Comme d'habitude 〜パリ・東京行ったり来たりblog〜

パリ・オペラ座 Vol.1 ~カリギュラ編~

「キミのブログ、長過ぎない?読む人のこと考えてる?」と、夫からコメント。

そう言われて最近のブログを読み返すと、確かに長いよ、疲れるね・・・。
書き始めると止まらず、一気に書き殴ってしまった。

という訳で、今月は「もう少し簡潔にまとめる」、を心がけたいと思いますです。

では、今日の本題。
昨晩、オペラ座ガルニエ宮にバレエを観に行ってきました。

opera 007

パリに来てから私はバレエ鑑賞が大好きになりました。

日本にいる頃にも何度かバレエは観たものの、その度いつも居眠りで友達に肘鉄で起こされてばかり
DA PUMPのコンサートの方が、よっぽどエンジョイしていたよ・・・。

そんな私を変えたのが、

2005年11月9日にパリ・オペラ座でMATHIEU GANIO(マチュー・ガニオ)が踊る"CALIGULA"(カリギュラ)を観てから。
観終わってしばらく席を立てないほどの感動、ショックでした。
そして、その思い出の「カリギュラ」が始まったので、初日に早速出かけた訳であります。

左が昨晩のプログラム&配役表、右が05年のもの

opera 070

マチュー・ガニオ。
若干20歳でエトワールに任命され、まさにバレエをするために生まれてきたような人?
子供の頃は、柔道もしていたらしいのですが、柔道家にならないで良かったよぉ~。

004

恵まれた長い手脚。
王子役がハマりすぎる甘いマスク。ロマンチックバレエに必要なものを全て備えてる?
マチューのカリギュラは、こんな感じ。

opera 076

でも、ここ最近マチューの舞台をなかなか観れていないのは、残念。


ところで、「カリギュラ」とは、ローマ帝国時代の暴君で、「小さな兵隊靴」の意味のあだ名。
本名は、Gaius Julius Caesar Germanicus。

元老院も関与した陰謀により、29歳の若さで親衛隊の将校らによって暗殺。
遺体には、30ヵ所もの刺し傷があったと言われている。

その治世を通じてローマ市民からは人気が高かったが、歴史資料ではいずれも、カリギュラは狂気じみた独裁者であり、残忍で浪費癖や性的倒錯の持ち主であったとされている。

ちなみに、ルーブル美術館所蔵のカリギュラの胸像は、とても美男子

この暴君を主役にバレエ化して振付をしたのが、現役のオペラ座バレエダンサー(エトワール)のNICOLAS LE RICHE(ニコラ・ル・リッシュ)。
音楽はVIVALDI(ビバルディ)の「四季」と電子音楽を組み合わせたもの。

昨晩のカリギュラは、昨年エトワールに昇進したばかりのSTEPHANE BUILLONでした。

opera 077

5年前のマチュー演じるカリギュラからは、暴君と言われる人の裏にある心の弱さとか、ナイーブさを強く感じました。それと比べて昨晩のステファンからは、強い権力を持ちながらも、強迫観念にかられ孤独にさいなまれる若き皇帝の狂気と寂しさを感じました。

素晴らしかった


衣装は、ローマ時代をベースにした近未来的なものでしたが、
パントマイムを行う男性4人は、白い袴のような衣装で巫女さんのようにも見えました。

そして舞台には、赤い鳥居のような柱。正面には大きな白い階段が。

opera 078

パントマイムを行った4人の存在は、あまりよく理解できなかったのですが、観ているうちに彼らは、カリギュラの内面的な部分を表現しているように感じました。

史実では、カリギュラは「パントマイム劇」を鑑賞した直後に暗殺されたそう。

その4人の中の一人NICOLAS PAULが素晴らしく、観客を魅了していたように思う。
まだバレエ団の中は、「スジェ」ですが、いつか「エトワール」へ昇進して欲しい


カリギュラの愛馬INCITATUSは、好きなダンサーの一人MATHIAS HEYMANNが演じました。
4幕でカリギュラは、愛馬の手綱を持っているだけで、その周りを愛馬が踊るのですが、この場面はメロディー的にも一番美しく、とてもポエティック!

このシーンが終わった際に、思わず観客席から「ブラボー」の声がかかりました。

opera 075

「月」は、CLAIREMARIE OSTAでした。
カリギュラが憧れ(?)追い求める月。でも、どうしても彼のモノにはならない。
結局自分の手で月を殺める。

opera2 001

私は、オスタがあまり好きでないこともあって、うまく感情移入できませんでした。
むしろ、カリギュラの妻を演じたELEONORA ABBAGNATOの方は、高貴で魅惑的に見えましたが。

opera2 003

幕間なしで約1時間半。
あっという間に終わってしまい、カーテンコール。

opera 057

なんと振付をしたニコラ本人が登場で会場は更に涌く

opera 061

ちなみにニコラ・ル・リシュってこんな人。
もっとイイ写真を選ぶべきだったかな・・・。(万歳みたいポーズ)

opera 080

さて、せっかくなのでパリ・オペラ座ガルニエ宮について、もう少しお喋りしたいと思っていると、また冗長になってきたので、とりあえずココで締めます。

結局長いブログになってる・・・。(分割すればイイって問題じゃないかな)

オペラ座についてご興味があれば是非続きを。

a suivre

(次回パリ・オペラ座ではボリショイ・バレエ団のパリ公演を観る予定です。)

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<Info>
OPERA NATIONAL DE PARIS
angle rues Scribe et Auber 75009 PARIS
http://www.operadeparis.fr/cns11/live/onp/

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KEICO

新潟県の老舗旅館に生まれ育つ。
上京、進学、就職、まさかの出逢い?で結婚し2004年渡仏。
現在は夫と共にパリ・東京を行ったり来たりな生活中☆
そんな毎日からのグルメ・ファッション・カルチャー・バカンスなどの話題を中心にブログ更新致します。

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