Comme d'habitude 〜パリ・東京行ったり来たりblog〜

スタンダール症候群

フィレンツェの街は5~6くらいのエリアに分かれますが、まずは中心地「チェントロ地区」を散策

狭い道の間から覗くドゥオーモ

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この巨大なフィレンツェのシンボルは、どこからでも見える感じですが、近づくとあまりに大きくてなかなか
写真に収まりません・・・。

絵葉書で全体を見るとこんな感じ。

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ドゥオーモのクーポラをはじめ、街全体が赤レンガ色。
フィレンツェが「薔薇色の街」と言われるのも納得

正面は、白、緑、ピンクの色大理石で装飾されていてとても綺麗で優雅。

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この街のシンボルは、「花の聖母寺」(Santa Maria del Fiore サンタ・マリア・フィオーラ)と呼ばれ、
大きな大聖堂(ドゥオーモ)、八角形のサン・ジョヴァンニ礼拝堂、高さ85メートルのジョットの鐘楼
3つで構成されてます。

Battistero di San Giovanni(サン・ジョヴァンニ洗礼堂 )

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Campanile di Giotto(ジョットの鐘楼 )

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91メートルのクーポラに描かれているのが、「最後の審判」
本当にココで審判されて、天国に昇るか地獄に突き落とされるか?そんな気分になる迫力でした。
(内部は撮影禁止なので画像はお借りして。)

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歩いていると、ついお菓子の前では足が止まります
ヌガーやビスコッティが多いです。

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こちらはPalazzo Vecchio(ヴェッキオ宮)
現在はフィレンツェ市庁舎として使われます。

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以前日本のTV番組でやっていましたが、この宮殿の中にある絢爛豪華な「五百人広間」という
部屋のジョルジョ・ヴァザーリが描いた壁画の下にレオナルド・ダ・ヴィンチの絵「アンギアーリの戦い」
隠されていたことがわかったと

これがその「五百人広間」 (画像はお借りしてます)

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この部屋は、レオナルド・ダ・ヴィンチとミケランジェロの対決が行われた場所としても有名

1503年、フィレンツェ政庁から広間の片方の壁の製作依頼がレオナルドに、もう片方がミケランジェロ
に依頼されガチンコ対決に

ダ・ヴィンチはには「アンギアーリの戦い(対ミラノに対する戦争)」でのフィレンツェ共和国の勝利を主題に、
ミケランジェロには「「カッシーナの戦い(対ピサに対する戦争)」でのフィレンツェ共和国の勝利を主題に
制作に取り組んだそう

が、いまだ正確な理由はわかってないようですが、どちらも未完のままこの対決はとん挫
その後、メディチ家のお抱え画家ヴァザーリにより「シエナ攻略」「ピサ攻略」が描かれ今日でもこの
広間の壁を飾っています

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ダ・ヴィンチを師とあおいでいたヴァザーリ。
そのヴァザーリの絵のフィレンツェ兵士が掲げた緑色の軍旗に"Cerca trova"
(探せ、さすれば見つかる)
という文字が記されてあり、それが下に隠れたダ・ヴィンチの絵の発見の
ヒントになったそう

歴史として後世に語り継がれることとは別に隠されたことや消されたことはどれほどあるのか?
歴史の丸暗記はつまらないけど、いろんな想像力を刺激する歴史は興味深く、本当に面白い。

ちなみに、パリのルーヴル美術館には、ルーベンスの描いた「アンギアーリの戦いの模写」があります

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ロレンツォ・ツァッキアの版画をモトにしたものだそうで、ダ・ヴィンチの絵の模写ではないです。
ダ・ヴィンチは、いったいどんな絵を描いたんだろう いつか観てみたい絵の一枚です。


それからこのヴェッキオ宮が面しているのが、Piazza della Signoria(シニョリーア広場)
一日中、沢山の人が集まる賑やかな広場は、待ち合わせにも良さそうです。
じゃ、ダヴィデ像の前でね~、とか

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このダヴィデ像はレプリカ。本物はアカデミア美術館にあります。(ミケランジェロ作)

「ネプチューンの噴水」も人気。

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古く美しい街並みのフィレンツェ
教会など一歩建物の中に入ると、そこにある巨大な絵画や彫刻の迫力と美しさに圧倒されます。
ずーっと見ていると、めまいがするような
そんなめまいを感じたら、それは「スタンダール症候群」(フィレンツェ症候群とも言う)かも

旅行前に読んだ本(雑誌だったかも?)に書いてあったのですが、
19世紀はじめのフランス人作家スタンダール(小説「赤と黒」で有名)が、フィレンツェを訪れた際、
絵を見上げるうちに突然めまいに襲われ、しばし呆然自失状態に

そして同じ症状を訴える外国人の観光客が後を絶たず、これをイタリアの心理学者
グラツィエラ・マゲリーニが、「スタンダール・シンドローム」と命名

そのめまいは、長く上を見上げて気分が悪くなるということだけでなく、あまりにも強烈な芸術に人の魂が
吸い寄せられ忘我の状態に入ることだそう
その場ですぐ起こることもあれば、旅行の後にボーっとしてしまったりすることも・・・。

大丈夫か私?!と思ったものの、毎食のイタリア料理が美味しくてボーっとしてる場合じゃないッ


おまけのパリ
パリ6区にあるアンティーク家具屋さんの看板犬

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2匹の犬の像の間でいつも道行く人を観察中?それとも僕の方がイイ男でしょ!なポージング?

KEICO

新潟県の老舗旅館に生まれ育つ。
上京、進学、就職、まさかの出逢い?で結婚し2004年渡仏。
現在は夫と共にパリ・東京を行ったり来たりな生活中☆
そんな毎日からのグルメ・ファッション・カルチャー・バカンスなどの話題を中心にブログ更新致します。

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