ジェノヴァに行かずして、ジェノベーゼの本場の味をパリのゼッフィリーノで。

Paris 2024.11.03

イタリアの港町ジェノヴァに1939年に生まれたレストランの「Zeffirino(ゼッフィリーノ)」。約10年前にモナコ店がオープンし、そして今年6月に8区のマルブフ通りにも! このあたり、さまざまなタイプの料理のおいしい店が揃っている。うどんのエンニ、クルミサラダ+ステーキの2回サービスでパリっ子に愛されているル・ルレ・ドゥ・ラントルコート、老舗ブラッスリーのアンドレ。食に通じたエンゲル係数の高い職業人が多く働いているゴールデン・トライアングルと呼ばれるこの界隈、それだけにおいしい店でなければ続けられない地区と言える。

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イタリアの明るい太陽をパリ8区にもたらすゼッフィリーノ。プレートにはジェノヴァでの創業年である数字1939が描かれている。photography: Florian Domergue

イタリア料理のゼッフィリーノはオープンするや、すぐにパリで最もおいしいパスタが食べられる!と、話題に。ジェノヴァ生まれのレストランである。この店に来たら、まずはジェノヴェーゼパスタを食べなければ! メニューによるとこのソースにはトロフィエか幅広パスタのチョイスがあり迷うけれど、本場らしくトロフィエで、というのがレストランのおすすめだ。

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メゾン自慢のジェノヴェーゼソースは食事客の目の前で、熱々に茹でられた自家製パスタに混ぜ合わされてサービスされる。パスタは、幅広麺(左)かジェノヴァ生まれのショートパスタであるトロフィエかどちらかを選択。いずれも33ユーロ。photography: (左)Florian Domergue、(右)Mariko Omura

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ジェノヴァにゼッフィリーノ・ベローニが開店し、現在は3代目マルコの時代である。オープン以来、大勢のセレブリティを迎えているレストランで、ローマ法王に始まり最近ではセリーヌ・ディオン、その昔はボクサーのモハメド・アリやイタリア出身のフランク・シナトラが常連だった。レストランのもうひとつの名物は、このシナトラ夫妻のためにクリエイトされたというパフュテリ・ア・ラ・シナトラで"有名な"と銘打たれている。これはスモーク・リコッタチーズなどを詰めたラヴィオリにバジルとクルミのクリームソースを和えたもので、ほのかな甘みが癖になりそうな味である。

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自家製フレッシュパスタとソースの組み合わせがメニューに8種。写真はそのひとつで、店の名物である"有名なパフュテリ・ア・ラ・フランク"(39ユーロ)。photography: Florian Domergue

メニューを見ると焼きたてフォッカチャが3種類あり、前菜はズッキーニ&イカのフライやアボカドときゅうりのサラダなど。パスタは先に紹介した2つを含め8種類も。魚と肉はそれぞれ2種。高級店であるがランチタイムなら、前菜+パスタまたはメイン+グラスワインで39ユーロとお手頃価格で食事を楽しめる。

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シェアして味わう窯焼きフォカッチャはチーズやトリュフなど3種。photography: Florian Domergue
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前菜から、揚げ加減が抜群のイカとズッキーニのフリット(右/25ユーロ)、炭火焼のトマトとキャラメリゼしたナスにブラータのクリーミーソース(23ユーロ)。photography: Mariko Omura
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イタリア的食事の悦びが食卓を賑わすゼッフィリーノ。鳥モチーフのカラフルなジアンのパン皿も素敵だ。photography: Florian Domergue
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食事の最後に、ちょっとしたショータイム! デザートのピスタチオ・ジェラート(2名用30ユーロ)は、シャルロット・フィンガーにジェラートクリームをかけて、キャラメリゼしたピスタチオをかける。photography: Florian Domergue

インテリアを任されたのはセドリック・カプロンだ。最近の傾向であるモダンタッチを加えることなく、超クラシックにまとめられている。ボワズリーや重々しい家具、大理石のサービスワゴンが作り上げる20年代のアールデコから70年代にいたるまでを巧みにミックスしたグラマラスでエレガントな雰囲気。白いクロスのかかったテーブルに座り、白い制服を着たカメリエーレ(ボーイ)に給仕されると、何やら映画のワンシーンを生きているような気分になる。オーセンティックな高級イタリアン。ちょっぴりオシャレして出かけたい。

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パリにいながらイタリアへ色の旅を! ゼッフィリーノ・パリはモナコと同様に、複数都市にBeefbarを開いて成功させているリカルド・ジローディによるオープンだ。photography: Florian Domergue
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左: いかにもイタリアのオーセンティックな内装のレストランらしく、壁に飾られているのは来店したセレブリティの写真だ。 右: 食事時間の賑わいをガラスの天井を介して楽しめる。photography: Florian Domergue
Zeffirino Paris
9-11 , rue Marbeuf 75008 Paris
営)12:00~14:30 19:00〜23:00(月〜金)、12:00〜15:00 19:00〜23:00(土)、12:00〜15:00 19:30〜23:30(日)
無休
https://zeffirino-restaurant.com/paris/

editing: Mariko Omura

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