ふんわりクリーンなアクネ ストゥディオズの初の香水。

Paris 2024.04.17

4月17日、Editions de Parfums Frédéric Malle(エディション ドゥ パルファン フレデリック マル)の創設者フレデリック・マルとのコラボレーションによるAcne Studios(アクネ ストゥディオズ)初の香水がフランスで発売される。マルの指名によってシムライズ社の若き女性調香師、スージー・ル・ハレーが調香したクラシックでアヴァンギャルドな香り。ふんわりと包まれたくなるクリーンな香りだ。

調香の仕事について、「原料の新しい組み合わせで驚かせ、感動させる。それが私が果たしたい挑戦なのです」と語る彼女。幼い頃から関心を持つ植物学に加え、合成香料や合成素材に尽きぬ興味を抱いている調香師である。

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Acne Studio par Frédéric Malle(アクネ ストゥディオズ パー フレデリック マル)。ボトルの底はアクネ ストゥディオズのピンク色。その色が香水にグラデーションを描く。ボトルはメタリックな輝きを敷いたボックスに収められて販売される。4月17日、アクネ ストゥディオズのブティック、エディション ドゥ パルファンにて販売開始。日本では、5月23日からAcne Studios AOYAMA、Acne Studios 御堂筋店にて取り扱い予定。

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これはフレデリック・マルが、アクネ ストゥディオズの創立者&クリエイティブディレクターであるジョニー・ヨハンソンに、勇気を奮って"燃える思い"を書いたことがきっかけとなって生まれた香りだ。"とても優美な手書き文字"と受け取ったジョニーが表現する手紙には、会いましょう!というフレデリックからの提案が書かれていた。そしてパリのカフェで出会ったふたり。時代を超えたシックや古典主義への嗜好など、両者が少なからぬ共通項を持つことを発見することになったのだ。

ジョニーは自分が大切にしているインスピレーション源を持参し、フレデリックに見せた。それはストックホルムの写真、スウェーデンのデザインにおけるゴールデンエイジとなる1930年代のデザイン、さらにイングマール・ベルグマンの映画『仮面/ペルソナ』(1966年)の映像......。ちなみにジョニーが暮らしているのは、1939年に海辺に建てられ、ベルグマンが1960年代に暮らしていた家と言う。

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アクネ ストゥディオズのジョニー・ヨハンソン(左)とフレデリック・マル(右)。ジョニーはエディション ドゥ パルファン フレデリック マルの香りのひとつを愛用しているそうだ。photo: Brigitte Lacombe

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スージー・ル・ハレー。マルセル・ルーセルなど偉大な先輩に育てられ、フレデリック・マルが未来を確信する若き調香師だ。この香りのプロジェクトが彼女にとって単独での初仕事となった。photo: (左)Brigitte Lacombe

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アクネ ストゥディオズの精神を反映する香り。それは"活気と心地良さを併せ持ち、抗い難く、そして先鋭的なネオクラシックな香り"とマルは解釈した。基本となる快適感については、ムスクで表現できる感覚で、さらに合成香料のアルデヒドが放つ光、明るさもそれを可能にするということから、マルの頭に直感的に浮かんだのは、思いも掛けない新しい結果をもたらすアルデヒドの花というアイデア。技術的な香水とクラシックな偉大な香水を混ぜ合わせたリュクスでコンテンポラリーなバージョンこそが良いアイデア!というマルの確信に、ジョニーも同意した。

力強いマニフェストを託されたスージー・ル・ハレー。完成した香りは、メタリックな輝きをもたらすアルデヒドが背景を構成している。最初にピュアでクリスタルのような息吹、そして輝きが放たれ、それがフローラルノートの柔らかさと調和。ローズとヴァイオレットの香りが醸し出すクラシカルな雰囲気が、オレンジブロッサムの輝きによって際立たせされる。

そしてフローラル・ブーケの中心に現れるインセンスのミネラルな新鮮さが、アルデヒドの響きを増幅させて......。繊細で控えめなバニラがクリーミーなサンダルウッドとピーチスキンのノートとともに柔らかさを醸し出す。ホワイトムスクの優雅なノートによって、この柔らかさが心地良いモヘアセーターのように肌を撫でるのだ。

ごく普通の素材からカットされ、加工やデザインによって昇華された衣服となる。アクネ ストゥディオズの大胆で常識にとらわれない姿勢に忠実に、フレデリック・マルとスージー・ル・ハレーが機能的素材とより豊かな素材を組み合わせて作り上げた類まれなる香り。アヴァンギャルドの精神と古典主義を捉え、結びつけた香りの完成に喜んだジョニーはこの香りは、「とてもクリアで、バラ色で、パステルトーンの何か。ホワイトジーンズのイメージ。そして、清潔、安全、快適な気持ち」を想起させると語った。

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3月初旬のパリ、白いパッケージングとピンクの底のボトルの香水がお披露目された。会場ではキャンペーンビジュアルが壁を飾り、イングマール・ベルイマンの映画『仮面/ ペルソナ』(1966年)の一部が流された。photos: Mariko Omura

Acne Studios
219, rue Saint-Honoré
75001 Paris

Editions de Parfums Frédéric Malle
21, rue du Mont Thabor
75001 Paris
www.fredericmalle.eu

 

editing: Mariko Omura

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