パリ、はやく試してみたいスキンケアサロン メゾン・アラエナで、皮膚科医によるプロダクトのケアを。
Paris 2022.06.10
ちょっとわかりにくいかも場所かもしれないけれど、9階(8エム・エタージュ)まで到達して、広々としたカフェスペースを目にすると“頑張って来た甲斐あり!”と、まずはそれだけでうれしくなる。これが10区のパラディ通りにウェルビーイングの場として、昨年オープンした「Maison ALAENA(メゾン・アラエナ)」だ。
左: 建物最上階、Maison Alaenaの光あふれる快適な空間。かつて話題を呼んだレストランNanashiがあった場所(いまはネコ・ラーメン)の向かい側、お向かいの敷地内にある建物の9階を占めている。右: スパにはハマムも併設。
ホテルザミツイキョウトのスパでもアラエナのプロダクトがトリートメントに使われているので、この名前にもしかすると京都の人はピンとくるかもしれないけれど、パリでも知名度を高めている最中という新しい存在なのだ。パリ16区のシャングリラ・ホテルのスパでも昨年の秋からアラエナのプロダクトを使用し、“気”との組み合わせによるトリートメントを提案している。
創業はパリではなく大西洋に面した街、バスク地方のビアリッツ。このプロジェクトはプレス家のアライア、アンヌ、エロイーズの3姉妹の物語なので、3人の名前を繋げてアラエナに。彼女たちの父親ジョン・マルクはビアリッツで整形外科を経営し、可能な限り自然素材の術後ケアを患者たちに施している。その彼の知識を取り入れた一種のメディ・スパを、2015年に開いたのがアラエナの歴史の始まりだ。
左: 3姉妹のママで皮膚科医のシルヴィ。 右: パリでウェルネス・センターとうたうメゾン・アラエナを創立したのはペレス家の3姉妹のひとり、アライアだ。photos:(左)Emmymartens、(右)Maison Alaena
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その次のステップはビオのプロダクトだった。ここから皮膚科医の母親シルヴィ・プレスが3姉妹の冒険に参加する。ヒアルロン酸、フルーツ酸、ビタミンA、Cといった医学の世界で使われる成分をメインにし、“コスメティック”と”ファーマスゥティック(薬学の)”のふたつの言葉を繋げた“コスメスゥティック”というジャンルの「Alaena Cosmétiques(アラエナ・コスメティック)」が生まれたのだ。フォーミュラ、素材、生産法において透明であることも、ブランドは大切にしている。そして、これらオリジナルプロダクトを使用するスパのメゾン・アラエナが昨年パリのパラディ通りに誕生したのだ。5つのトリートメントルームとハマムで構成されている。
左: 肌のクレンジングにメイクオフ用オイル(左)とウォーターミスト。 中: 保湿クリーム。 右: フルーツ酸ピーリングとマンゴー&アボカドソープ。
左: メディカル・コスメティックを活用するフェイシャルケアは肌に輝きを与えるソワン・クー・デクラ(30分 85ユーロ)、アンチエイジング(90分 205ユーロ)、ビオ・ピーリング(30分 85ユーロ)など複数。 中: ベージュ系でまとめたトリートメントキャビン。 右: ボディマッサージは内容によってはふたり一緒に受けられる。
スパには毎日来られなくても、カフェなら……ということで、スパにはカフェが併設され、そのカフェの中央にヨガのためのスペースが設けられている。建物最上階のカフェの三方の窓からは、パンテオン、エッフェル塔、オペラ座、サクレクール寺院が望めてパリ観光ができるほどの良い眺め。スーパーフードの軽食もとれ、天候に恵まれた日はテラス席でのんびりと……美を求め、天国(パラディ)通りを目指そう。
カフェ、グラノーラ、タルティーヌ、野菜のピューレ……身体の内側にも配慮し、美しい肌づくりを。
editing: Mariko Omura