
2度目のEx Anima☆
撤去される前にもう一度乗っておきたい気もするコンコルド広場の大観覧車・Grande Roue(グランド・ルー)。
日中にしか乗ったことがないので乗るなら夜かなぁと思いながら、眩しく輝く姿を横目に向かったのはパリ郊外。
道すがら車内での話題は「馬」。
ちょっと前に雑誌(だったと思う)で読んだ中に、馬とは本来群れで走ることを好む生き物だと書いてありました。
なので一斉に同じペースで同じ方向に向かって走ることは気持ち良く、逆になかなか先頭に出たがらないと。でも稀に先頭に行きたがる馬、ぶっちぎって前に出たがる性質の馬がいて、それが強い競馬馬になれると。
馬は皆、早く走ることが好きで我先に!と走る生き物だと思っていたので、群れが心地良いとは意外でした。同じ方向を一緒に目指す連帯感だったり安心感、逆に出る杭は打たれることも多い(?)、それは人間社会にも通じるメンタリティーかも?!
そんな風に馬社会と人間社会を思いながらやってきたのは、オーヴェルヴィリエの町にある“Zingaro”(ジンガロ)専用劇場。
感動の昨年12月に続き2度目の“Ex Anima”を観劇してきました。
2年ぶりの新作を発表した人馬スペクタル集団“Zingaro”(ジンガロ)の“Ex Anima”公演は当初年内での公演終了予定でしたが、好評につき3月まで延長になりました。
(関連ブログ→ https://madamefigaro.jp/paris/blog/keico/ex-anima.html )
今回も満席のようでレストラン・バー兼待合テントの中は開場を待つ人たちでいっぱい。
フランスが誇る芸術の一つとも言われるジンガロ、私達もすっかりファンで、同じ公演でも行けるなら2度3度と繰り返し観ているのですが、オペラやバレエ、お芝居などのステージもの全般に言えることなのでしょうが、同じ公演でもその都度違ってきて、その違いがまた面白い!
(配布されたプログラムより↑)
馬たちの自発的演技に感動させられた前回公演開始当時に比べて、今回は馬の演技は更に上手くなってるように感じられ、なんとか台本通りに頑張ってる堅苦しさ感がほとんどなく、回を重ねてだいぶこなれたのか?馬たちが客席を見ながら、そのリアクションを感じながら、もしや今のはアドリブ?な絶妙なタイミングの嘶き(いななき)や動き、間を空け過ぎてボケてみたり?と余裕で演じているようにも感じました。
(昨年買ったDVDセット。まだ1枚しか見ていないので寒い夜にゆっくり見たいと思ってます。。)
ジンガロのパフォーマンスにはいつも音楽があるけれど、心象風景はとても静か。
特にここ最近の作品はどんどん神秘的で幻想的な要素が強くなっているように感じます。
人馬一体スペクタクルと言ってもサーカス的なハラハラドキドキな高揚感はなく、暗がりの中でフワッと見せる馬の表情がとても美しかったり、優しかったり、荒々しかったりで、そんな様子にハッとさせられてばかり。
なので客席から思わず漏れる声も大きな歓声ではなく、静かに「ふ〜、マニフィーク(素晴らしい)♡」な囁き。
“Ex Anima”(直訳だと「魂から」)はジンガロの15作品目。
一つ一つの作品のテーマやストーリーを創りあげ人馬共同で完成させるまでには、ジンガロチームの想像もつかない根気・忍耐・労力、馬との密接なコミュニケーションや絶対的な信頼関係などが必要だと思う。
簡単に次回作が作られるものでないとわかりつつも、また次の作品に期待しています。
☆Belle et Bonne Blogも絶賛更新中☆
⇒ http://belleetbonne.blog.fc2.com/blog-entry-1790.html
<info>
Théâtre Equestre Zingaro
176 Avenue Jean Jaurès, 93300 Aubervilliers
http://bartabas.fr/theatre-zingaro/
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