スタイリストが選ぶ、愛すべき日々の道具8選。

Interiors 2021.09.03

雑貨、うつわ、文房具……使って楽しい日常の逸品を、スタイリスト清水奈緒美が紹介。美しいと感じる道具を使うことで、日々の暮らしがたちまち豊かになる。

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[1]
グザヴィエ・ヴェイヤン
リミテッドエディション風呂敷

パリ在住のアーティスト、グザヴィエ・ヴェイヤンの日本初の個展がペロタン東京で行われて、その展示を観に行った際に購入しました。スカーフのように身に着けてもいいですし、風呂敷なのでちょっとしたものを包むのにも活躍します。ヴェイヤンの作品がプリントされているので、リトグラフのように壁に飾ったり、キッチンなんかにさり気 なく引っ掛けておくだけでも楽しい。アートを気負いなく、身近に感じられるところがいいなと思いました。風呂敷自体には「用の美」もあるので、いかようにも使えます。 私は旅に行く時は、必ず風呂敷を持っていきます。下着などを包んだり、旅先でうつわを買った際、緩衝材の代わりに風呂敷に包んで持ち帰ります。(清水)
¥5,000/ ペロタンストア東京 © Veilhan/ADAGP, 2021

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[2]
ジョン ロブのルームシューズ

誰もが家で過ごす時間が長くなったいま、家で寛ぐ時にも、好きなものに囲まれていたいという気持ちがより強くなった気がします。1851年創業、英国王室御用達のビス ポークシューズのブティックであるジョン ロブで見つけたのが、カシミアスエードの贅沢なスリッパ。細身でほどよくロングなノーズは、英国靴らしい端正な面持ち。履き口はリバースエードで優雅に縁どられています。仕事柄、スタジオでの撮影などにもスリッパを持参するのですが、 専用のケース付きでコンパクトに持ち歩けるところも好き。ソールには程よい厚みがあり、とにかく履き心地がいい。色展開は全部で5色あるのですが、ネイビー贔屓な私は、迷わずこの色を選びました。(清水)
¥104,500/ ジョン ロブ(ジョン ロブ ジャパン)

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[3]
岩田圭介のポット

彫刻を勉強した後に陶芸を学び、1983年に福岡で開窯した岩田圭介さん。岩田さんの作品との出合いは、私が高校生の時に遡ります。原宿のザッカで初めてこのポットに巡り合い、一目で恋に落ちました。陶器のひんやりとした質感、両手で持った時になじむ、ぽってりとしたフォルム、鳥の横顔のようなユニークな形。成形されすぎていない愛らしい魅力が忘れられず、初めて一人暮らしをした時、まず最初に買ったのがこのポットでした。印象的な佇まいはもちろん水切れの良さも美しく、眺めて楽しみ、使ってなお愛しさが増します。好きなうつわでお茶を飲むという行為は、簡単に取り入れやすいアールドゥヴィーブルかもしれません。なおザッカは現在、移転準備中です。(清水)
(大)¥27,500/ ザッカ

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[4]
辻和美+ファクトリーズーマのグラス

金沢のガラス作家、辻和美さんが作るガラスの魅力は、なんといってもその繊細な色みではないでしょうか。辻さんはアート活動を通してガラス作品を作り続け、常に新しいチャレンジングなことに取り組まれている作家です。彼女が生み出す儚く美しい色みには、ノスタルジーが詰まっているように感じます。どんなお酒を飲もうかな、と楽しい想像が膨らむ美しいグラスは、並べておくだけでも存在感があります。新作の切り子グラスは「ミスターサンシャイ ン」というネーミング。その命名にも辻さんのチャーミングな人柄が表れていて、思わず笑顔になってしまいます。 辻さんのガラスは、これからも少しずつ揃えていきたいもののひとつです。(清水)
(長)各¥16,500、(短)¥13,200/ 以上ファクトリーズーマ

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[5]
山野アンダーソン陽子のカードスタンド

スウェーデンに暮らすガラス作家の山野アンダーソン陽子さんのカードスタンド。山野さんはスウェーデンを代表するデザイナー、インゲヤード・ローマンの唯一の弟子でもあります。紙にまつわるさまざまなプロダクトを扱う、パピエラボの別注のアイテムです。美術館や旅先で買ってみたものの、そのまま持て余していたポストカードを飾るのに、これ以上にちょうどいいものはないと思います。 ポストカードをささなくても、オブジェとしても非常にユニークなピース。半透明の涼しげな摺りガラスは、何個か並べて窓辺に置いても。手作りなので、ひとつひとつ形が違っていて、同じものがふたつとないというところも魅力。(清水)
各¥6,600/ 以上パピエラボ

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[6]
エットレ・ソットサスのペン

スケジュール管理もiPhoneで、という人が増えていますが、私はいまだに手帳とペンの人です。書かないと覚えられないので、基本的に書きます。手には篭るものがあると考えているので、お礼状も手書きです。手を動かしてメモも取るので、私にとってペンはなくてはならないものです。80年代を代表するデザイン集団メンフィスの中核であったエットレ・ソットサスのペンを自宅で愛用しています。彼の作風の特徴は独創的な色使い。一目でソットサスの作品とわかるものばかりです。このペンもボディの色みだけで、それが伝わります。真鍮製でずっしりと重たいので、文字を書く時にすっと背筋が伸びるような気持ちになります。(清水)
¥7,700/ パピエラボ

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[7]
クリストフルのカラフェ

フランスデザイン界の偉大な貴婦人と称され るアンドレ・プットマンがデザインしたクリストフルのコレクションには、「Vertigo(ヴァーティゴ)」=「眩暈」という意味深でセクシーな名前が付けられています。「誰もが触れられる美」をテーマに、70年代後半からエレガントかつモダンなデザインを生み出し続けたプットマン。家具やファブリック、食器まで、デザイン領域は広く、モーガンズ・ホテル、サンローランのブティック、コンコルド機のインテリアなどを手がけました。純度の高いシルバーの硬質な素材と、わずかに揺らいだ柔らかなカーブを描くサークルモチーフのコントラストに、女性デザイナーならではのフェミニニティが感じられます。(清水)
カラフ ェ ¥136,400、 カラフェ トレイ ¥25,300/ ともにクリストフル 青山本店

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[8]
ジョージナカシマのペーパーナイフ

ジョージナカシマの椅子が欲しくて、香川県 高松市にあるジョージナカシマ記念館へ、旅行がてら足を延ばしたことがあります。欲しかったその椅子は、私の家にはややサイズが大きく、諦めざるを得ませんでした。そこで旅の思い出にと、買って持ち帰ったのがこのペーパーナイフ。一枚木をくりぬいているので継ぎ目もなくなめらかで美しく、手に持った時に驚くほどしっくりとなじみます。家具 を買うとなると、サイズ感や値段の頃合いも含めてハードルが高く感じられますが、こういう小さなものであればいいなと思ったデザインのものを身近において愛でることができます。それだけで毎日の暮らしが少し特別になるような気がするのです。(清水)
各¥13,200/ 桜ショップ銀座

●問い合わせ先:
ペロタンストア東京    03-6721-0687
ジョン ロブ ジャパン(ジョン ロブ)    03-6267-6010
ザッカ    www2.ttcn.ne.jp/zakka-tky.com
ファクトリーズーマ     076-244-2892
パピエラボ    03-5411-1696
クリストフル 青山本店    03-3499-5031
桜ショップ銀座     03-3547-8118

 

*「フィガロジャポン」2021年9月号より抜粋

photography: Ayumu Yoshida styling: Naomi Shimizu

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