7区のヴェスペール、カクテルと共に味わうネオ・ジャパニーズ料理。
Paris 2025.12.03
フランス人が数年前から日本に傾ける情熱は薄れることなく、熱くなるばかり。パリでは日本人経営でも日本人シェフでもない和食店が続々と生まれている。7区のVesper(ヴェスペール)もそのひとつだ。"日本の魂、パリのリズム"とうたい、フュージョンに近い和食であるが、イメージはコンテンポラリーな日本の居酒屋とのこと。アンヴァリッドやエッフェル塔といった名所の近くなので、地元客だけでなくアメリカ人をはじめとする観光客も訪れる店だ。

メニューを開いてみると、片側はマキ、刺身、握り。もう片側はスナック、シェア料理、サイドとなっている。モリシャス島出身のシェフ、ルーディ・ペターソンは味噌、柚子胡椒、シソ、ゴマなど日本の食材を駆使し、オリジナルの和食をクリエイト。素材は厳選され、新鮮である。イベリコ豚は柚子胡椒とトリュフソースで、子羊の炭火焼はゆず唐辛子で......アラカルト・メニューのメインにはなかなか個性的な料理が並んでいる。ヴェスペールでは誰もが味覚の旅を体験できそうだ。

アラカルトのスナックメニューは、魚とサツマイモのコロッケや餃子など。

マキ、握り、刺身のメニューより。パリでいま人気なのは寿司のキャビア乗せだ。

左:シェア料理から、ブラックコッドの味噌焼き。 右:デザート。

左:シェフのルーディ・ペターソン。 右:オープンキッチンの中、炭火焼の火が上がる。
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いまのパリで欠かせないカクテル・バーも備えたレストラン。そして毎週第一水曜日には占い師がいて無料で見てくれる......というように、単に食事を楽しむだけでなく、着飾って出かけ、盛り上がる時間を求めるパリっ子たちを喜ばせるのだ。インテリアは昔の和食店のように日本的装飾で満杯ということはない、知らずに前を通ればおしゃれなフレンチ・レストランと思ってしまうかもしれない。

和食レストランとは思えないインテリア!

日本酒をベースにしたカクテルもある。
最近レストランは昼食時に、アラカルトに加えてランチメニューも始めた。Menu Express(前菜、ハンドロール2本、デザート/25ユーロ)とMenu Gourmand(前菜、メイン、デザート/38ユーロ)の2コースあり、後者の前菜はハンドロール2本かチキンのミニバオか餃子で、メインは丼物とボリュームもしっかり。ブランチは48ユーロ〜。
81, avenue Bosquet
75007 Paris
営)12:00~15:00、18:00~26:00(月~金)、18:00~26:00(土)、11:30~16:00、18:00~26:00(日)
無休
https://www.fitz-group.fr/vesper-paris
@vesper_paris
★Google Map
editing: Mariko Omura







