CHICHI PARIS ~パリに住むエステティシャンのblog~

パリの猛暑は大変

ずーっと恐れていた猛暑がやってきてしまいました。本日の最高気温は37℃。

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朝見上げる真っ青な空すら、これから気温が上がることを示唆しているようで恨めしい。冷房が普及していないパリでは、猛暑になると本当に大変です。

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石造りの建物は一旦熱が篭ると逃げないため、いかに熱を入れないようにして室温の上昇を抑えるかが重要。早朝の涼しいうちに窓を開けて冷風を取り込み、日が照り始めると窓をしめて、さらに雨戸も閉めて直射日光の熱を防ぎます。

日本では暑いときは窓を開けるけれど、フランスでは窓も鎧戸も閉めるので反対ですね。

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鎧戸がない家は庇を出します。

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幸いサロンのエステのキャビンは地下にあるのでひんやり涼しいのですが、地上階の美容室はドライヤーを使うためクーラーを使用しています。そして問題はこのフランスのクーラー!パリの古い石作りの建物は壁に穴を開けたり、室外機を外壁に取り付けたりするのは禁じられているので、近代建築や一軒家でもないかぎり日本のようなクーラーを取り付けるのは難しい。そのため室外機がない持ち運び可能なタイプが人気ですが、太い排水ホースを外に出す必要があり、結局は窓を開けておかなくてはならない。冷風と共に熱風も入ってくるという、まるでイタチごっこのような冷房事情なのです。

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昨年の猛暑で夏バテして辛かったので、今年は絶対にクーラーを買うぞと息巻いていた私。ところが猛暑が予想に反して6月半ば早々にやってきてしまい、大慌てでクーラーを注文したのですが時すでに遅し。店からは在庫切れで配達できませんのメールが来て、他のモデルも在庫切れとのこと。

そんな折、タンクに氷と水を入れると冷風が出てくる冷風扇風機なるものがあることを知り、窓を開けなくて良いしクーラーよりずっと低価格の魅力に大喜びで飛びついて注文したのでした。2〜3日で配達のはずが、おフランスの配達事情によりジリジリしながら待つこと10日後の猛暑の最終日に届きました。

それでも期待に胸をワクワクさせながら、氷と水をセットしてスイッチをON!

冷たくない、ふつーの風が出るだけでした(泣)心からがっくし・・・。

 

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今フランスでは、エコロジーに関心がある人たちの間で冷風扇風機が人気だそうです。でもそれなら水を入れて凍らしたペットボトルを置いて扇風機を回した方がエコロジー&効果的ではないかしら?

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期待が大きかったぶんショックも大きく、窓も鎧戸も閉めて昼間なのに薄暗い部屋にいるのが嫌になって、始まったばかりのソルドに行くことに。涼んで買い物して元気になろう!

サウナ状態のバスに揺られ(パリのバスは冷房がない)炎天下の中、デパートのボンマルシェにたどり着いたら、婦人服売り場のフロアはエアコンが故障していました(泣)

chichi

立神詩帆 / Shiho Tatsugami
2002年渡仏。エコール・フランソワーズモリスで学び、エステティック・コスメティックCAP国家資格を取得。2011年からパリ7区でエステサロンCHICHI(シシィ)を自営。All About のフランス流美容ガイドとして、パリジェンヌから学ぶ美容情報やライフスタイルに関するコラムを掲載中。
好きなものは、フランスの食文化、1日の終わりのアペリティフ、アルゼンチンタンゴ、旅。

www.chichiparis.com
https://allabout.co.jp/gm/gp/1693/
Instagram: @chichi_paris7

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