人気は続きますね。そして塩スイーツの次に来るのが、醤油スイーツ!」と浅妻さんは断言。「ドーナツも醤油スイーツも、キーワードは"日本発"」だ。
「9月に赤坂オープンした高級ドーナツショップ"Neyn(ネイン)"は、フランス菓子に着想を得た、あっさり上品なドーナツ。いずれは海外にも出店、という展開も考えられるので目が離せません。そして2008年は塩スイーツがはやりましたが、ポスト塩は醤油のよう。すでに、醤油ロールケーキなど出現しています」
余談になるが、上記を踏まえてホームパーティについて浅妻さんからアドバイスが。
「手土産には、話題性のある高級なものもいいけど、今一番喜ばれるのは、たとえば家庭菜園に取り組んでいる方なら、自分で育てた野菜や、それを使った一品を持って行くなどなのでは。食だけでない話が弾みそう」
では、手土産の定番、ワインはもちろん白ワイン?
「だれでも肩ひじ張らずに飲めるのが白ワインのいいところですよね。味の幅も思いのほかあります。赤白にかかわらず、大勢集まる気軽なパーティーなら、たくさん飲めるボックスワインもいいのが出ていますよ。最近注目のインドやイスラエルのワインなんていうのも面白いです」
おいしいものはココロとカラダの栄養。2009年は良質の国産食材を使ったヘルシーフードをカジュアルに楽しんで、エネルギーをチャージしたい。くれぐれも白ワインの飲みすぎにはご注意を!!
東京・恵比寿のワイン専門店「3amours(トロワザムール)」で自然派ワインMONTGILETのボックスワインをよく購入しているという浅妻さん。「冷蔵庫に入れて、ボタンを押しながらシューっと出す、あの感じがなんとも楽しい!コストパフォーマンスにも優れているので、大勢で集まるパーティや日常的にワインを飲んでいる方にはおすすめです」。ボックス内のビニール袋にワインが入っていて、ほぼ真空パックなので酸化しにくく、1ヶ月は持つそう。5Lパック¥6,888、750ml ¥1,785
●「東京最高のレストラン 2009」をはじめ、浅妻千映子さんの著書はwww.amazon.co.jpにて発売中。
●問い合わせ先:
・オステリア・モンテマーレ・トットリーネ
・Neyn
・トロワザムール