フランスで庭はじめました【2021octobre】 ノルマンディー地方の古城生活、その後。

Paris 2021.10.07

吉田パンダ

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こんにちは、吉田パンダです。現在我が家には普通車とキャンピングカー、2台の車があります。日本でも田舎暮らしではよく、「車はひとり1台」と言いますが、この間普通車の方が故障してその意味がよくわかりました。車がないと買い物にも困るのが田舎暮らし。だから少なくともひとり1台所有して、何かあったらもう1台の車で用を足すというのが基本になります。我が家の場合、家人に免許がないので常に運転は自分なんですが、、。

諸々事情があって、キャンピングカーは普段遠方(20km)に止めています。Hivernage(冬眠)と呼ばれるサービスで、普段使わないキャンピングカーや、キャンピングトレーラー、小型クルーザーなんかを預かる場所が各地にあるんです。普通車が故障したのでキャンピングカーをそこに取りに行くと、もう1台いまから出かけるというご夫婦が隣にいらっしゃいました。

「僕らはこれから、ヴォークルーズ(南仏プロヴァンス)の方へバカンスなんだよ。フォルクスワーゲン可愛いね、君はどこへ?」

「えーと、、すぐそこの自宅です。ノルマンディー、、」

「ああ、そうか(沈黙)。ノルマンディー、いいよね!」

無理しなくていいよムッシュー(涙を拭きながら)!南仏どうぞいってらっしゃい、ボンボワヤージュ(涙声)!

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さて、今回の庭ブログは庭紹介ではなくて、どちらかというと田舎生活のご紹介。去年このブログで一度ご紹介したノルマンディーの古城、その後です。

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日本でもお馴染みのブーランジュリー、メゾン・ランドゥメンヌ(Maison Landemaine)のオーナーご夫妻が購入したノルマンディー地方の古城。同じノルマンディー在住ということで懇意にしていただいて、何度か遊びに行っています(時々住み着いています)。この写真1枚で全ての土地を写せないんですが、建物以外、画面に写っているものは森も含めて全て「庭」です。どうです、すごいでしょう←アンタの土地じゃないわ。

で、写真右側部分に写っている棟をまず住居として今年リノベーションを進め、基礎の部分が終わったので先日村の人たちを集めてのお披露目会が催されました。

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リノベーション前は、全てが植物に飲み込まれている状態。これはこれで美しかった。

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内部その1。

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内部その2。現在は壁も天井も何もかも、全てが取り払われました。

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異世界へ通じる窓。森の民が住むあちら側には、ここを通って遊びに行っていました(妄想)。

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改装を担当したのは、エコロジーな建築の専門家集団Anatomies d’Architectureの三人。

Anatomies d’Architecture
www.anatomiesdarchitecture.com

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施工前に模型やCGでイメージを固めていきます。

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そして、一年後の現在。

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屋根も全て張り替え、壁は自然に調湿するよう全面厚さ20cmはあろうかという藁を練り込んだ土壁を作っています。この建物の基礎に電信柱のような焼き杉(?)の柱が何本も埋められているのですが、その辺りの工法を知りたい方は下記から彼らのインスタをご覧ください←撮ってない。

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どこか懐かしい風合い。

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お披露目会で、めでたいブーケも目の前の野原から。

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子ども達には格好の遊び場です。

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当日はビールにタルトなどが振る舞われました。

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ちゃっかりいただきます、ちゃっかり。

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広大な『庭』の一角から。

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今後この周辺の森では狩猟が禁止され、手つかずの自然が保護されることになっています。また、今後の社会情勢を鑑みて周辺に小さなコミュニティを作り、パーマカルチャーの理念を基に自給自足の生活を目指す計画もあるとか、、。

いずれパンダ家もその一角で、ロバを友達にしながら日本野菜とか作り始めるかも知れませんので、その際は応援宜しくお願いします。紫蘇にみょうが、冬瓜、日本かぼちゃ、、←いま手に入らない、自分が食べたいものばかり。というわけで、今回は自然との共生をすすめる古城の庭をお伝えしました。次回もどうぞお楽しみに。

写真家。長年住んだパリを離れ、現在フランスはノルマンディー地方にて、犬猫ハリネズミと暮らしている。庭づくりは挫折中。木漏れ日とワインが好きで夢想家、趣味はピアノ。著書に『いぬパリ』(CCCメディアハウス刊)がある。instagramは@taisukeyoshida

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