9区リシェ通りにある繰り返し行きたいレストラン、ロフィス。
Paris 2024.04.11
周辺にボボたちが暮らし、また彼らが働くオフィスもあって、9区のリシェ通りにはレストラン、テイクアウトショップなど飲食関連の店が連なっている。その先駆けとなったのが3番地のL'Office(ロフィス)。価格、味覚、デザインが良く、若いパリジェンヌたちが食事をしに行きたくなる店を次々と開いているシャルル・コンパニョンが初期に開いた店である。新たにシャルル・ニキティスがオーナーとなっても開店時の心意気は引き継がれ、グリーンブルーの外観もそのままに、新しいレストランがパリのあちこちに生まれようと人気は衰えていない。
店内はさほど広くなく、気候が良くなるとテラス席が設けられる。インテリアはシンプルで、どことなくレトロな雰囲気だ。photos: Mathieu Pellerin
シェフはオテル・パーク・ハイアットで修行をしたシャルリー・ブルヴァール。彼はパリのほかのレストランではなかなか見つけられない牛フィレ肉のパイ包み焼き(フィレ・ドゥ・ブフ・ウェリントン)をレストランの人気料理として成功させ、ディナーメニューの定番となっている。いまの季節の添え野菜は、甘みのあるねっとりとしたラット種ジャガイモのピューレ。ぜひ一度味わってほしい一品である。なおロフィスでは前菜もメインも魚、肉だけでなく野菜料理もあるので、ベジタリアンにもうれしい店だ。
牛フィレ肉のウェリントン(39ユーロ)。photo: Gelardine Martens
陶芸家ジュディット・ラスリーによる和風のお皿で登場するのは、スパイスやソースの魔法で一段と味わい豊かになった季節の素材。お口の喜びはデザートまで続く。ランチは27ユーロ(前菜とメイン)と32ユーロ(前菜とメインとデザート)から選べる。ディナー時には、150種類以上揃えたしっかりとしたワインリストを目指して来るファンもいる。料理に合わせて的確に選んでくれるスタッフは実に頼もしい存在である。夜は照明が落とされ、気の利いたワインビストロといった雰囲気。確実においしい料理と美酒を、良い雰囲気で味わえる店として、パリっ子たちはロフィスに通うのだ。
左はニョッキ、右はニシンとジャガイモとポロネギ。アラカルトの前菜は13ユーロ〜、メインは23ユーロ〜。Photos:(左)Mathieu Pellerin、(右)Geraldine Martens
ベジタリアン向きのメインは野菜たっぷりのパスタ(23ユーロ)photo: Mathieu Pellerin
ロフィスではデザートまで味わいたい。写真左はチョコレートスフレ、写真右は季節のフルーツのチーズケーキ。photos:(左)Mathieu Pellerin、(右)Geraldine Martens
L'Office
3, rue Richer 75009 Paris
営)12:00~14:30、18:30~22:30(月〜木) 12:00~14:30、18:30~23:00(金)
休)土・日
www.office-resto.com
@loffice_
editing: Mariko Omura