
Dior「J'adore!」と夏支度
10月に入っても暑い日が続き、このまま夏が終わらないのではないかと辟易していたら、中旬から空が高くなり秋の気配が漂うようになりました。そして、ようやく始まったのが、暑さ対策の窓ガラス交換工事。もう夏終わりましたけど・・・?!
パリのアパルトマンは室外機の設置が禁止されているので、家庭用クーラーというと室内機と室外機がくっ付いているスポットクーラーしかなく、ダクトパイプから排気を室外に排出しなくてはならない。「ペンギン」という涼しげなネーミングに惹かれて購入したサイレントモード付きの我が家のクーラーは、(フランスのスポットクーラーでは普通の音量らしいのだが)ゴォーという爆音をたて、「設定温度を26℃以下の設定にすると故障する危険性があり!」とご丁寧にも家電店のお兄さんが赤ペンで取り扱い説明書に書き込んだため、故障を恐れて設定温度を26℃以下に下げることができない。
どうしても暑くてクーラーを使うときは、日差しを避けるために雨戸を閉めて、ダクトパイプを出した窓がこれ以上開かないように積んだ雑誌でブロックして、カーテンを閉めるしかない。それでも熱風が通るダクトパイプが熱々になり、窓の隙間から絶えず入ってくる熱気のため大して室温は下がらず、煩くてクーラーをつけたまま寝るなんてことは到底無理。
そこで、窓ガラスをダクトパイプの直径に合わせてくり抜いて開閉式にすれば、ダクトパイプを出して窓もぴったりと閉めることができると思いつきました。我ながらグットアイデア。いや、他にもやっている家があるのかもしれませんが。
サンディック(管理組合)に窓のガラス交換工事の許可を申請したのが1年半前。フランスは何でも時間がかかる国なので、手続きが牛歩の如く進まず、今年の夏には間に合わなかったというわけなのです。来年の夏に期待を寄せるしかありません。
窓をくり抜くついでに家中の窓枠の修理とガラスを取り替えることになり、日中は窓がない吹き晒し状態で寒くて家にいられない。セーヌ川沿いをぶらぶら散歩していたら、ボザールでDiorの香水の展示会『Dior J'adore!』をしていました。終了したと思っていたら、好評で延長されておりラッキーでした
ディオールの香水といえば、今年の夏に訪れたドルドーニュ地方にあるミランド城のバスルームが目に浮かびます。ミランダ城を住まいにしたジョセフィン・ベーカーは、城内に複数あるバスルームをそれぞれ愛用の香水の瓶をイメージして作らせ、そのひとつがディオールの香水でした。残念ながら写真撮影禁止だったので写真はありませんが、それはもう素晴らしくエレガントなバスルームで感激しました。
香水から生まれる様々な世界。規模は小さな展示でしたが、とても良かったです。
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