Comme d'habitude 〜パリ・東京行ったり来たりblog〜

Charles Gleyre (シャルル・グレール)展☆

気持ちよく青空が広がった日、"Musée d'Orsay"(オルセー美術館)へ。

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この日も比較的空いていたので入館前の混雑はありませんでした。

特別展の鑑賞を目的にやってきたのですが、空いてたので最初に常設展の好きな絵の前へ♬

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この瞬間この絵の前には誰もいなかったので、しばし独占気分。

Claude Monet(クロード・モネ)「日傘を差す女性」をこうして並べらているので、

どちらがより好き?→ 追い風で影のできてる左の方が好きかも。

それにしても天井から自然光が差す館内、それが名画を照らす素敵な美術館は、

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美術鑑賞しながらテラスへ出たり、窓からのセーヌ川の眺めを楽しめる☆

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さて、今回の目的は特別展の"Charles Gleyre (1806-1874) Le romantique repenti"

(シャルル・グレール 悔い改めたロマン派の画家)の鑑賞。

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(自画像)

シャルル・グレール、なんとく名前だけは聞いたことがあるような?ないような?

そんな状態だったのですが、ざっくり経歴を読むと、先程の日傘の女性を描いたモネはじめ

オーギュスト・ルノワール、アルフレッド・シスレー、ジャン=レオン・ジェロームなどが

通った画塾の先生、師匠だった人だということ!

むしろこれまで、そのことで有名らしい。

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 Temple égyptien)

シャルル・グレールは、19世紀中頃に活躍したスイス人画家。

ローザンヌに近いシュヴィイに生まれるも、早くに両親を亡くし、フランス・リヨンに暮らす

叔父に育てられたそう。

リヨンで絵を描き始め、その後アカデミー・パリ、アカデミー・スイスで本格的に絵を学んだと。

作品を見ているとエキゾチックな外国の風景画も多いので、あちこち海外へ行ったことがすぐ

わかります。

若い頃のイタリア旅行をきっかけに知り合った民族学研修者と共に、イタリアをはじめギリシア、

トルコ、エジプトを巡ったそう。

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(Femme Turque)

(トルコ人女性、とても綺麗でした☆ 個人的にはブロンド&ブルーアイズ美人よりエキゾチック美人

の方が好き♡)

その後もグレールは一人で旅を続け、エジプト、シリアを巡り1838年までフランスに戻らな

かったというので驚きました。

中東で患った病がきっかけで帰国し、そしてパリに工房を構えます。

Gleyre_-_Diana_convert_20100604031757.jpg

(Diana)

帰国後にすぐに制作した作品は、あまり評価が良くなったそうですが、私はこの水浴び(入浴?)

しているディアナとかわりと好き。。

ちょっと周りを気にしながら、特に男には見られてはならぬ〜という感じの森での入浴。

狩猟の女神だから男勝りなんだろうけど、女性らしい恥じらいも感じられる。

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Le Soir ou Les Illusions perdues

1840年にサロンへの出品をきっかけにブレイク。

3年後のサロンでは、「この夕べあるいは失われた幻影」(この作品↑)が二等メダルを授賞☆

これからの活躍が益々期待される中で、グレールは制作は続けるものの、公の発表の場から

身を引いてしまう。

そしてポール・ドラロッシュから引き継いだ工房で教師としての名声を徐々に確立。

ここでモネたちを指導するわけですね〜。

更に、グレールの関心は政治の世界へ。

が、1874年に自身の回顧展に行く途中で急逝。68歳でした。

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(Le déluge)le déluge=大洪水とは"ノアの洪水"のこと)

このオルセー美術館でのグレール展はフランス初☆

想像以上にたくさんの作品の展示に圧倒される中で、つい「先生の作品」という感じで観てしまい

どの作品も教科書的なのかも?という気がして、綺麗なんだけど個人的には印象に残りづらくも

感じました。

このバランスはヘンだよ、とかデフォルメし過ぎ...というような欠点?のようなものがある

絵の方が忘れ難く、脳裏に焼きつきやすいのかも。

とは言え、古典的でアカデミックな作品の数々をこうして鑑賞できて楽しかった!

ゆっくり過ごしてしまったのですっかりデジュネ時間。腹ペコ〜〜。

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館内のレストランかカフェで食べて帰りたい欲望を押さえて、脱兎の如く帰宅。

ミートパイを焼くだけOK状態で用意しといたのです。

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というのは嘘で、、そんな準備の良い奥さんだったら良かったですね(他人事かい...)。

ご想像通り、Marks & Spencer(マークス&スペンサー)のパブ飯シリーズの冷蔵パイ。

時間がないとか作るの面倒...って時にいつも救われてます。。

おまけのパリは「新しいラデュレ☆」をBelle et Bonneブログで♬

 http://belleetbonne.blog.fc2.com/blog-entry-1034.htm

<info>

Musée d'Orsay(オルセー美術館)

1 Rue de la Légion d'Honneur, 75007 Paris

*Charles Gleyre (1806-1874). Le romantique repenti展は2016年9月11日迄

http://www.musee-orsay.fr/

KEICO

新潟県の老舗旅館に生まれ育つ。
上京、進学、就職、まさかの出逢い?で結婚し2004年渡仏。
現在は夫と共にパリ・東京を行ったり来たりな生活中☆
そんな毎日からのグルメ・ファッション・カルチャー・バカンスなどの話題を中心にブログ更新致します。

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