パリのレストラン。あなたは野菜派? それとも肉派? 肉好きが集うアルゼンチン料理店、セーヌ河岸のラ・エスタンシア。

Paris 2022.05.22

野菜を専門にするレストランが増え続けるパリ。肉のレストランは肩身の狭い思いをしているのだろうか……というと、そうでもない。並びにはセレブリティが集まる「Lapérouse(ラペルーズ)」や高級ビストロの「Les Bouquinistes(レ・ブキニスト)」があるポン・ヌフとサン・ミッシェルの間のセーヌ河岸に面して、昨年オープンしたアルゼンチン料理のレストラン「La Estancia(ラ・エスタンシア)」は盛況だ。

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ランチタイムはアラカルトに加えて、セットメニューもある。前菜、その日のメイン、デザートで18.90ユーロ。またランプ肉のステーキのフライドポテト添え(19.90ユーロ)に前菜とデザートをセットして24.90ユーロ。photos:Mariko Omura

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オーナーのニコラ・A・エスが “トレンディ・アルゼンチン・ステーキハウス”をイメージしたラ・エスタンシアの店内にはシックな南米の雰囲気が漂っている。メニューの主役はアルゼンチンから真空パックで届く肉だ。新鮮な草を食んで育つ牛たち。その味の良さで知られるのがアルゼンチの肉である。フィレ、サーロイン、リブロース、ハラミ……と種類豊富。骨つきリブロースは2人前からで、タイムを燃やして肉に香りづけする炎のデモンストレーションが客の目の前で行われるという、ちょっとしたショータイムが。なお、骨つき肉の輸出はアルゼンチンで禁じられているので、これだけはアイルランド産の肉を使用している。

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左: Bife de Lomo(フィレ)は39ユーロ。 右: ステーキにガンバス・エビを乗せたサーフ&ターフ(42ユーロ)。

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左: 骨つきリブロース。テーブルでタイムを燃やして香りをつける。 右: 肉には3種のソースが。添え野菜も種類豊富だ。photos:Mariko Omura

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ラ・エスタンシアは肉だけでなく、アルゼンチンならではの前菜もおすすめ。ロヴォレッタ(スモークチーズのグリル)、セヴィーチェ、ガカモレとチップス、そしてエンパナダス。アルゼンチンでは家庭の数だけエンパナダスの種類があるそうで、この店では揚げ餃子に似たタイプの珍しいエンパナダスだ。また、ブラータやリングイネといったイタリア料理がメニューに見つけられるのが少し不思議だが、“アルゼンチン人とはスペイン語を話すイタリア人”と冗談でも言われるように、大勢の先祖がイタリア移民という国ならではだろう。デザートでもアルゼンチンならではのスイーツが並んでいる。テラス席も広く、これからの季節に仲間と集まっておいしい時間を過ごそうという時には悪くないレストランだ。

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左: 名物のエンパナダス。1個5ユーロ、3個で14ユーロ。 右: アルゼンチン・チーズを溶かして、ハーブをのせてグリルしたプロヴォレッタ。10ユーロ。

La Estancia
27-29, Quai des Grands Augustins
75006 Paris
Tel:01 43 29 67 12
営)12:00~14:30、19:00~24:00(月~金) 12:00~24:00(土、日)
無休
www.laestancia.fr

 

editing: Mariko Omura

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