
パリ18区☆ サン・ピエール・ド・モンマルトル教会
お気に入りの教会、定期的に足を運ぶ教会はありますが、パリにはまだまだ行ったことない教会もたくさんあり、パリの歴史を知る上でも興味深い。
そこで今年パリでやりたいことリストのひとつとして挙げたのが、隙間時間に積極的に教会を訪れること。
というわけで、やってきたのは久しぶりのモンマルトル。
人気観光スポットなのでツーリストで賑わうエリア。
多くの人が目指すのは有名なサクレ・クール寺院(Basilique du Sacré-Cœur)ですが、今回私の目的は、それよりもずっと長い歴史を持つ『サン・ピエール・ド・モンマルトル教会』(Église Saint-Pierre de Montmartre)。
賑やかな界隈にあるのに、ちょっと無視されてる?ぐらいに人は少なく静かな様子でしたが、ここはパリの守護聖人サン・ドニ(Saint Denis)が斬首された場所に建つ教会です。
あのサン・ジェルマン・デ・プレ教会と並ぶパリ最古の教会に挙げられる歴史ある教会。
サン・ドニは、3世紀頃の人物だそうで、ローマ帝国時代にパリ(当時のルテティア)の最初の司教として派遣されたとされています。
そして布教活動を行う中で当時のローマ皇帝によるキリスト教迫害により逮捕され、この場所で処刑されたと伝わっています。
いた!と教会に入ってすぐに気がつくサン・ドニ像。
猫背、首が前に出ている訳ではなーい。まさにサン・ドニ伝説の姿のまま。
彼は斬首された後、自らの首を持ち、現在のサン=ドニ大聖堂(Basilique de Saint-Denis)まで歩いたとされています。
この伝説によりたくさんの芸術作品でも首を抱えた姿で描かれています。
彼の墓の上には、サン=ドニ大聖堂(Basilique de Saint-Denis)が建てられ、 12世紀以降はフランス王家の墓所として発展し、多くの王や王妃が埋葬されるようになりました。
私はまだサン=ドニ大聖堂には行ったことがないのですが、そちらもいつか訪れてみたいと思っています。
さて、訪れたサン・ピエール・ド・モンマルトル教会(Église Saint-Pierre de Montmartre)の建つ場所は、ローマ時代に神殿があったとされ、7世紀には最初のキリスト教会が建てられたそう。
主祭壇の周りの柱頭には約2000年前の装飾が残り、神殿だった頃が伺えます。
18世紀のフランス革命の際には、多くの修道院と同様に荒廃し、一部が破壊されましたが、19世紀以降に修復が進められ、現在も地域のカトリック信仰の拠点として残っています。
建築は、ロマネスク様式の要素を持ちながら一部にゴシック様式の影響も見られ、厳かな雰囲気の中、歴史を感じさせる石壁や柱が特徴的です。
比較的シンプルながら、モンマルトルの歴史や宗教的モチーフを描いたステンドグラスが眩しく素敵でした。
サン・ドニ像と並んで目立ってたのは、教会の名前になっていてるサン・ピエール像。
ん?どこかで会ったことがあるような?!
と思ったら、これはヴァチカン市国のサン・ピエトロ大聖堂のレプリカなのだそう。
どうかまたいつかヴァチカンでお目にかかれますように...と祈りながら足にタッチ。
(関連記事→https://madamefigaro.jp/paris/blog/keico/post-56.html)
そろそろ出ようと思ったその時に、パイプオルガンの演奏が始まりました。
久しぶりに聴くパイプオルガンの生演奏、音色がとても素敵で心地よく、しばらく座って聴き入りました♬
「サン=ドニ(Saint-Denis)」という名は、フランス各地の都市や通りに残っているので比較的親近感を感じる聖人ですが、パリの守護神と知れば尚更。
観光客で賑わうサクレ・クール寺院とは対照的に、落ち着いた雰囲気の中で歴史を感じる「サン・ピエール・ド・モンマルトル教会」でした。
*****プチっとオーストリア*****
ホテルの看板犬フェッリクスくん14歳。
私と写真に写る時は、なんだかいつもおとなしい。
それほど犬好きじゃないことが伝わってる気がする...。
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