オペラ座でバランシン振付けのネオクラシック作品を!

Paris 2016.10.27

10月22日から、オペラ座バレエ団の今季2つめの公演「バランシン」が始まった。11月15日まで続くので、この間にパリにいるなら是非!

これは前芸術監督バンジャマン・ミルピエが辞任前に組み立てたプログラムである。彼がプリンシパルとして活躍していたニューヨーク・シティ・バレエ団(NYCB)の創始者ジョージ・バランシン(1906年〜1992年)が振付けた作品の中から選んだ3作品は、「モーツァルティアーナ」(1981年)、「ブラームス・シェーンベルク・カルテット」(1966年)、「ヴァイオリン・コンチェルト」(1972年)。

161027_paris_news_01.jpg「モーツァルティアーナ」

 

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左:「ソナチネ」、右:「ブラームス・シェーンベルク・カルテット」(写真は第一楽章)

161027_paris_news_04.jpg「ヴァイオリン・コンチェルト」
photos:Sébastien Mathé/Opéra national de Paris

「モーツァルティアーナ」はチャイコフスキーがモーツァルトにインスパイアされて作った曲。その曲を使い、バランシンが尊敬するチャイコフスキーに捧げて創作したバレエである。バレエはモーツァルト作曲の「アヴェ・ヴェルム・コルプス」から始まる。音楽と一体化し、まるで自身の振付けで踊るかのように楽しげにこの作品を踊るドロテ・ジルベールが素晴らしい。なお、オペラ座でこの作品が踊られるのは、今回が初めて。

「ブラームス・シェーンベルク・カルテット」は前シーズンの最終公演として、オペラ・バスチーユですでに踊られたものの再演である。カール・ラガーフェルトが衣装と舞台背景を担当している。

「ヴァイオリン・コンチェルト」は、バランシンらしくスラブ調の振付を交えた独特な作品。オペラ座では過去にマニュエル・ルグリとオーレリー・デュポンというゴールデン・コンビによって踊られている。今シーズンはマリ・アニエス・ジロが期待のプルミエ・ダンスール、ユーゴ・マルシャンと共に熱いステージを展開する。

どの作品も音楽が美しいので、たとえ安い席でステージがよくみえなくても、生のオーケストラを聴き、ガルニエ宮の壮麗な建築を眺めるだけでもけっこう良い時間が過ごせるだろう。

なお、10月中の公演では、今年2月に亡くなった元オペラ座バレエ団芸術監督のヴィオレット・ヴェルディへのオマージュとして、これに「ソナチネ」(1975年)がプラスされている。1960~70年代にNYCBでソリストとして活躍した彼女のために、バランシンは多くの作品を創作。そのひとつが「ソナチネ」である。

réalisation:MARIKO OMURA

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