Comme d'habitude 〜パリ・東京行ったり来たりblog〜

キッチンのダイヤモンド☆

ローマの街を散策中に偶然通りかかった食材店のショーウィンドウにあったのが、コレ!
じゃん! 黒トリュフ
フランスでは白より黒が多く食べられてる感じです。産地のペリゴール地方のものが有名。

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そして隣りには、白トリュフも
イタリアは圧倒的に白が人気。でもお値段は黒の比じゃないですね。アルバ産が有名。

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100グラム398€。やっぱりキノコとしては、超がつく高級食材です。
とは言え、これはローマ値段。一個人として小売り価格で買うならパリより安い。

あの大きな塊1個で、さっき見た赤い靴が買えるな・・・なんて思っていたら、
トリュフ犬並みの嗅覚をもった夫にはもう「待て」は通じず既にお店の中

そしてこちらを購入。これで30グラムくらい。

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ペーパータオルに包んでつぶれないようサングラスケースに入れてローマからパリへ持ち帰りました。
最初に簡単に拭いて、お米の中に入れます。
(赤ちゃんの体を拭くように丁寧に扱うんだよ!と食材店のシニョールは言いました・・・)

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こうしておくと、トリュフの香りがお米に移ってトリュフリゾットが美味しくなります。
他にもバターや卵と一緒に入れても容易に香りが移るので、あっとう間にトリュフバターやトリュフ風味の
卵ができます。

という訳で、ローマ熱も冷めないうちに自宅でイタリアンディナーとなりました
前菜は、モッツァレラチーズにドライトマト、アーティチョークを添えて。

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もう一皿は、白アスパラに白トリュフを刻んだスクランブルエッグ、生ハムを乗せて。

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ちなみに、これがトリュフ専用のスライサーだよ。
とても薄くスライスできる優れモノ。

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熱々の生パスタ、タリアテッレの上に惜しげもなくシャカシャカする時、高揚感はピーク

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完成。
部屋中がトリュフの香りで満たされました

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こちらは刻んだトリュフも入ったリゾット

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白トリュフ、美味しいです
香りだけで酔いそうになり、食べると口から全身に香りが広がるよう
チーズのようなコクもあり、でもチーズの臭みは無し。

或る料理教室で聞いた話ですが、
その昔、異性を誘惑する時にはトリュフの香りが媚薬とされたとか?!
ここぞって時にこの香りを嗅がせると?ストンと落ちるらしいよ。やってみようかな?
ま、そのくらい人を魅了しちゃうって喩えですかねぇ。



トリュフが主役のディネなのでワインは、軽めの赤ワイン"Marsannay”(マルサネイ)に。

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ソムリエTさんに勧められて、テーブルワインとして買っておいたワインの1本。
これが予想を裏切る美味しさ

しばらくイタリアワインばかりだったせいか、フランスワインがより新鮮に感じたのかもしれないけど
キメが細かい(お肌のような)、舌触り。
赤い果実の香りもモヤモヤ漂うのではなく、スーっと鼻に入ってくる感じ。
しっかりしてるのに、しっかりさをそんなに感じさせない。
脱いだらスゴイんです・・・な女性みたいでした。

これまたどうでもイイことですが、以前パリでワインスクールに通ってまして、その時にワインの表現が
10人いたら10通りそれぞれ違った感じ方や表現があると知りました
で、自分が探せなかった香りを他の人が拾っていて、それを教えてもらってから飲むと必ずその香りが
見つかるんですよね。不思議。

で、私は専門用語は知らないしわからないので、ワインを人をイメージして表現してました。
集まった皆さんの失笑をかいつつも、みんなでワインを感じながら飲むと楽しいなぁと知りました。

話がそれました


ところで、今回のブログタイトルは、18世紀の政治家、法律家のBrillat-Savarin(ブリア・サバラン)
著書「美味礼讃」から引用しました。
ブリア・サバランは、この本で相当なグルマン(食通)としても有名になり、その中に記された名言は、
今でも色々なグルメな場面で引用されてます。
(彼の名前がついたチーズも、とても美味しい

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で、この「美味礼讃」の中で、トリュフを「キッチンのダイヤモンド」と表現してるそう。
美味しいし、高いし、カロリーだけは低いし、まさに食材としてはキラキラ光るダイヤモンド

ついでに、「美味礼讃」と言えばKご夫妻とのリヨン旅行の際に、旅の予習用にマダムKが勧めてくださった
のが、辻調理師専門学校の経営者であった辻静雄さんの半生を書いた「美味礼讃」
いかにして日本に本物のフランス料理が広まっていったのか、辻さんが自分の体を張って
(ある意味犠牲になって)日本へのフランス料理の橋渡しをし、広めたのかよくわかる一冊。
フランス料理とはなんぞか?わかりやすく物語的に語られています。

料理中ですが、本棚から取り出してみました。こんな本です。

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という訳で、ローマの一番のお土産は私達の体の中に全部入りました

それにしてもキッチンのダイヤモンドもいいけど、普通にダイヤモンド欲しい・・・
と、つぶやいたらトリュフスライサーでパコ~ンと叩かれそうになりました(by 夫)

KEICO

新潟県の老舗旅館に生まれ育つ。
上京、進学、就職、まさかの出逢い?で結婚し2004年渡仏。
現在は夫と共にパリ・東京を行ったり来たりな生活中☆
そんな毎日からのグルメ・ファッション・カルチャー・バカンスなどの話題を中心にブログ更新致します。

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