
夢のプリンス "Odilon Redon"
今日もパリはいい天気。というか夏でした。
そんな中、Galeries nationales du Grand Palais(グラン・パレ ナショナル・ギャラリー)で開催中の
"Odilon Redon Prince du Reve"(夢のプリンス オディロン・ルドン展)を観に行ってきました。
建物入り口は、こちら。
せっかくなので、オーディオガイドもレンタル。
無理があるなぁ・・・と思いつつ、フランス語の勉強のためにフラ語バージョンで。
会場入り口は、なんだか可愛い。ルドンの夢の世界の始まり。
ところで、このオディロン・ルドンという画家、恥ずかしながらこれまであまり知りませんでした。
友達がパリに来るとオルセー美術館に行くことが多く、その中で何度か目にしていたのは、
この「仏陀」の絵。
仏陀の孤独な感じや色使いが幻想的で油絵とは全く違うパステルの綺麗さに感激するのものの、
ルドンについては何も知らないという感じで
色使いが綺麗なのでルドン=パステル画の達人、と思い込んでました。
(自画像は、こんな人。1840年ボルドー生まれ。)
ところが、今回の展示を見てとても驚いたのが、展示の半分は「木炭画」と「石版画」なのです!!
彼は約40年間も版画か木炭を使って描いてばかりで、黒と白の世界にいたということ。
なぜなら彼が考える最も本質的な色は、「黒」だったから。
黒は、人の注意を引く色であると同時に、光の価値を表現しやすく、最も想像力を
Vagabonder(ヴァガボンデ 放浪する)する色なんだ、と考えていたそう。
そうそう、先日知ったのですが「天才バカボン」て「馬鹿なボンボン」の意味だけでなく、
Vagabond(放浪者 ヴァガボン)意味もあるらいですね。深い漫画なのか・・・
話をルドンに戻して、
そんな風に、「黒」って色にはかなり思いれがあったみたいで、その黒を使って蜘蛛や眼球、不思議な生き物を沢山描いた彼は、想像力豊かな面白い絵が沢山。
そして文学者達に認められ、詩や物語にインスパイアされた絵を描くように。
50歳を過ぎた頃に突然、パステルや油彩を使って花や神話を描き始める。
もともと、子供の頃に自然に囲まれて育ち、草花は大好きだったそう。
ギリシャ神話の場面も多く描いてる。
これ、蛍光塗料ですか?と言いたくなるくらい、発色が綺麗でびっくりする絵が何枚もありました。
青と赤はとりわけ美しく、黄色やゴールドの色もスゴイ
白黒の世界に始まり、後半からは花や神話の場面が色鮮やかに沢山描き出された充実した展示でした。
2つの全く違った世界を楽しむことができるんだけど、それぞれの中に確実にファンタジーや夢を感じる。
彼が描いたゴーギャンの絵や
奥さんの肖像画は、デッサンと色付きの2枚を並行して展示。
また、エドガー・アラン・ポー作品に触発されて描いた作品なども。
今回もう1つ知ったのは、彼はモネ、ルノワールと同い年だということ。
目に見えるものを信じて描くのではなく、心で感じたこと、人間の内面を見つめ、追求した絵は、同じ時代を生きた印象派のモネとはまた違った魅力の画家なんだと知りました。
画集などで見る絵と本物は、やっぱり違うものだけれど、油絵以上にパステル画は本物と印刷物の違いが大きいようにも感じました。
会場を出ると、目の前に騎馬警官が。
これから巡回に行く様子。馬に乗って巡回なんて、なんだか優雅
(ルドンは、馬も沢山描いてます。)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
<Info>
Odilon Redon Prince du Reve(1840-1916)
3 Avenue du General Eisenhower 75008 PARIS
http://www.grandpalais.fr/fr/Accueil/p-93-Accueil.htm
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そんな中、Galeries nationales du Grand Palais(グラン・パレ ナショナル・ギャラリー)で開催中の
"Odilon Redon Prince du Reve"(夢のプリンス オディロン・ルドン展)を観に行ってきました。
建物入り口は、こちら。
せっかくなので、オーディオガイドもレンタル。
無理があるなぁ・・・と思いつつ、フランス語の勉強のためにフラ語バージョンで。
会場入り口は、なんだか可愛い。ルドンの夢の世界の始まり。
ところで、このオディロン・ルドンという画家、恥ずかしながらこれまであまり知りませんでした。
友達がパリに来るとオルセー美術館に行くことが多く、その中で何度か目にしていたのは、
この「仏陀」の絵。
仏陀の孤独な感じや色使いが幻想的で油絵とは全く違うパステルの綺麗さに感激するのものの、
ルドンについては何も知らないという感じで

色使いが綺麗なのでルドン=パステル画の達人、と思い込んでました。
(自画像は、こんな人。1840年ボルドー生まれ。)
ところが、今回の展示を見てとても驚いたのが、展示の半分は「木炭画」と「石版画」なのです!!
彼は約40年間も版画か木炭を使って描いてばかりで、黒と白の世界にいたということ。
なぜなら彼が考える最も本質的な色は、「黒」だったから。
黒は、人の注意を引く色であると同時に、光の価値を表現しやすく、最も想像力を
Vagabonder(ヴァガボンデ 放浪する)する色なんだ、と考えていたそう。
そうそう、先日知ったのですが「天才バカボン」て「馬鹿なボンボン」の意味だけでなく、
Vagabond(放浪者 ヴァガボン)意味もあるらいですね。深い漫画なのか・・・

話をルドンに戻して、
そんな風に、「黒」って色にはかなり思いれがあったみたいで、その黒を使って蜘蛛や眼球、不思議な生き物を沢山描いた彼は、想像力豊かな面白い絵が沢山。
そして文学者達に認められ、詩や物語にインスパイアされた絵を描くように。
50歳を過ぎた頃に突然、パステルや油彩を使って花や神話を描き始める。
もともと、子供の頃に自然に囲まれて育ち、草花は大好きだったそう。
ギリシャ神話の場面も多く描いてる。
これ、蛍光塗料ですか?と言いたくなるくらい、発色が綺麗でびっくりする絵が何枚もありました。
青と赤はとりわけ美しく、黄色やゴールドの色もスゴイ

白黒の世界に始まり、後半からは花や神話の場面が色鮮やかに沢山描き出された充実した展示でした。
2つの全く違った世界を楽しむことができるんだけど、それぞれの中に確実にファンタジーや夢を感じる。
彼が描いたゴーギャンの絵や
奥さんの肖像画は、デッサンと色付きの2枚を並行して展示。
また、エドガー・アラン・ポー作品に触発されて描いた作品なども。
今回もう1つ知ったのは、彼はモネ、ルノワールと同い年だということ。
目に見えるものを信じて描くのではなく、心で感じたこと、人間の内面を見つめ、追求した絵は、同じ時代を生きた印象派のモネとはまた違った魅力の画家なんだと知りました。
画集などで見る絵と本物は、やっぱり違うものだけれど、油絵以上にパステル画は本物と印刷物の違いが大きいようにも感じました。
会場を出ると、目の前に騎馬警官が。
これから巡回に行く様子。馬に乗って巡回なんて、なんだか優雅

(ルドンは、馬も沢山描いてます。)
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<Info>
Odilon Redon Prince du Reve(1840-1916)
3 Avenue du General Eisenhower 75008 PARIS
http://www.grandpalais.fr/fr/Accueil/p-93-Accueil.htm
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