パリ、初夏の歓びはジロティの軽いランチとイタリアンジェラート。
Paris 2023.06.10
昨年、地下鉄駅ヴァヴァン近くにオープンした「Gelateria Girotti(ジェラテリア・ジロティ)」のメニューが最近ぐんと充実し、ジェラテリアを超えてサロン・ド・テ的に活用できるようになった。イタリアン・クロワッサンの朝食から始めたくなるこの店のオーナーは、マカロニ・ウエスタンでその名を世界に広めた俳優のテレンス・ヒル。彼の映画を見たことがなくても構わない。大切なのは、ジロティで正真正銘のイタリアの味を発見することだから。
マカロニ・ウエスタンの俳優テレンス・ヒルが開いたジロティで、上質でおいしい手作りジェラートを。photos:Leo Charmant
ジロティのメイン、それはなんといってもジェラートである。ジロティというのはテレンス・ヒルの本名で、この店の物語は彼の子ども時代に遡る。ウンブリア地方のアメリアで彼の大叔父さんがジェラート屋を営んでいて、ピスタチオ、チョコレート、レモンの3つの味の手作りジェラートを求めて小さなテレンスはよくアメリアまで出かけていったそうだ。この店のおいしいジェラートや店のことを懐かしさを込めて語る彼に、孫が再開をリクエスト。こうして彼の息子たちによってアメリア村に2017年にジロティがオープンしたのだ。その後ドイツの複数都市に、そして昨年パリに!
左: ジェラートカウンター。 中: エピスリーやお土産の販売も。 右: 横長の店で、奥の壁には映画のワンシーンが描かれている。外のテラス席はこれからの季節は快適そのもの。photos:(左)Leo Kharfanm、(中・右)Mariko Omura
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グルテンフリー、保存剤不使用のナチュラルな手作りジェラートで、その味は選ぶのが難しいほど種類豊富だ。チョコレート、イチゴ、ヘーゼルナッツといったクラシックな味に始まり、梨とゴルゴンゾーラや季節の味の野生アスパラガスといった個性的なフレーバー、さらにイタリアの食前酒アペロールやプロセッコ&ピーチといった辛党好みも! ジェラートの隣に並ぶのは、パリではあまり見つけられないイタリアのパティスリーの数々。カッサータ、カンノーロ、トルタ・カプレーゼ……。
ジェラートとシャーベットはイートインもテイクアウトもできる。またリュクサンブール公園内にもジェラートのスタンドが出ている。photos:(左・中)Mariko Omura、(右)Leo Kharfan
左: ジェラートのイートインはクラシックなガラスのうつわで。 右: ウィンドウに並ぶイタリアン・パティスリー。photos:Mariko Omura
サラダ、フォカッチャなど軽食、本日のプレート……軽くもしっかりも食事がとれる。ランチ時、キュウリ&ミントのジェラートやキャンティのシャーベットを合わせる、というのも一興では? 午後の甘いティータイムをここで過ごすのもよさそうだ。
ランチメニューより。ラザニア、スープ、フォカッチャ、サラダ……日によっては生ハムとメロンも。photos:(左・右)Leo Kharfan、(中)Mariko Omura
120, boulevard Raspail
75006 Paris
営)8:00~20:00
無休
www.girottiparis.com
@gelateriagirottiparis
editing: Mariko Omura