外出制限のフランス、シャルロット・シェネの過ごし方。

Paris 2020.04.30

3月17日正午に始まった、フランスの外出制限。いったいいつまで……? 4月13日の午後8時、国家ラ・マルセイエーズに続いてマクロン大統領の演説があり、そこで外出制限が5月11日まで延長になることが発表された。クリエイターたちは外出制限が続くこの時期をどこで、どのように過ごしているのだろうか。どんなことを思っているのだろう。2015年発表のファーストコレクション以来、高感度なパリジェンヌたちの心を捉えるジュエリーをデザインし続けているシャルロット・シェネに語ってもらおう。

Charlotte Chesnais(シャルロット・シェネ)

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最新コレクションから、リングとピアス。
www.charlottechesnais.fr

―― 外出制限期間をどこで過ごしていますか?

ウルガットというノルマンディー地方の海辺の小さな町。これは大変な幸運です。

―― 外出制限以降に始めた新しいこと、あるいは以前より時間をかけていることは?

子どもたちの世話に24時間従事……(笑)。より実務的なこととしては、以前から受けたいと願っていた2種の通信職業教育に登録しました。

新しいことではないけれど、ここではお料理を作ります。私の友人でシェフの関根拓が定期的にレシピをインスタグラム(@taksekin)にアップしているので、それを家で試しています。

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photo : Courtesy of Charlotte Chesnais

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―― この時期、何が恋しいですか?

友達。友人たちの誰かしらの家で毎週最低3度はあったディナー。
毎朝、毎夕、パリを自転車で駆け抜けること。
コレクションをクリエイトするアトリエに行くこと。

―― この時期を仕事やクリエイションにどのように活用していますか?

いま家には10名が住んでいます。子どもが大勢いて、つまり雑音がいっぱい……クリエイトのために集中することは難しい。でもその代わり、距離を置いて物事を見ることにこの時期を活用しています。たとえば5年前に自分のブランドを創立して以来、最も注意を払っているのが環境に対する責任と関係する従業員に対する責任なのですが、いま、それをさらによりよくできる方法をスタッフと検討しています。

―― この状況における喜びは?

パリでは逃すことが多い子どもたちとの入浴時間、そして、それに続く美しい日没。幸運なことに、いまいる家から素晴らしい景色が眺められるのです。

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photo : Courtesy of Charlotte Chesnais

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―― どのような装いで過ごしていますか?

パリから服はあまり持ってこなかったけれど、ジュエリーはたくさん!

ジーンズ、Tシャツ、ビルケンシュトック。天候次第で靴下を履いたり、履かなかったりするものの、これが毎日の服装。でも、ジュエリーはしょっちゅう変えています。ジュエリーはパワーをもたらしてくれます。手、耳にその重さを感じられるのが好きなんです。

―― どのような音楽を聴いていますか?

友人のチェロ奏者Camille Thomas(カミーユ・トマ)が演奏する曲。

―― 食卓によく登場するお料理は?

ちょっとした習慣を私たちは設けました。それは毎週土曜のハンバーガー・ディナー! 私のフィアンセは以前ハンバーガーのレストランを経営していたので、プロのレシピでハンバーガーが作れます。

この時だけは、驚きでも何でもないですが、もっと食べなさいと子どもたちに何度も繰り返す必要がありません。

―― 外出制限期をよりよく過ごすために、自身に課していることは?

私は幸運といえます。庭のある家にこの世で最も愛する人たちと一緒に、こもっているのですから。落ち込む資格は私にはないですね。

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photo : Courtesy of Charlotte Chesnais

―― 健康のため、なにか運動をしていますか?

ヨガ、ピラティスなど、毎日1時間エクササイズに割く努力をしています。でも外出制限が始まる1週間前に膝を手術したので、できることのチョイスは限られ、まだ何でもできるというわけにはいきません。

―― 外出制限によって、発見したことがありますか?

(膝の状態ゆえに)とても慎重にですが、アメリカ人コレオグラファー、ライアン・ハフィントンのライブ配信をおおいに楽しんでいます。最近発見したのですが、これは身体にもメンタルにも最高。

―― 現在のいちばんの関心事、気がかりは?

家からは出ません。せいぜい10日に一度くらい。だから、手を頻繁に洗う、顔に触れないようにするといった防衛事項にあまり気を使わずに済んでいます。

―― 外出できるようになったら、何をしたいですか?

祖母に会いに行きます。たとえ彼女が自分の家の中にいなければならず、窓越しにしか会えないにしても。

réalisation : MARIKO OMURA

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