メゾン・フラジル、プルーストの陶器とマドレーヌのカフェ。
Paris 2022.11.23
リモージュの陶器工房を活気づけたい!という意欲から、マリー・カステルが2017年に創業した「Maison Fragile(メゾン・フラジル)」。昨年の夏にはマレにブティックもオープンし、現代の食卓にふさわしいアール・ドゥ・ターブルを提案する彼女の試みは順調に進んでいる。その中のひとつが「Chers Parisiens」で、ココ・シャネル、イヴ・サンローラン、フランソワーズ・サガン、セルジュ・ゲンズブール、マリー・アントワネット、マルセル・プルーストのポートレートをアーティストのジャン=ミッシェル・ティクシエが描いたお皿やカップのコレクションだ。
ヴォージュ広場から徒歩2〜3分の距離にあるブティック「Maison Fragile」。ポップアップ「Chez Marcel」中はプルーストがウィンドウで待っている。
現在そのコレクションからマルセル・プルーストにフォーカスして、メゾン・フラジルでは12月24日までカフェ・ブティックのポップアップを開催している。ティクシエによる陶器コレクションを中心に、メゾン・フラジルのフレンズ・クリエイターたちがこのポップアップに参加。たとえばオーレリー・マティゴやオードレー・ドゥマールによる“マドレーヌ・アート”と称したユニークピース、パピエ ティグルによるノート「Madeleine de Proust」といった文房具……そしてこうした品々に加えて、プルーストといったらマドレーヌということから、La Madeleine de Proustのマドレーヌや、BOGATOのマドレーヌなどのスイーツも販売中だ。期間中はTerres de Café のビオのカフェのサービスも。今年はマルセル・プルーストの没後100年。昨年から今年にかけてパリでは彼をめぐる展覧会が複数開催されている。この機会にプルーストとマドレーヌが描かれたマグを買ってはどうだろうか。これに温かい飲み物を注いでマドレーヌを浸せば、いつでも2022年冬のパリを思い出せるに違いない。
左:Chers Parisiensコレクションのマルセル・プルースト。プルーストが描かれたデザート皿(64ユーロ)、コーヒー用デミタス&受け皿(64ユーロ)など。 右:Chez Marcelではメゾンに近しいアーティストやブランドがコラボレーションした品も販売。©️DimajStudio
ブティックではリモージュ焼きの小さなオブジェを始め、10ユーロ以下の商品も揃えられている。ジャン=ミッシェル・ティクシエはこのポップアップのために、巨大なマドレーヌに腰掛けているプルーストなどを描いた。photos:Mariko Omura
会期:開催中~2022年12月24日
Maison Fragile
32, rue de Turenne
75003 Paris
営)10:00~19:00(月) 10:00~20:00(火~金) 11:00~20:00(土) 14:00~18:00(日)
www.maisonfragile.com
@maisonfragileparis
editing: Mariko Omura