食卓を彩るフランス生まれのテーブルウェア、今季のトレンドとは?
Interiors 2025.07.07
夏の食卓を華やかに演出するのは、料理の魅力を引き立て、季節のムードをぐっと高めてくれる「うつわ」の存在。
つい手に取りたくなるフォルム、そして遊び心あふれるデザイン――うつわひとつで、食卓の印象は大きく変わる。夏ならではの爽やかな色合いや、植物や動物をモチーフにした食器は、見た目にも涼やかで、食事の時間をより豊かにしてくれるはず。今季、フランスのライフスタイルを世界に発信する支援団体のFRANCÉCLAT(フランクセラ)がピックアップしたテーブルウェアのトレンドは、使うたびに心が弾むアイテムばかり。アニマルモチーフから色鮮やかなプレートまで、夏らしい軽やかさと個性が光るラインナップをご紹介。
©Francéclat
フランスの美意識を牽引する産業支援機構
フランセクラは、時計、ジュエリー、テーブルウェアといったフランスを代表するライフスタイル分野の発展を目的とした支援機構。アールドヴィーヴルの価値を世界に発信するため、業界の専門家と連携しながら多角的な活動を展開している。
注目すべき活動のひとつが、インスピレーションブック「Influences」の発行。これは、消費者動向を分析し、デザイナーによる創造的なガイダンスを提供することで、フランスのメーカーや職人に向けたデザイン開発の起点となる資料。2025年版では、2023年に実施されたフォーサイト・スタディを基に、フレンチブランドのビジュアルセレクションとともに、テーブルウェアのシーズントレンドを体系的に紹介している。
TALES AND LEGENDS
3つのワードで紐解く、うつわトレンド
2025年夏のフレンチテーブルウェアのトレンドは、フランセクラが発表したテーマ「Tales and Legends(物語と伝説)」を軸に展開。まるで物語の舞台のような食卓を演出してくれる、フレンチテーブルウェア。このテーマを象徴する3つのキーワードで、今季のトレンドを紐解いていく。
01. COLOURS & HARMONIES
左:JARS CÉRAMIQUE 右:MAISON PICHON UZÈS
視覚的な楽しさが、食卓に遊び心をプラス。原色や(原色を混ぜて作る)二次色といったシンプルな色の組み合わせが、フレッシュなハーモニーを生み出している。鮮やかでありながらも優しさを感じさせる色使いがポイント。
02. SHAPES & FINISHES
左:FAÏENCERIE DE GIEN 右:MOLLENI
装飾が施され、どこか懐かしさを覚えるトラディショナル・スタイルが全面に打ち出されている。素朴で温かみのあるデザインが主流で、まるで物語の一場面のようなテーブルが演出できそう。
03. MATERIALS & MOTIFS
左上:AU BAIN MARIE 左下:ASTIER DE VILLATE 右:FAÏENCERIE BOURG-JOLY MALICORNE
ストーンウェアなど、手仕事の温もりを感じさせる素材に注目。厚みを持たせた素材や、不規則性が特徴で、表面の質感や釉薬のムラが、ひとつひとつのうつわに個性を与えている。海の世界、家庭菜園など日常のあらゆるところからインスピレーションが。
今季のトレンドテーブルウェアをチェック!


















うつわ選びは、料理を美しく見せるだけでなく、食事の時間そのものを豊かにしてくれる大切な要素。この夏は、テーブルウェアにもこだわって、五感で楽しむ食卓を演出してみては?