10区のブラッスリー・ベランジェは味良し、サービス良し。

Paris 2019.08.20

4月24日、10区にオープンしたブラッスリー・ベランジェ。さほど便利ともいえない場所だが、味の良さと店の明るい雰囲気ゆえに開店以来すぐにパリジャンに愛される店だと良い評判である。

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店内いたるところに花が飾られ、さらにメニューのカバーにも。

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動物のピッチャーがチャーミングだ。

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犬が来るか、猫が来るか……。

最近のパリでは 若い世代によるレストランが増えているが、ここもそのひとつだ。仕掛け人は、おいしいものに目がないシャルリーとヴィクトールの二人組。シャルリーは料理人の息子でイヴ・カンドボルドの店でサービスを経験し、理系の世界にいたヴィクトールは料理・製菓を学び、星付きシェフのエリック・フレションなどの下で修業を積んだ。このふたりが出会い、ブラッスリー・ベランジェが誕生したのである。

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シャルリーとヴィクトール。

このブラッスリーはメニューの出発点が、シャルリーの曽祖叔母が残した1世紀前の料理のノートだという。そこに記されていたのは、ブフ・ブルギニヨンの秘密、パリ式クロックムッシュ、舌平目のムニエル……といったフランスにおけるクラシックな料理の数々。いま、ブラッスリー・ベランジェのメニューにこれらの料理を見つけることができる。

生産者の姿勢と生産物のクオリティにはおおいにこだわる彼ら。開店にあたり、理想の素材を求め、フランス中を奔走した。ワインやビールなど飲み物についても同様である。そして友人たちを相手に、何十種もの料理を試し……。おいしく、懐に優しいブラッスリーの裏には、こうした努力が潜んでいるのだ。さらにサービスの良さにも重点をおく彼らは、笑顔が魅力の気がきく若者たちをリクルートしたそうだ。

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フランス国内を駆け巡ったふたりが集めたハムやチーズ……これらとワインだけでも、十分においしい時間が過ごせる。

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ビオの「ウフ・マヨ」(ひとつ1ユーロ)は夜のメニューに。

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クラシック派は「クロックムッシュ」(10ユーロ)を。「クロックマダム」トリュフハムバージョンもある。

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ディナーのメニューから、「舌平目のムニエル」(22ユーロ)

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本日の肉料理はランチメニューにもディナーメニューにも載っている。

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いかにもブラッスリーに来たと感じたければ、昼でも夜でも「ライヨルのソーセージ&ピューレ」(13ユーロ)を。

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カクテルにもおおいに力を入れている。写真は「ベランジェ・スプリッツ」。Photos : Alice Santini

店のデザインはロンドンでレストランを多く手がけるB3 Designersが担当。入ってくるや、すぐにパリのブラッスリーだと感じさせるコードを満載している。鮮やかな色づかいやカクテルバーなどモダンな要素もミックスされた楽しい店内だ。110席となかなかの広さに加え、テラスにも30席ある。しかもノンストップ・サービス。思い立った時にふらっと立ち寄って、おいしい食事ができる素敵なブラッスリー、と覚えておこう。

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通りの角に横長に広がるブラッスリー。どこに座っても快適だ。

Brasserie Bellanger
140, rue du Faubourg Poissonière 75010 Paris
tel:07-82-32-92-08
営)10時30分〜22時30分(ランチ12時〜)
無休
www.facebook.com/brasseriebellanger

réalisation:MARIKO OMURA

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