革命記念日のパレードと花火
7月14日は、フランス人が文字通りル・キャトーズ・ジュイエと呼ぶ革命記念日。今年もシャンゼリゼ通りで行われた軍事パレードを観に行ってきた。
昨年はマドレーヌ駅に8時半に到着したら既にすごい人混みでブースに到着するまでに1時間以上並んだので、今年は8時前に行って前から2列目をゲット。遅れてマドレーヌ駅に到着した友人カップルから、途中でばったり会った友人が同じ招待ブースだから3人分の席を取って欲しいと連絡があり、彼らの席も確保して待っていたら強烈な個性で有名なTV司会者と一緒にやって来た。なんでも、趣味仲間で昔からの友人だそうだ。
ところで、その司会者はコロナ渦に違反を犯して多額の罰金を払ったことでも当時大きな話題になった人で、よく政治批判をしている。そして、ナンテールで17歳の少年が警官に射殺されフランス各地で暴動が起こっているため、今年のパレードは厳戒態勢が敷かれている。パレードが始まる前から既にブラックジョークやヤジを飛ばして周囲の注目を集めている司会者を横目に、大統領が乗ったカーキ色のオープントップの軍車両が近づいてくるについてヒヤヒヤしていたら、
「その車、だっせえんだよー!!」
と、大統領の耳には届かない程度の声で叫んでいた(笑)
フランス軍の行進の先頭を切るのは、エコール・ポリテクニックで、続いてサンシール陸軍士官学校、国家憲兵隊士官学校、海軍兵学校、フランス共和国親衛隊....等と続く。
青い空によく映えて美しい、鮮やかな制服。エステのお客さまがうら若き子女の頃、パレードで行進する男性は憧れの存在で、特に制服を着た海軍の人に若い女の子が群がってポンポンを触らせて頂戴とせがんだのよと言っていたけれど、その気持ちよく分かる。制服マジックかもしれないけれど、皆んなすごくカッコいい!
因みに、パレードの一番人気は消防士である。消防士は消防旅団に所属する軍人で、病気や事故のときに何かとお世話になる国民にとって最も身近で頼りになるヒーロー的な存在なのだ。最近では、パリ5区の建物がガス爆発で崩壊したときの活躍が記憶に新しい。そして、消防旅団と同じく人気なのが、災害の際に大きな力になってくれる救助犬。前を真っ直ぐに向いて行進する犬達に、大きな拍手と歓声が湧き上がっていた。
パレード終了後、マクロン大統領夫妻やボルヌ首相がブースの前まで歩いて来て観客と話をしたり握手をしていて、前にいた小さな女の子がトリコロールのワンピースを着ていたら、ちゃんと大統領の目にも留まり夫妻はその女の子に話しかけていた。
夜、今年のエッフェル塔の花火はレーザー光線との組み合わせが幻想的ですごくキレイだった!
毎年この花火を見ると、また一年が終わったなぁとしみじみ感じる(フランスは6月〜7月初が学期末。7〜8月がバカンスで、9月から新学期が始まる)。この一年は体力的にも精神的にもハードだったけれど、一生懸命やった甲斐がありいくつかの目標や夢が叶い、パレードや花火を清々しい気持ちで眺めることができた。
さぁ、来週からはバカンス。ゆっくり休んで、また9月から頑張ろう!
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