パリ、写真ファンのお愉しみ 2 グラン・パレの『モノクロ写真』展、有料バーチャル鑑賞を。

Paris 2021.03.08

昨年4月からの開催予定が11月に延期され、さらに12月へと延期になって……会場の閉鎖が続いているため3度目の正直も能わなかったグラン・パレの『ブラック&ホワイト、写真の美学』展。展覧会の開催中止が宣言されたが、誰の目にも触れることなく終わるのではなく、2月18日から7月6日までの間、有料だがバーチャルに展示が鑑賞できることになった。

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バーチャル鑑賞の雰囲気はYouTubeでチェックを。©Exploir Visit pur la Rmn-Grand Palais

展示されているのはフランス国立図書館の写真部門の所蔵作品から選ばれた、200名の写真家によるモノクロ写真300点だ。時代は1852年から2020年。これらはカラー写真では表現できないという美的選択によって、あえてモノクロで撮影された写真である。ナダール、マン・レイ、ダイアン・アーバス、ロベール・フランク、森山大道、ヘルムート・ニュートン、マリオ・ジャコメッリ……19世紀末から今日にいたる世界的に有名な写真家たちの作品が一堂に会する錚々たる展覧会は、モノクロ写真の起源を語るプロローグに始まり、コントラスト、影と光、マチエールの見本という3つのテーマに分かれている。エピローグはデジタルの時代におけるカラーのモノクロ写真だ。

鑑賞法は2種用意されている。オーディオガイドを持って会場内を自由に歩き回るコースは4ユーロで1週間(水曜から火曜)有効。360度動画なので、臨場感たっぷりだ。もう1種は8ユーロで、グラン・パレの学芸員によるガイドである。2種とも予約はグラン・パレの公式サイトにて。

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アンドレ・ケルテス『1972年1月1日、マルチニークにて』 © BnF - Département des Estampes et de la photographie © Rmn-Grand Palais - Gestion droit d’auteur

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マリー・エレン・マルク『トルコ、イスタンブールの移民』(1977年頃) © BnF - Département des Estampes et de la photographie © Mary Ellen Mark

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地下鉄駅Hotel de Villeのホームで展覧会の一部を紹介し、モノクロ写真の魅力を伝えた。photos:Mariko Omura

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