上野水香が愛するパリとは。

パリ愛が強い上野水香が好きな、パリのスポットを紹介！　オペラ座、エッフェル塔のレストラン……憧れを含めてパリ愛を語る上野水香が新鮮。

「14歳の時、初めて降り立った海外の地がパリ。大好きです。飛行機がもうじき着くという時エッフェル塔が見えて、ああこれがパリだ！と」

彼女は遠くからくっきりと姿が見えるエッフェル塔ではなく、塔のたもとを好きな場所として挙げる。

「偉大なものは近づきすぎると原形すらわからなくなる。すごすぎるもののたとえとして、物事の根本を学んだ場所です」

彼女がいつか素敵な人と行きたいと憧れている場所がある。それはエッフェル塔の上階のレストラン、ル・ジュール・ヴェルヌ。ここで凱旋門の花火を見ながら年越しをしたいそうだ。

“ベタ”と知りつつも、エッフェル塔を背景にポーズ。

美しい建物が並ぶパリに覚えた感動は、14歳からいまも変わらず。滞在のたびに街のあちこちを歩き回り、思い出を増やしている。モンマルトルの可愛らしさ、オテル・アムールのカフェで食べたエッグベネディクトの味、パレ=ロワイヤルで住民たちがごく普通に時を過ごす光景……ふとした小路や建物の隙間にあるパッサージュには、華やかなパリの“影”を見いだしている。

冬のチュイルリー庭園で楽しんだノエルのマーケット。

独特な空気が流れるパッサージュ、ヴェロ=ドダにて。

秋、美しい街並みや公園。とにかくあちこち歩き回る。

シャンデリア、天井画、鏡。宮殿のようなスターバックス。

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そんな哀愁を「どこよりも憧れで、好きで、多分それはずっと変わらない」と形容するパリ・オペラ座にも見いだす。

「スタジオ内はみんなが汗水垂らして働く戦場。でもそこから一歩出ると小さな窓から光が差すだけの薄暗い廊下です。そこを通るダンサーたちの姿が影絵のように見えて」と、その切ない世界にうっとり。「あの舞台に立てたら！」と若い時から夢に見ていて、東京バレエ団の公演『ザ・カブキ』でオペラ座の舞台で踊ることが実現した。

「ステージに出る前に舞台の袖で友だちのマチュー・ガニオが『頑張って！』と声をかけてくれて、大きな力となりました。いちばんの憧れの場所で踊れたことは、パリで体験した大きな思い出として、私の中に残っています」

オペラ座エトワール、マチュー・ガニオとは昔から仲良し。

オペラ座で朝のレッスン後、教師アンドレ・クレイムと。

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＊「フィガロジャポン」2023年5月号より抜粋