
スターパティシエ☆セドリック・グロレのアフタヌーンティー
ジャーナリストの友人から「展示の仕方が素晴らしいから是非行って」と言われていた、パリ装飾美術館の「ジャポニズムの150年」展の最終日に滑り込みで間に合いました。年代別ではなく、アヤメやフジなどのテーマ別に展示されており、同時に同じモチーフの装飾品を見ることができて興味深かったです。細かい手仕事の作品はどれも美しく、時代が変わっても少しも色褪せずに我々に感銘を与えてくれます。
広い美術館を歩いて疲れたので、同じ通りにあるホテル Le Meurice(ル・ムーリス)に寄り、アフタヌーンティーを頼みました。
鳥のモチーフのベルナルドの ”オー・オワゾー” の食器が素敵。
紅茶の選択はあまり多くなくて、アラン・デュカスとクスミティーのコラボレーションしたホワイトティー以外はクラシックなフレーバーが多いです。
ル・ムーリスといえばセドリック・グロレ!!!
ル・ムーリスのシェフパティシエでありながら、ル・ムーリスの近くにある彼のブティックはハンサムな彼目当ての女の子が押しかけ、ケーキが売り切れ次第閉店という今やスターパティシエのセドリック。何年も前に、ホテル「フォーシーズンズ・ジョルジュサンク」のレストランで働いている方が、「うちのホテルにいたパティシエのセドリック・グロレがル・ムーリスに移ったけれど、彼は天才だ」と話されていましたが、私も初めて彼のお菓子を食べたときは衝撃を受けました。
アフタヌーンティーはサンドウィッチ4種、スコーンがオレンジとプレーンの2種、ケーキはオレンジ、チョコレートクッキー、モンブラン。
暖かいソースが中に隠れたオレンジのスコーンは、ソースにたくさんのオレンジの皮とバニラが入っていて、それが今まで食べたことのない風味で、こんな美味しいスコーンは初めて食べました。
そして、セドリックを代表するフルーツケーキ。オレンジやレモン、チェリーなどがありどれもが本物のフルーツにしか見えないんです。ホワイトチョコレートと飴で外形が作られているようなんですが、皮の凸凹もちゃんと再現されていて、どうやってこんなにリアルに作ることができるのか不思議です。彼のSNSで、ケーキの値段が高すぎる(1個17ユーロ〜)という書き込みに対して、非常に高い技術とクオリティーを保っているから理解してほしいというようなコメントをセドリックが返していましたが、本当にその通りだと思います。ホテルで食べるとさらに値段は高くなるけれど、ル・ムーリス の「レストラン・ダリ」で過ごす優雅なひとときは他では経験できませんものね。
オレンジの中からはオレンジのソースがとろり、モンブランも中からマロンクリームがとろり♡
全部食べれないかもしれないと心配していたのに、結局サンドウィッチもスコーンもケーキも全部食べてしまいました。
やはり彼のお菓子は最高です!他では出会えない美味しさ、そして全部食べても甘すぎないこと、飽きないこと。バランスが絶妙なんですね。いろんなホテルのアフタヌーンティーを食べてきましたが、最後まで全て美味しく頂けるというのは案外少ないですから。
只今パリはファッションウィークで、隣のポンパドゥールサロンでは、イヴニングドレスの展示会が開かれていました。スワロフスキーが縫い付けられたキラキラのドレスを着た女性達が次々と出て来て、それはそれは華やか。美しい女性を見ながら美しいお菓子を食べると女子力が上がりそうです!
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