大統領官邸エリゼ宮を見学
毎年9月の週末に開催される Journée du patrimoine(文化遺産の日)には、普段は立ち入ることが出来ない政府機関や劇場などの歴史的建造物が公開されます。
昨年に続き、再び大統領官邸であるエリゼ宮の見学に行ってきました。エリゼ宮は1番の人気で毎年4〜5時間待ちと言われていますが、今年は混雑と長時間の待ち時間を回避するために時間による事前登録制に変わりました。おかげで指定された時間に到着するとスムーズにセキュリティーチェックを受けて入ることができ、早朝だったので見学者も少なくゆっくりと見ることができました。
ルイ15世の公妾だったポンパドゥール夫人や皇后ジョセフィーヌの住居として使用されていたことからヴェルサイユ宮殿のようなイメージですが、近代アートに造詣が深かったポンピドゥー大統領の影響で、意外にもモダンとクラシックが融合されています。
庭からの入り口を入ってすぐの間はポンピドゥー大統領時代に改装されたサロン。
一番人気は私たちがよくテレビや雑誌で見かける大統領室。昨年は窓ぎわにデスクがあったのに、反対側に移動してデスクもモダンなデザインに変わっていました。
↓が昨年の大統領室。クラシックなデスクの方が私は好みですが、デスクが小さくて使い辛かったのかしら?他の部屋も絵や家具が変わっていて、昨年と変化があり楽しめました。
大統領夫人のオフィス「シダの間」は、植物のシダが描かれた壁紙に薄いグレーや白色のモダンな家具の、全体がピンクと黄緑色でまとめられた女性らしいとても美しい部屋♡
大統領の就任式が行われたり、晩餐会やカクテルが開かれる大広間は息をのむほど豪華絢爛!テーブルセッティングが再現されていて、楽師の生演奏付きで晩餐会の雰囲気を感じることができました。テーブルに関わる装花や銀製品、リネンの手入れや修復に携わる職人達の実演もあり、エリゼ宮の食を知ることができるよう工夫されています。外交の場には必ず食事があり、フランス料理の伝統、及び食卓に関わる文化を継承することもエリゼ宮の大切な役割だそうです。
8月にビアリッツで開催されたG7の食事でのテーブル。グラスやカトラリーの並べ方など、テーブルセッティングの勉強になります。
調理道具にはそれぞれに製造された年と場所が彫られており、驚くことにそのほとんどが100年以上も前の製品!もちろん現役で、厨房で使用されています。
19世紀に製造されたという食卓に華を添える素晴らしい銀の燭台や飾り皿はどれも光り輝いています。カトラリーや食器も傷をつけないために全て手洗いで柔らかい布で磨いているため、何十年使用しても傷がないそうです。
中庭に設けられたブティックではエリゼ宮グッズが販売されていました。トリコロールってどんなものでも可愛く変身させてしまいますねぇ(^ ^) マグカップや手帳、夏のビーチ用のタオルやポシェットなどに混じって、目を惹いたのがペタンクセット。夏のバカンス間、ブルターニュでも南仏でもすっかりペタンクにはまり毎日やっていたら、今まで思っていたペタンク=ゲートボールのようなお年寄りの競技というイメージをすっかり覆されたのでした。3個のブール(金属製のボール)に最初に投げるビュット(これもトリコロール!)に別売りで革製のブールケースもありました。
内容が濃くて見応えあるエリゼ宮でした(o^^o)
その後エリゼ宮の近くにあるホテル・ブリストルでランチをしたのですが、大好きなマリーアントワネットのティーサロンやベルナルドの食器や銀のカトラリーに感じるいつもの感激がない・・。エリゼ宮の大広間で美しいピッカピカに磨かれた銀のカトラリーを見た直後だったため「豪華さが足りない、輝きが足りない」と物足りなく感じてしまいました。やはりエリゼ宮を見学した後、ラデュレでランチをした友人も同じように感じたようだし、慣れって恐ろしい(笑)
さて、今やすっかりブリストルのアイドル猫となったファラオン。ふわふわの毛!ホテルのロビーやサロンをウロウロしているので見かけたことのある方も多いのではないでしょうか。ホテルの方が彼女の隠れ部屋に案内してくれました。ちゃんと自分のベットがあるのに、コピー用紙の空き箱がお気に入りなんですって。猫好きの友人が抱っこすると、大人しくてとっても良い子でした♡
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