エミリーのおすすめ、マリンな花器と語り合うための灯り。
Interiors 2021.08.19
アールドゥヴィーヴルを体現するフランス人クリエイター、エミリー・マラン。 アートやモード界でのキャリアを持つ彼女らしい審美眼が光るインテリアアイテムのミックス&マッチ術とは?
ノルマンディからブルターニュ、 この夏マストなマリンな陶器を。
エミリー・マラン
スタジオ・マラン創始者/フレンチ・クリシェ共同創始者
アトリエ・バティスト&ジャイナがデザインし、フレンチ・クリシェで製品化したブイ付きの花瓶(3&4)は、この夏マストなアイテム。アンフォラ型の陶器で、ノルマンディからブルターニュ、コートダジュールまで、フランスの海辺を航行している気分にさせてくれるはず。テーブル周りに置くためのオリジナリティのある椅子や、1970年代のガラス製品などのヴィンテージも欠かせない。プロジェクトを立ち上げ、職人と付き合い、彼らから学ぶなかで気付い たのは、私は自然のままの石が好きということ。ことにデザイナーのイアン・フェルトン(2)の仕事は、素のままの石を官能的に扱っています。夕暮れ時のテラスには、ロウソクからキャンドルスタンド(たとえばローラン・ペルノの デザイン(1)、ガーデン用の照明まで、さまざまな灯りを。大事なのは、語り合うための親密な雰囲気の灯りを作ること。光はインテリアにトーンを与えるもの。その光の中で、谷崎潤一郎の『陰翳礼讃』を読んでみて。

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Emily Marant
エミリー・マラン
スタジオ・マラン創始者/フレンチ・クリシェ共同創始者
www.frenchcliche.com
イザベル・マランの姪でもある32歳。アートやモード界で働いた後、2015年、スタジオ・ マランでアートコンサルティングを。今年、新進作家の作品のエディティングに進出、フレンチ・クリシェを設立。
photography: Oriane Verstraeten
*「フィガロジャポン」2021年9月号より抜粋
text: Marie-Sophie N’Diaye (Madame Figaro)