オーガニックな子育て

第1回

パリで双子を迎えました。

みなさま、はじめまして。
私はパリのオーガニックコスメブランド、SHIGETAのCHICO SHIGETAと申します。
気がつけば、いつの間にかパリ在住歴18年でして、その18年目に双子の女の子を出産しました。このブログでは、パリでの出産から子育て、そしてそれを取り囲む環境やママのケアのことなどを10回に渡ってご紹介させていただきたいなと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。

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2016年の終わりころに双子を授かったことがわかりました。
このお腹の命たちになんて呼びかけたらいいのかな?とふと思い、そして即座に思いついたのは、「ぐりとぐら」。私も小さい時に慣れ親しんだあの双子のネズミ。
それから毎日「ぐり、ぐら」と話しかけながら、お腹はむくむくと大きくなって、そのうちに、二人の性格もお腹の中での位置もはっきりしてきて、上に位置している子を「ぐり」、下に位置している子を「ぐら」と呼び続け、今でもそれが愛称になっています。

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今回初産で双子、ということで、とにかく大変そうだけど、一体全体何からはじめたら良いのか、、、と困っていたところで、3歳になる双子を持つパリのワーキングママンを紹介してもらいました。
彼女の言うことには、「一にオーガナイズ、二にオーガナイズ、三にオーガナイズよ。」
ということで、オムツ変え、ミルク準備、お風呂まわり、すべてのアクションの回数が倍になるわけなので、それを円滑に行うために、家の中に合理的な導線が必要なのだということでした。
フランスでは、双子の出生確率が0.1%。つまり、1000件の出産に1件が双子なのだそうです。大きな理由は、出産の年齢が上がり、不妊治療をする女性が増え、治療を経て妊娠すると双子の確率が上がるからだそうです。そのために、「双子アソシエーション」なるものが存在し、様々なサポートやネットワークを提供してくれます。入会すれば、他のメンバーの先輩双子ペアレンツとも意見交換ができたり、双子用バギーが格安でレンタルできたり(双子用バギーは安価なものが少ない)、ベビー用品を会員のみの特別価格で提供してもらえるオンラインショップの紹介、多胎児出産のための公共のサービスなどを紹介したりしてくれます。ちなみに、パリ市は多胎児出産の家庭に出産準備金として、金一封を出してくれます。子供の数が増える分だけ出費が増えます。二人ならばすべてがX2なので、このアソシエーションにはすごく助かりました。(もちろん双子用バギーのチョイスもおすすめを聞きました。)

そして、前出のワーママからも、アソシエーションからも、出産前の導線チェックや様々な疑問(私の場合は特に混合乳のやり方やベビーベッドの選び方)を解決するべく、Puéricultriceという赤ちゃんの専門家に出産前に意見を伺うことを勧められたので、私たちも自宅に来てもらいました。初めてづくしで、右も左もわからない上に双子という複雑さが重なって、専門家の方に来ていただいた時は、まるで、「ワンダーウーマン」が来た!!!と思ったほどでした。

私自身、妊娠6ヶ月にもなるといろいろな不調が現れ、先生に勧められて糖質オフの食事をしていました。その後は、むくみがかなり酷くなり、マッサージも毎日何度もマッサージツールを使ってやっていました。

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そして、ついにとうとうビーチサンダルにも足が入らなくなり、いよいよ乳製品ゼロ、塩分カットの食事を宣告されました。「もはや何を食べるというのだ!」とがっくりしつつも毎食、フレッシュなコリアンダー、イタリアンパセリ、バジル、エストラゴンなどのたっぷりのハーブやナツメグ、クミン、ウコン、パプリカ、シナモンなどのスパイスを使って作ったら、意外に美味しく食べることができて、これはやはりフランスが農業大国で素材のお野菜が美味しいからだなぁ、とつくづく思いました。

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この時には保存料や添加物にも体が過敏に反応していたので、毎朝摂るアーモンドミルクも、ココナッツヨーグルトも自家製にしていて、本当に毎日美味しかったです。

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かくしてぐりとぐらは、お腹の中で大暴れして早く出さざるを得ないことになり、予定日よりも早く生まれてきました。待ちきれなかったんですね、きっと。

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そして幸いなことに、家の準備は万全でした!

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私たち三人はパリの15区にあるカトリックの産院の新生児科の病室で2週間過ごしました。パリの街中とは思えないほど静かな静かな場所にあり、まるで日常からぷっつりと切り離された、宙に浮いた時間に生きているような、不思議な時間でした。
個室の病室には、隣に自分のベビー専用のしつらえルームが付いていて、オムツを取り替えたり、お手入れしたり、お風呂に入れたりするのを、毎日看護師さんが側について、丁寧に指導してくれたおかげで、自宅に戻ってからも全く困らずにすみました。

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私は毎日病院で出された食事に加え、(お腹が空きすぎて)母からの差し入れのおにぎりを食べていましたが、私の友人は入院中、「これほどの大仕事を終えたのに、こんな食事じゃヤダ」と美味しいオーガニックのヴィーガンメニューを外からデリバリーさせていました。そんなことが言えてしまうのもパリジェンヌならではだし、それができてしまうのもパリならではなのかもしれません。

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さて子供達の退院準備も整い、いざ自宅へ。
次の大仕事は我が家の長女とも言える猫のベティとの初めましてのごあいさつ。
それは次の回に続きます。

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